不器用な画家 第12話「価値」
クラブイベントが終わって
やることはひとつ、絵を描くことだけだ
ある日のこと
絵を描いてくれという人が現れた
「ンビョビョビョフィー!!!!」
僕はスーパー嬉しかった
初めてのことだ
僕の絵は抽象的だったから、イメージを聞き、そのイメージで絵を描くということをした
絵が売れた
嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった嬉しかった、涙が出た
自分の絵が、自分の感性が、自分の生み出したものが、お金になるということ
高校を卒業して適当に就職して貰った初任給の40分の1くらいだか、僕にとっては何億倍もの価値があった
改めて考えさせられた、この先、仮に絵で生きていくならば、絵を、どうにかしてお金に変えていかないとダメなんだ、と
僕は、ネットを通じてオーダーを受け、絵を描いて売るというスタイルで動き出した
そう上手くいくものではないが、月に1、2枚くらい、オーダーしてくれる人が現れて、絵を描いて売っていた、4000円くらいでやってた(今思うと4000円はエグい)もちろん生活ができる訳がない
それでも、自分の絵が、お金になるということ、それが、すげえ難しくて、故に、とても価値のあるものだと、いきなり生活出来るようになるなんて思ってないし、今はこの感覚を、気持ちを大事にしようと思った
そして、夏が来ていた
そうだ
あのライブペイントを見てから1年
調べたところ、今年も、あの野外フェスをやるとのことだ、僕は決めた、それしかなかった
「僕もライブペイントをしてみたい」
つづく!!!!
第12話「価値」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?