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知らない、は、強い。
ホットヨガに通って、早3ヶ月半。
だいたい、次インストラクターが指定する体の動きがわかるようになってきた。
だから、指示される前に、つい身体を動かして動きを先取りしてしまう。
けど、先日。
「みなさん、今日は予測せず、しっかり一つ一つ指示を聞いてから動いてくれたので、びっくりしました。」
あ、そうか。
つい、知ってるから、きちんと言葉を最後まで聞かず、動いてしまってた。
それで、予測が外れたり、違う動きをしてしまうことも多々あった。
きちんと、「聞く」こと。
きちんと、人の話を「聞く」力。
つい、話す技術、話術に囚われがちで。
しかもそれを自分が苦手とするからこそ。
でも、違う。
社会人になってすごく思うことは、
聞く力をどれだけ鍛えるか、だ。
ベラベラ話す人で、尊敬できる人とか、
信用できる人って、正直あまりいないよなぁ、と気づいた。
うるさいなあ、とさえ思うこともしばしばある。
聞く力を持っている人は、
聞くときはしっかりきいて、相手の話を引き出す。
ここぞ、というときに、話すのだ。
それが、どれだけどっしりしていて、重いか。
ヨガのポーズも、
知っているからこそ、勝手に予測したり、勝手に違うことをしたりして、余計なことをしてしまう。
その観点がその人の中にあるか、どうか。
鈍感だから気づかないけど、気づかないから悩まなくていいこともある。
敏感だから気づいてしまって、悩んでしまうこともある。
今日、新しくホットヨガに体験レッスンに来ている人がいた。
インストラクターの言葉ひとつひとつに、忠実に動いていた。
これから何かを新しく始めようとする純粋な心、ウキウキした気持ち、これまで動かしたことのないような身体の使い方をする不思議な感覚、すべて空気から伝わってきた。
もう一人、わたしの近くに、それなりに通っているであろう人がいた。
常に次の動きを先取りし、誰よりも一歩先を行っていた。どうだ、わたしはできるんだぞ、知ってるんだぞ、というように。でも、それはできるというんだろうか。動きは合っていても、きちんと本来意識すべきところを意識できているんだろうか。鍛えるべきところを鍛えれているんだろうか。姿勢は、ポーズは、身体一つ一つの使い方は果たして正しいのだろうか。
一つの会社で働くことも、悪くはない。でもそこで行っていることがそこでは正しいとされていても、果たして他の場所では、環境では、他の人にとっては、果たしてどうなのだろう。
いろんな会社で働いてみる、いろんな環境で、いろんな場所に行って、いろんな人と触れ合って、いろんな過ごし方、生き方、考え方を知る。それは定期的に大切なことだと感じた。
友人関係でも、自分が一緒にいて心地いい人だけじゃなくても、学校や職場でたまーに挨拶する程度の関係の人とか、そこまで深い繋がりはなかったけどたまたま近くにいて久しぶりに会う旧友とか、そんな距離の人と少し話すのも、だから実は大事だったりするんだ。その点でいうと、学校も会社も、一つの社会として必要なんだな。
こういう観点含め、知ってるからこそ色々考えちゃうし、知ってることも強いことではあると思うけど、
知らない、は、純粋に、強い。と思う。
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