日本神話から考察する天穂のサクナヒメ

 今大人気、話題沸騰の稲作神ゲーこと「天穂のサクナヒメ」、一週間かけてクリアしました
 プレイ時間は合計27時間。夜堀穴で苦戦すること3時間。豊穣の〇〇シリーズが個別で使えることを知って驚愕すること5分。しかしデメリットが半分消えても苦戦すること1時間。その後、裏技で朝方駆け抜けバグを知って呆然とすること十数分。
 なかなか大変でした(※とくに夜堀穴)が、滅茶苦茶楽しかったのです。
 ということでクリア記念に、サクナヒメのモチーフになったであろう日本神話(その中でも古事記)という観点から、徹底的にサクナヒメを考察してみました。

 注意:サブイベントやエンディングまでのネタバレ、及び独自考察を多々含みます。苦手な方はブラウザバック推奨です。
 問題ないという方のみ、お進みください。




 では、まずは早速主人公から

【峠の世の面々】

・サクナヒメ

 みんな大好きおひいさま!!! メスガミ(稲作)分からせゲーとは聞いていたのですが何がメスガミですか、どう見ても「ママ」。ばっりばりの豊穣神で母性愛の象徴でした。

 さて彼女の元ネタですが、それぞれ以下の通りではないかと考えています。

・名前から【木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメノミコト)】
・生い立ち+時代背景+狐の面から【宇迦之御魂神/倉稲魂命(ウカノミタマ)】
・羽衣+豊穣神+おひいさま(お日様)から【天照大神】
・都で不祥事を起こし追い出されるエピソードから【素戔嗚尊】

 以上四種の神格を統合したのではないか? と推察しております
 ではそう考えた理由ですが……

 まず、ゲーム内で言及されている通り、サクナヒメには母親譲りの豊穣神としての力、父親譲りの武神の力どちらの素養も備えています。
 こうした【豊穣神の母】と【武神の父】を持つ日本神話の女神といえば、【ウカノミタマノカミ】が有名です。

 ウカノミタマノカミは、『古事記』にて、スサノオがクシナダヒメの次に娶った穀物の女神・神大市比売(カムオオイチヒメ)との間に生まれた女神とされています。なお、古語にて「ウケ」は食事を意味していることから、ウカノミタマは特に稲に宿る神秘的な存在とされました。

 なお、『日本書紀』では、素戔嗚尊の系譜ではなく、【伊弉諾(天照と素戔嗚たちの父)】が飢えて気力がなかった時に生まれた神とされていますが…どちらの書籍でも【穀物神・豊穣神】と考えられた神であると言えます。

 さて、記紀神話に登場する食物神は、天照大神や天皇の食事を司るため【御饌津神(みけつかみ)】という名で呼ばれることがありましたが……、このミケツカミはやがて【三狐神】と表記されるようになりました。
 結果、稲荷神や豊穣神は狐であるというイメージが生まれ、ウカノミタマは【お稲荷さん】として崇め奉られるようになります。
 おひいさまが初期に手に入れる【狐の仮面】は、恐らくこの女神(お稲荷さん)モチーフなのだと思われます。

 しかし、おひいさまの主要な神格がウカノミタマノカミとすると、今度は【羽衣】の存在が浮きます。
 サクナヒメにおいて超重要のアイテムの【羽衣】。これが示すのは天上の神……天女であり、同時に羽衣は鳥類の暗喩です。狐のウカノミタマ様とはエピソードがずれています。
 このことを踏まえるに、サクナヒメの神格は【大地】系統の豊穣神「ウカノミタマ」様だけではなく、【天】系統の豊穣神も備えていると考えられます。

 しかしその場合の天の豊穣神とは誰か?
 それはサクナヒメが作った稲穂の名前……「天穂(てんすい)」から予想がつきます。
 実は日本神話にはこの「天穂」を名に含む神が二柱います。
 天照の長男で稲の神でもある天忍穗耳尊、次男である天穂日命です。彼ら二柱の生みの親……育て手であり、五穀豊穣の神であり、天女の女神といえば、もう、一柱しかいません。
 天上に輝く日輪の神……天照大御神です。

