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イエローキャラバン 〜咲絵〜

※この記事は私が勝手に考察したものであり、事実とは異なる可能性がある事をご理解下さい

  • イエローキャラバンとは?

青山学院大学出身、現在一児の母であるシンガーソングライター「咲絵」主宰のクリエイティブチーム。
ミュージシャンのみならず、映像制作、イラストレーター、スタイリストなど多方面のクリエイターを集めこだわり抜いた作品を産み出していく。
※イエローキャラバンホームページより

多岐に活動しているイエローキャラバンだが、ここではチームイエローキャラバンではなく、個人咲絵の魅力を語りたいと思う

  • イエローキャラバンの魅力

イエローキャラバンと対バン経験のあるシンガーソングライターに、彼女の音楽の魅力を聞いた事がある

「着飾らない素直な歌詞が素敵」

と、答えてくれた
それは歌詞を書くにあたり言葉遊びや語彙のこだわりより、”伝えたい“と云う意思を優先した結果だと思う

ー センスではなく誠意 ー

人は誠意を尽くせば、おのずと普段使いの口語が主体となり、結果着飾らない歌詞になるのだ

その着飾らない歌詞が、聴く者の心を掴む一つの要因になっているのだ思う

  • 場を盛り上げるセンス

先に「センスではなく誠意」などと、ともすれば彼女のセンス能力が無いよう書き方をしたが、こだわった言い回しの歌詞のセンスのある曲も多数あるし、音楽的センスも高いと言えるが、私はそれより彼女の持つ、場を盛り上げるセンス、その能力に言及したい

ー サッカー少年 ー

イエローキャラバンがとある場所で路上ライブをしてる時の事
その場所を管理してる職員が近づいてきて、「このCDは売り物ですか?」聞かれた時
この場所が営利目的の路上ライブを禁止してる事を知っていた彼女は咄嗟に「無料です!」と答え、さらには足を止めて聞いててくれたサッカー少年の子達に、「これ配ってきて」とお願いしたのだ!

CDには価格表示や値札も無い、言えば事すむ事である。にもかかわらず配る、何故?

実際に無料で配った方がわかりやすく、伝わるからだ

メンバーで配るなり、来てくれてた顔なじみのファンにお願いする手もあったろう
でも、見ず知らずの少年達に託した、何故?

それが最も効果的だったからだ

活発なサッカー少年が、頼まれたお姉さんや一緒にいた仲間に良いところを見せようと競うように配る光景が容易に想像出来る
実際、用意したCDはほぼ全て配ったそうだ

つまりは最高のパフォーマンスを演出したのだ

ー リクエスト ー
 
あるフェスライブで、観客を前に音響調整しててた時に、何か聴きたい曲があるが聞いてきた事がある
観客の一人が『マゼンタ』と言い、リクエストに応えて弾き語り、盛り上がる直前の大サビで止めて、「こんな良い曲やるのでお願いします」と調整が終わった

まぁ、ライブハウスならではのアーティストと観客の物理的にも精神的にも距離が近い為に起こるシーンである

ここで、彼女がどこまで意図したかまでは分からないが、ある二つの仕込みをしている

一つは、偶然的要素は高いが“曲に馴らさした”

フェスという関係上、いつものライブ以上に初見が観てくれる可能性は高い
それらの方に一度、メロディや歌詞を聞かせる事で理解度高める事が出来る

初見の衝撃、理解の感動
そんな言葉はないが、実際そうなのである
音楽だけでなく、ダンスや映画、絵画など感情に訴える芸術作品全般に言える通念である
 
手法として、盛り上がるサビのメロディをAメロに入れておくなどもある

この時はたまたま、演奏予定の曲をリクエストされたが、仮に違っても「私はこんな音楽をやってます」と理解して貰えたはずである

そしてもう一つが、先ほどの応用とも言える
理解した上での初見の衝撃的感情である

これはサスペンスドラマなどを思い浮かべ貰えれば分かりやすい
冒頭でいきなり主人公が窮地のシーンから始まり、あわや!という所で「〇〇時間前」と時間を戻し物語が始まる

ドラマではつかみとしての要素もあるが、感情の動きで見た場合、初見で窮地のシーンを見るより、より感情移入した状態で見ることが出来る
そこからどんでん返しの展開する事でより大きく感情を揺さぶる効果が狙えるのだ

大サビ直前で演奏を止める事で同じ効果が狙える訳だ

おそらくは、そこまで綿密に考えた行動ではないと思う
サッカー少年の件にしても音楽に直接関係ないように思えるかも知れないが、瞬時に最も劇的に効果的に場を盛り上げる最適解を導き出す能力、そのセンス嗅覚は驚嘆に値する

長々と書いたが、イエローキャラバンのライブに行った時は深く考えず楽しんで欲しい
そこには楽しいライブがある、それだけが事実なのだから

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