距離を置くこと。

分かってなかった。

近くを見過ぎて、見えてなかった。

連休使って、弾丸で江ノ島に一人旅してきた。海見た瞬間癒された。

ここだ、こんなとこに来たかったんだ。

そうだ、色んなとこに行くのが好きだったんだ。

色んなとこに行って、色んな人に会って話したくて、この仕事選んだんだった。

仕事のことで精一杯になりすぎてた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前日の夜、仕事終わりに彼と電話した。

彼は結構自由な人で、連休を使って今治のビジネスホテルに宿泊していた。
そんなに遠くないところだし、特に目的はないけど、気分転換によくホテルに泊まりに行くらしい。
わたしはどちらかというと、友達に会いに旅行に行ったりはするけれど、目的のない旅はそんなにしない。歩いたり、自転車で行ける範囲はぶらぶらするけれど。

ーあ、私も気分転換しなきゃ。
このまま、また家で連休過ごしてたら、死んじゃう。

そう感じたわたしは、楽天トラベルで宿を探し始めた。

海が好き。
ゲストハウスが好き。
ここからそう遠くない場所。

それが、江ノ島だった。

早速ポチった。完全に深夜テンションだったが、そのまま眠りについた。

朝起きて少し後悔した。
なんで勢いで…体もだるい…
でも、このままだらだらと過ごしたら死ぬ。
よし、行こう。

仕事の復習をさっさと終え、電車に乗り込み、乗り継ぎまで勢いよく居眠りした。
すごく疲れていた。

電車に揺られながら人目を気にせず眠れる時間は心地良くて、快眠で、まさに至福だった。

遠い遠い、知らない場所まで運んでもらう時間。寝過ごしても許される時間。誰にも見られていない時間。職業もバレない自由な格好、自由な時間。

ゲストハウスでの出会いも素敵だった。

夜は贅沢にコンビニでご飯を買った。レジのおじいちゃんはオーナーだろうか、袋をタダで付けてくれた。それだけで涙が出そうになった。利益・報酬を求めない純粋無垢な思いやりを、久々に感じた気がする。

そして、久々に自分の心が動いた気がする。

あまり慣れない環境では寝つきにくい私でも、ぐっすりへばりつくように眠っていた。たくさん夢をみた。家族の前で怒って大泣きする夢。夢の中で、日頃のストレスを発散しているようだった。とても長い長い夢だった。

次の日は鎌倉にふらっと寄った。
歩くことが大好きで、二日間ともよく歩いた。久々にカメラを首にぶら下げて旅をした。ここに来てからは全く旅や街歩きなんてする余裕もなかった。心がどんどん、どんどん、知らない間に固まっていた。酸欠を起こしていた。

そうして、今どんなにわがままになっているのか、気づかされた。

悪いところしか見えていなかった。

ほんとは今の状況でお給料をもらえていること自体、ありがたいことだ。

今のご時世でこの仕事ができていることもありがたい。

ここに住んでいるからこそ、アクセスもよく、色んなところに行くチャンスがある。

今こそ、したいことを一番できるチャンスだった。

夢中になればなるほど、考えれば考えるほど、見えなくなっていく。大切なこと。忘れていたこと。勘違いしていたこと。

気づかせてくれて、ありがとう。

長い目で、俯瞰しながら、よしよし頑張ってるからこそ離れてみようって。時間を置く勇気をもつこと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?