 日本神話を耳にしたものであれば、誰しもが一度は耳にしたことがあるでしょうが、日本神話における皇祖神にして太陽神、巫女神で処女神の女神【天照大御神】には豊穣神としての側面もあるほか、『アジア女神大全』によれば、”羽衣”説話としての天女の性質が見られるとあります。
 また、天照大御神は子孫に稲を齎し、稲作を下界に広めた存在ともいわれる女神です。
 最終決戦にうつる条件の”祭り”も、五穀豊穣の感謝の秋祭りとして行われてきた「新嘗祭(にいなめさい)」「大嘗祭」を想起させます。
 何より、天照大御神からインスピレーションを受けているとしてみると、サクナヒメの【おひいさま】という呼び方に、もう一つの意味が見えてきます。

 作中の人物たちが呼称する【おひいさま】は単に「おひめさま」の古い呼び方なのですが…、実は【日本国語大辞典』での表記は「御日様(おひいさま)」です。
 また天照大御神の別名の一つに「大日女尊(おおひるめのみこと)」「大日女(おおひめ)」という呼称があるため、おひいさま→御日様=天照大御神という一連の図式が成り立つことになります。
 とても美しい流れです…
 ……いや、本当に作りこまれてるな。やばいな、シナリオライター……。どんだけ練りこんでんだ…??

 さて、これまでの考察でおひいさまの豊穣神としての要素はウカノミタマノカミと天照大御神の二柱のモチーフと考えられますが……
 この二柱だけではおひいさまに備わる武神の要素は説明できません。この女神たちには戦いのエピソードがないからです。
 ※天照大御神は男装して侵入者を迎え撃つエピソードはありますけどね!
 
 では、おひいさまに備わった武神の力及び神格は誰モチーフなのか?
 それは「おひいさまの最初のやらかし」と「オロチの討伐」から想像できます。

 【素戔嗚尊】……上記に述べた「天照大御神」の弟神にして、八岐大蛇を倒した武神にして嵐の神です。
 姉のいる高天原に遊びに来た彼は様々な罪を犯します。
 この際に、素戔嗚尊がやらかした罪は天つ罪と呼ばれるのですが、天照大神の所有する水田から勝手に水を抜く。水を引くための菅を壊す。田んぼに串を刺して荒らす。種を撒いた畑に更に種を撒いたりしてます。
 稲作をしてからこの罪を見るとマジで最悪だな!! ってなりますね。
 いやほんと最悪か? これだけでもう最悪なのに、さらに、天照大御神の神殿で脱糞してます。何この神??? でも許す天照大御神様。慈悲深すぎる…。

 まぁ、そこで叱られなかったので調子に乗った素戔嗚尊は、生きた馬の皮を剥ぎ、そしてその馬を姉がいる織物小屋に放り込み、そのショックで女神が死んでしまう、とかいう超えてはならぬ一線を超えまして、結果、かの有名な天の岩戸が起きました。
 ※ちなみにこれは神話的表現でオブラートに包まれているだけで、天照大御神及び死んでしまった女神が強姦された隠喩だという説もあるよ! 最悪だな!!!!

 このため、高天原は素戔嗚尊を追放。この際、素戔嗚尊は爪を抜かれて、ひげをそられて、髪を切られています。これが今の禊(身削ぎ)の原典です。
 そうして、【中つ国】へと追いやられた素戔嗚はちょっと神様を切り殺した後、出雲にてクシナダヒメに会い、八岐大蛇を討伐。その後、クシナダヒメと結婚。根の国に通じているという須賀で余生を過ごした……。

 という波瀾万丈の神生を送ったのですが……
 【稲を台無しにした】【天から追放された】【おごっていたことを反省して悔い改めた】【オロチを倒した】、以上四つの要素を見るに、サクナヒメの武神としての要素はこの神から由来した可能性が高いと思われます。
 なお素戔嗚尊がサクナヒメに組み込まれているとする根拠はもう一つあるのですが……、その詳しい説明をするには「刀」が必要不可欠なので…詳細はタマ爺の項目にて!
 兎にも角にも素戔嗚がサクナヒメに組み込まれている可能性は非常に高いと考えられます。

 さてそんなサクナヒメに組み込まれていると思われる最後の神格……名前の由来にもなったであろう「木花咲耶姫命」ですが…
 この女神は桜の女神でありながら、浅間大神として崇め奉られており、浅間山の噴火をおさめる神であるとされています。
 そして、エンディグまでクリアした方には言わずもがなですが、おひいさまはオロチを討伐し、噴火を見事に鎮めてみせるのです。

 このことを踏まえるに
 サクナヒメには「ウカノミタマ」「天照大御神」「素戔嗚尊」「木花咲耶姫命」、以上4種類の神格が含まれている可能性は高いでしょう。

 なお他にも、「人の神」という呼称や、兎鬼との絡みから、国作りの神様「大国主神」的な要素があるのかもしれないですが……
 大国主神の話をするにはとある神の存在が必要不可欠なので、この話題はここまでに。

