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初めて歌舞伎を観に行ってきました⭐️

「吉例顔見世興行」...読めません😅

なんと所要時間5時間もかかるということで、お弁当とお茶を準備してまず23日の夜の部へ行ってきました。

「せっかくならいい席で見た方がいいよ」とアドバイスをいただいていたものの、お値段が(特別席27,000円、一等席 25,000円、二等席A12,000円、二等席B10,000円、三等席8,000円、四等席6,000円)となかなかハイエンドなので、とりあえず四等席へ。でも後ほどなんでこんなに値段に差があるのかがわかりました。

夜の部の演目は、堀川波の鼓、釣女、魚屋宗五郎、越後獅子

5時間もいれるかなと思っていたけど、けっこうあっという間でした。演者、着物、仕草、小物類、舞台セット、音楽、見るところがたくさんありました。それにイアホンガイドを借りたのでその解説もとてもわかりやすくて理解がすすみました(着物の柄の意味、演者の名前、仕草の意味、時代背景などの説明がありました)
でも思ったよりも、歌舞伎らしい見得(動きを止めてポーズを取るところ)や派手なメイクがあまりなかったので昼の部も見たくなり翌日昼の部を見に行くことに。今度は二等席Bで見ることにしました。

昼の部の演目は、輝虎配膳、戻駕色相肩、金閣寺、仮名手本忠臣蔵。

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★演者さんについて
テレビでも見る片岡愛之助さん、中村芝翫さんはやっぱり目立っていて花形の役をされていましたが、一番かっこいいなと思ったのは片岡仁左衛門(にざえもん)さん。お顔が精悍で、動きが上品でオーラがあるなぁ、この方はどなただろうと思ったら片岡仁左衛門さんで、息子さんとお孫さんまで同じ舞台に立っていました。あとで調べたら75歳で人間国宝の方なんですね。舞台上で立っているときは30-50代くらいのイメージの役柄でした。素敵です。

★舞台セットについて
舞台セットは夜の部は円形に前と後ろが変わる形が多くて、昼の部は舞台セットが上下に移動して、どちらも本当に早変わりで視覚効果を使った演出とかもあって、現代の舞台も歌舞伎から大きな影響を受けているというのがよくわかりました。これだけでも見応えがありました。

★ストーリーについて
ストーリーがちょっと、400年前の価値観と現代の価値観で大きく違うので共感し難いところも多かったです。例えば一家の誰かが昇進すれば実家も繁栄して、落ち度があれば家族も罰せられる、とか。妻の不義を見つけて、愛情はまだあるのに武士の恥だからと討つとか。儒教的、朱子学的考え方がベースのお話が多いので見ていて息苦しいというか。特に女性の立場が低く、三従(幼にしては父兄に従い,嫁しては夫に従い,夫死しては (老いては) 子に従う)の価値観の世界なので、見てて感情移入はできませんでした。
きっとシェークスピア劇とかも同じで、その時代の価値観の話なのでそういうものとして楽しむ内容だとは思いますが、若い人に受ける内容ではないでしょう。
だから最近NARUTOとか「風の谷のナウシカ」とか新作歌舞伎に挑戦しているんじゃないかと思いました。

★海外ゲストにすすめる場合
ゲストの中には歌舞伎を観たいという方もいらっしゃいますが、南座の場合はチケットを取るときに席に注意しようと思いました。建物が歴史的なものなので仕方ないのですが、上の階に行くにつれ椅子の幅が狭くて、3F正面は私でも座って膝が前の席に当たるほどの幅でした。だからできれば身体の大きい海外ゲストにはちょっと高くても足を伸ばせる席をすすめてあげたいと思います。
あとは英語のイアホンガイドもあるので、これをすすめればいいと思います。

★初めて「吉例顔見世興行」に行く方への参考
お弁当とお茶を持参する
開演20分前以上前に南座に到着する
入り口でイアホンガイドをレンタルする
パンフレットを購入する(誰がどの役かわかる)
値段がいい席になればなるほど、足が伸ばせて舞台全体が見える

考えてみれば、二枚目、三枚目、幕の内弁当、花道、ノリなど歌舞伎から生まれた日本語も多いから日本語を教える場面でも重要な文化だし、ツアーガイドをして話す時でも話題にでることなので、逆に今まで歌舞伎を観にきてなかったほうが不思議なくらいで、観に来るべきだったなと思います。

一方でこれまで来なかったのはその敷居の高さで、所要時間5時間(夜の部、昼の部に行ったので私は10時間)は会社に勤めていたらにはなかなか時間が取れないし、お値段も高め。役者さんの名前は中村ナントカさん、片岡ナントカさん、市川ナントカさんがいっぱいいて、その上襲名とかで変わるからわかりづらく、役名も昔の名前だから難しい。ストーリーもちょっと現代人とは考え方が違う。そんなハードルがあるから来れなかったんだと思います。その辺はこれから時代に合わせて変化していくのでしょう。

帰り道に解説本も買ったので、今後歌舞伎の話題が出たら自信をもって話せそうです ;D


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