2023年に読んだ本の話(2023年の本ベスト約10冊)

#2023年の本ベスト約10冊  タグに挙げた本の話を。
迷ったのだけれど今年は漫画も混ぜています。
漫画の話は昨日他の記事で描いたので重複する部分もあるのですが書いていきます。

『この夏の星を見る』辻村深月
今年ダントツで好きだった本。青春小説が好きなら読みましょう。読んで損はさせません。とても出来がよい。星を見るという題材もよい。コロナ禍を描きながらも普遍性がある。本屋大賞ノミネート必至の名作です。

『推し、燃ゆ』宇佐見りん
推しが燃えたところから始まる、とだけ認識していた一冊。そこから始まるのだけれど、すごく現代の周りにいそうなひとりの女の子が主人公で、リアル。

『可燃物』米澤穂信
ミステリランキングでいくつも1位を取った今年の話題本。米澤穂信は本当に売れっ子になったのだなあとしみじみ思う。探偵役のキャラクター性を排除した作品でありながら、ミステリをキャラ読みしがちな私でも面白く読める。とても出来がよい。

『感応グラン=ギニョル』空木春宵
同人誌版を延々と積み、単行本は家の中で行方不明になり……電子で買い直してようやく読んだ一冊。SFだと思っていたのだけれど、とても少女小説だった。性癖。

『ラブカは静かに弓を持つ』安壇美緒
スパイもの〜と思って読み始めたら現代日本が舞台で驚いた。リアル。本当にそういう人がいるのかもしれない、と思わせられる。

『最果てアーケード』小川洋子
今まで読んだ小川洋子作品でいちばん好きかもしれない。文字どおり最果てにあるアーケード街の話なのだけれど、ずっと不穏な空気感で、主人公の背景も不穏な感じで、そこがとても好き。

『少女小説を知るための100冊』嵯峨景子
嵯峨景子さんの少女小説に関する本はどれも好きなのだけれど、これは「少女小説」の定義を「少女を主たる読者層と想定して執筆された小説」としており、幅広く紹介されている。単独の増える良いブックガイド。

『アイドル歌会 公式歌集1』
アイドル歌会という短歌のイベントの歌集。めちゃくちゃ面白い。そしてそれぞれの個性も楽しい。短歌は何度かチャレンジしながら私は常に挫折しているのだけれどやっぱり詠んでみたいなと思う。
今年読んだ歌集なら『チョコレート革命』もとても好きだった。

『少年は荒野を目指す』吉野朔実
今年読んだ漫画の方にも書いたけれど、素晴らしい文学。すごく好き。

『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』服部昇大
漫画からもう1冊選ぶならこれだなと思った。絵が可愛くて面白くて、映画を観たくなる。登場人物たちの担当範囲がきっちり分かれているのもすごい。

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