さて、お次はあのキャラクターについて考えます。


・タマ爺(星魂剣)

 サクナヒメの保護者にしてマスコット枠! 問題児たちの中ではめずらしく、手放しに善人ということができる存在ですね。
 さてそんな彼のモチーフと思われるのは以下の三つです。

*八岐大蛇を切り殺す、刀身が欠ける「十拳剣/天羽々斬」
*中つ国統一+剣神→経津主神
*名前の元ネタ「布都御魂剣」。

 どれも剣関係ですが…とくに重要なのは一番最初に述べた【十拳剣(とつかのつるぎ)】でしょう。素戔嗚尊が八岐大蛇を切り伏せる際に使用した剣であり、同時に穀物を齎した剣でもあります。
 さてサクナヒメの欄でちょこっと触れたと思いますが… 
 天の岩戸隠れ事件で、天の神のいる高天原から、人の住む中つ国に追放された素戔嗚尊。彼はまず大気都比売(オホゲツヒメ)という女神を頼るのですが……彼女の歓待に無礼な真似をされたと誤解し、彼女を十拳剣で斬り殺してしまいます。
 すると、あら不思議。この女神の死体から五穀が生まれました。その後、この五穀は人の手に渡り、人は五穀を育てるようになるのです。
 つまり、【素戔嗚尊】が【十拳剣】を用いたことで、人に稲作を齎したわけです。
 これを踏まえてからサクナヒメをみてみましょう。
 幼く未熟な豊穣神にして武神たる少女のそばにいて、彼女の稲作を導く剣。なにこの構図、美しすぎる。

 加えて、タマ爺には先代…サクナヒメの父である武火と共にアシグモの国を平定したことから「布都御魂剣(ふつのみたまのつるぎ)」という件の要素があると考えられます。
 この剣は神格化されて剣神ともなっているのですが…、日本神話にて人や国津神が住む「葦原中国」を、武御雷と共に見事に平定(統一)するのです。
 娘の代では稲作を持たすものだった星魂の剣が、先代の頃にはアシグモ(葦隠)の国を平定するものであった……
 これにたどり着いた時、拍手喝采でした。稲作ゲーの神髄をまざまざと見せつけられて震えるばかり。なんてすさまじいんだ、天穂のサクナヒメ。こだわりがやべぇ。日本神話の剣をここまで美しく丁寧に書くとか、ライターさんどれだけ勉強したんだよ…と滅茶苦茶ときめいておりました。

 しかしそう考えると、今度は浮いてくるのが「星」の要素です。
 素戔嗚様には星関係の逸話がありません……正確には星の逸話は日本神話には極端に少ないのです。そのため、当初は星魂の意図が読めなかったのですが…

 一番最初に述べた【十拳剣(天羽々斬)】は石上神宮では「布都斯魂剣(ふつしのみたまのつるぎ)」として祀られているんです。なお、「布都御魂剣(ふつみたまのつるぎ)」と混同視されることもありますが、一般的には別の刀カウントです。
 たぶん、この「ふつし」から「星」を連想して言い換えたのではないでしょうか。
 ちなみに、日本神話における”星”は唯一の悪神たる天津甕星のことをいうんですよね。だから、日本神話的には星魂剣という呼び方はあり得ないわけですが…。
 大龍と星に関係性があるとしたら…、おっと、ここまで作りこまれている?? まぁこの考察はタマ爺とは関係ないので、専用項目の大龍で説明します。


・トヨハナ(豊花)

 さておひいさまのお母様にして、豊穣の神である彼女の名前の元ネタは以下のとおりではないかと推測されます。

 名前の元ネタ→木花咲耶姫
 羽衣+病を治す+豊穣神→豊受大神
 豊穣神+大蛇の生贄→奇稲田姫(スサノオの妻)

 クシナダヒメ自身も豊穣神なのですが、羽衣を有しているうえに病をいやすエピソードから、要素としては豊受大神の方が強いように感じます。
 というのも、クシナダヒメは水田・稲作を神格化した豊穣神なのですが、豊受大神は食物や酒、富という形での豊穣神です。

