赤い二つ星

帯状疱疹、という症状は15年前に比べて随分と有名になったように思う。それもこれも、皇室の雅子様がかかったものだからだ。

15年前、幼稚園児の私に、突如として右肩の肩こりが襲った。幼稚園児が肩こりという時点で何かがおかしいが右肩が上がらなくなったのだ。なんか、痛い。運動会のおゆうぎの練習中だったと思う。手を上に伸ばそうとしたら、右肩が上がりにくいと感じたのだった。なんか変だなあ、と病院にもいかずに放っておいたらなんと、数日後に熱が出た。右腕が全体的に痛いし痒い。痒い!のあとに引っ搔くとちくちくとした痛みに襲われる。なんかブツブツも出てきた。てか、ブツブツが痒い。痒い!痛い!痒い!もうどっちなのかわからん!

てなわけで病院に行くと、調べるから待っていてほしいと言われたことをよく覚えている。移さないように、ということだったのか、せまい部屋で母と二人、先生が調べるのを待っていた。

「帯状疱疹ですね」

なんじゃそりゃ。

水ぼうそうにかかったことのある人がなるやつです。水ぼうそうウイルス的なものが体内に残っていて、極度の疲労やストレスの影響で突然出てくるブツブツ。大体、身体のどこか一部の決まったところに本当に帯状に出てくる。ちなみに、私のは右腕の、特に腕の内側と肩のあたり。謎の肩こりはコイツのせいだった。

そんな帯状疱疹ですが薬を飲んで寝ていれば大抵のものは治るらしい。というわけで寝ていたのだがいつまでたっても治らないし痒いし痛いし、デジモン02のサントラは素晴らしいし、疱疹は痒いし痛い。

そんなこんなでどういうわけか(よく覚えていないんですが)生まれて初めて点滴というブツにお世話になった幼稚園年長の冬。重症になるとやばいらしい。

それから15年ほど経った今、また出会ってしまった。右肩のブツブツ。どうもこんにちは、帯状疱疹です。

今度は昔とは違った。右肩は上がるのだ。ただ、リクルートスーツのシャツの布地が刺さって痛いし痒い。首元が寒くても、怖くてマフラーなんか巻けるわけがない。もっとチクチクしそう。痛そう。痒みがとめどなく襲ってきそう。想像しただけで痒い。

最初はただ汗疹かな、程度の痒みだった。なんか痒いなあ、痒いよう、なんなんだよう。と思っていたらだんだん痛みが出てきた。右肩の首の横に大きな赤い腫れが二つ並んでいる。二連星だ。そんなことはどうでもいいのだ。痛い。痒い。リュック背負うのやめたい。鞄持ちたくないし服を着ることも億劫だ。

そもそもストレスと疲労は何かあったっけ、という話だが、ある。書類が書き終わらなくて3時とか果ては4時とかまで起きた後に説明会を入れてしまっていたからだ。もう本当に計画性のなさに驚くばかりである。

くれぐれも帯状疱疹には気を付けたい。ちなみに、薬代は4000円だ。ジェネリックに変えてもこの値段。財布のためにも気を付けたいものである。


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