 この神様は『丹後国風土記』(奈具社)にエピソードがありまして…。
 天から舞い降りた天女が老夫婦に羽衣を隠された結果、天に帰れなくなり、この老夫婦の養子になる→この天女は酒造りが得意で、この酒を飲むと万秒が癒えた。天女のおかげで老夫婦はたちまち金持ちになった→が、裕福になった老夫婦は天女を追い出した。
とかいう、恩を仇で返す所の話しじゃないエピソードの持ち主の女神さまです。めちゃくちゃ哀れです。

 なお、これ以外に目立ったエピソードはないのですが、この女神さまは伊勢神宮では天照大御神に奉仕する食物神、あるいは天照大神の半身とされています。
 上述したように、サクナヒメにはおそらく天照大神がモチーフに入っていますので、おひいさまのお母様に天照大神の半身とされる女神が入っていてもおかしくないように思われます。

 加えて、日本神話では、豊穣神と羽衣は強い結びつきがあります。羽衣は鳥を示し、鳥は繁栄・豊穣を表すからです。なので、鳥=豊穣=羽衣という図式が成り立つわけです。
 このあたりの詳しいことを知りたい方は、「アジアの女神大全」を参照してください。本体5800円(税別)ですが、日本・琉球・中国・インドといったアジア系統の各地の女神がそろっているので…。

 ちなみにこちらの女神様、トヨハナという名前を見るに娘のサクナヒメと合わせて、コノハナサクヤヒメがモチーフ元にありそうなのですが……なぜ稲作の神に無関係な桜の神がモチーフに入れられたのかは、現状、よくわかっていません。
 ただ、コノハナサクヤヒメは噴火を鎮める浅間大神の側面があります。
 終盤でサクナヒメは大龍の噴火を鎮める……”鎮火”していたので、もしかしたらこの側面を取り上げられているのかも…? 真偽は不明です。


・タケリビ(武火)

 さてお父さまの方ですが、こちらはお母様と違って分かりやすいくらいに武神に偏っています。

*名前の元ネタ→火雷神/ニニギ?
*中つ国(日恵)統一+武神→武甕槌
*武神+大蛇討伐→素戔嗚

 元ネタの一つ「素戔嗚尊」は、サクナヒメにて説明しているので省略しますが……。
「武甕槌神(タケミカヅチノカミ)」は日本神話における最強の武神であり、天津神が中つ国を平定する際に国津神に交渉にいき、その武力で中つ国を平定させた男神です。
 ちなみに「アシグモ一族の統一」=「葦原中国平定」やら、麓の世にて一番強い武神であるという発言。また、星魂剣(布都御魂剣)を所有している点から、個人的に彼の武神の側面は、素戔嗚尊よりも武甕槌神の要素が強いのではないかな…? という気がしています

 ちなみに私はタケリビが素戔嗚様と似た感じのエピソード紹介されるたびに、ウエッウエッと泣いてました。
 いや無理…。八岐大蛇に負ける素戔嗚尊というだけで解釈違いですが、素戔嗚様はずるがしこいから…頭が回るタイプの男だから。それが何の策もなく挑むなんて……むり。
 大蛇に負ける素戔嗚尊なんて見たくないです。解釈不一致。

 ただ、星神に負ける「武甕槌神」は原作通りなので……むしろ解釈一致してしまうので。
 ということで、私は武御雷が根底にあると主張しています。母上もクシナダヒメと見せかけた豊受大神だもんね。うん。いける。

 そして最後の、名前にもある「火」の要素ですが……これは武御雷も素戔嗚も有さない部分なので、他二個となる神が接続されているのではと考えています。
 候補としては二つ。
 コノハナサクヤヒメ(豊花)の夫であることから、ニニギノミコト。
 あるいは、武御雷から雷神に派生し、最も有名な八雷神(やくさいかづちのかみ)の一柱、火雷神(ホノイカヅチノカミ)
 このどちらかがモデルなのではないかなぁと思っているのですが……私は個人的に後者の方の要素が強いのでは? とみています

 というのも、雷は稲妻とも呼ばれます。豊穣と雷(雨)は切っても切り離せない存在です。
 当然ながら、火雷神にも祈雨、農耕。…そして、その名にあやかるように鎮火の加護を有しています。このことから、火雷神の方がモチーフ元ではないかと考えています。


・カムヒツキ(神霊樹)

 貴方の仮面出るたびに何周もした淡い記憶がよみがえって懐かしさに震えています。アシグモは強敵だった……。
 ということでおひいさまの上司兼、峠の世の最高神さまさまですが、彼女には恐らくこれらの元ネタがあるのではないでしょうか?

名前の元ネタ→神産巣日+高木神
*光・創世・最高神→天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)
*代替わり・都を治めるもの→皇家/帝
*創世樹→高御産巣日(高木神)→扶桑樹
*命をはぐくむ・五穀をまく女神→神産巣日神

 さて、日本の神話において、本当の最初の最初、まだ宇宙が混沌として陸地も何もなかった時代に生まれ、イザナギとイザナミを作りだした神様がおられました。
 彼らはあまりに尊く強い存在だったので別天神(ことあまつかみ)と呼ばれました。いわゆる造化の三神「天御中主神」「高皇産霊神(タカミムスビノカミ)」「神産巣日神(カミムスビノカミ)」たちです。

 なお彼ら三柱はすべて独神(性別のない神)とされるていますが、カムヒツキ様は女神です。
 これは天照大神の要素が抽出されているのか、はたまた、「神産巣日神」にそなわる女神の要素が抽出されているのか。判断はつきかねますが……おそらく天照大御神はカムヒツキ様には接続されていないものと見受けられます。

 というのも、高木神から扶桑樹の要素が見られるからです。
 さて、カムヒツキさまの説明文を読んだものの大抵は、創世樹=ユグドラシルと考えられるかと思います。かくいう私もそうでした。
 ただ、サクナヒメは基本日本神話的世界観の持ち主で、他に北欧神話と接続したと思わしきものはありません。となれば、創世の部分も日本神話で構成されたとみるのが妥当でしょう。
 では、創世の大木とは何のことか?

 これはおそらく、扶桑樹のことです。

 扶桑樹とは中国神話において、遥か東方に生えている巨木です。
 この巨木の下では毎日、新しい太陽が生まれているといわれます。さて、この扶桑樹が生えている場所として候補があげられていたのは日の本の国――そう、日本です。
 つまりカムヒツキさまのよりどころは扶桑樹と考えられます。

 だとすると、カムヒツキの名前の理由もそこに高木神が接続された理由もわかります。先程冒頭にあげたように、高皇産霊神は別名:高木神。その名前が示す通り、樹木の神様なのです。

 加えて、代替わりしていることから”帝”の概念、祈祷で雨を降らせることも可能なことから水神の概念なども接続されているとも考えられますが、残念ながらどの水神かは特定できていません。
 水分の雫が素材としてあるから元ネタが水分神様ではないと思うのですが…候補としては「弥都波能売神(みつはのめのかみ)」ですね。
 この神様のことを知りたい人は『アジアの女神大全』を見てください。加具土命と一緒に創世とか色々述べられているので

 まぁ、ゲームシステム的に天気を操れるようにしよう→カムヒツキ様に祈るのでいいや、ってだけで水神要素はないかもしれなません。真偽不明。

・ココロワ(心輪)

 公式サイトの登場人物紹介で一目ぼれしてサクナヒメ購入のきっかけになった女神様。もう見た瞬間わかりました。

*名前の元ネタ・発明神→ 八意思金神(やごころおもいかねのかみ)
*朧月→月読命(月の輪)
*香子→紫式部
*車輪→五円玉→稲作を手助けするもの

 天照の知恵袋の「思金神」が接続された、「紫式部」要素のある「月読尊」ですよねこれ???? どう見ても月読様ですよねありがとうございます。私の好きな神様ランキング第一におわす神様です。こんなもん好きになるに決まってるじゃん。
 ただ、発明と車輪は月読様要素ではないんですよね

 車輪の方はおそらく、某所で考えられた通り、五円玉関係と思われます。
 五円玉に書かれているのは稲作と水車。これは豊穣に水車(車輪)が必要不可欠であると考えられて描かれたものです。つまりサクナヒメにココロワは必要不可欠ってことですね。最高か??
 あと、車輪→月の輪=月読様に接続したのかもしれないですね。

 そして発明の部分は恐らく、名前の由来でもある”思金神”です。
 この神は天の岩戸に閉じこもった天照大神を外に出すべく策略を提案した神様であり、天照大御神の右腕・参謀的存在です。
 なんとなくこの神様っぽいな~と思ってたので、これからおひいさまの水田が荒らされて、おひいさまがひきこもりになった時に颯爽と現れて助けてくれないかなぁ? って期待してたら、マジで水田荒らし→おひいさまが落ち込む、からの颯爽とした登場で震えました。知ってた。

 しかし、シナリオライターと握手したいですね。いやもう本当にここで接続する?? っていう絶好のタイミングで流れるようにつなげてくる。握手してぇ~!!!
 エピローグにあった発明神とのバトルスピンオフ期待しております。ぜひ! ぜひ!! 月読様の供給、すっごい少ないんですよ!! 優しいハデス様なみに少ない!! ので、ぜひ!! 絶対に買うので!
※後で考察して、常に運に恵まれて選ばれたサクヤヒメに対応する選ばれなかったイワナガヒメでは? と考えられたが、それはあまりにも惨いので…ノータッチで。


【日恵島先住民】

・大龍(オオミズチ)

元ネタ→八岐大蛇
・洪水の神格化(水)
・山の恐ろしい面の神格化(土)→豊花
・噴火説、あるいはたたら場説(火)→武火
三つ首→理由不明(情報求)
武甕槌を倒す、織物と武神の神に敗北する→天津甕星?

 元ネタはみんなおかわり「八岐大蛇」様に決まっているのですが、なんとなんと「洪水説」だけではなく「噴火説」まで起用されてるんですよ。は? やべぇな、最高か???

さて、八岐大蛇のwikiを見ていただけたら分かると思うのですが、八岐大蛇は「洪水の化身」のほかに「溶岩流」「野たたら(鍛冶場)・製鉄」説があります。
 実際『出雲国風土記』によれば、八岐大蛇のもととなったと思われる川では上質な鉄鉱石が取れたこと。大蛇の腹から剣が出てきたことからこの「たたら」説は結構信憑性が高いです。
 それに加えて、最後の三つの頭で述べられた”山”。八岐大蛇は山の恐ろしい側面を神格化した神ともいわれているのです…。それをまさかの完全再現…。

 私、八岐大蛇がすっごい好きなんですよね。私の日本神話好きはここから始まったと言ってもいいくらいなので、もう噴火した瞬間に大興奮。このゲームシナリオ、まさか八岐大蛇・噴火説まで則っているとは! 最高か!? とリアルで叫びました。
 おひいさまが壊れたお家を見て呆然と佇む中、ライター神かよ!! と叫んでました。ごめんね、おひいさま。でも誰だって興奮すると思う。
 だって、八岐大蛇・洪水説を使ってくると思ったら、噴火で来るんですよ!? いやもう日本神話好きとして大興奮ですありがとうございます。
 まぁ製作スタッフは火山灰を再現したかっただけのような気もしますがね! でも私は噴火説を起用したと見なします。そっちの方が楽しいので。

 さてここからは妄言が強まりますが……個人的には、日本神話で唯一の悪神と語り継がれている天津甕星様の要素も混じってる、気がしています。

 というのも、古事記ではかの八岐大蛇ですら”悪神”と明記されていないのです。
 しかしそんな八岐大蛇すらも差し置いて、唯一、悪と明記されたのが「天津甕星」。星の神様。この星の神様は滅茶苦茶強くて、あろうことか日本神話の最強武神「武甕槌神」と「経津主神」のタッグに勝ってるんですよ。強すぎる。さすが。最強。

 そんな神様をどうやって下したか?
 ここで来るのが「倭文神(しとりかみ)・武葉槌命(タケハヅチノミコト)」です。
 この神は織物の神様であり、また武神の要素も兼ね備えているとみられる神様です。
 この倭文神がどのよう神であるかは逸話が少なくて判別が出来ないのですが、天照大御神は実は織物の神としての側面があるんですよ。かの女神は養蚕業もつかさどるので…。

 その状態で見てみると、大龍(天津甕星)はタケリビ(武甕槌神)+星玉剣(経津主神)には倒せない。しかし、羽衣(織物)を司るサクナヒメ(天照大神・倭文神)ならば倒せるという文脈が出来あって……滅茶苦茶きれいになるんですよね?? いや、綺麗すぎる…。美しすぎる…。

 シナリオライター様も、絶対そんなこと考えてないでしょうけどね!!
 単純に、大龍(水)が豊花(土)を喰らい、さらに武火(火)を喰らったっていう示唆でしかないんでしょうけどね!! でもあまりに綺麗なので私は星神がモチーフに入っている説を推します。
 ありがとう、シナリオライターの方。ありがとう、サクナヒメ。

 あまりにも好きすぎて、最後の最終決戦の際ですら倒したくないと嘆きながら挑んでました。噴火・山・洪水、すべての八岐大蛇モチーフを完全再現したこの美しい生き物をどうして私が手にかけなければいけないのか。なんで最後までアシグモや石丸じゃなかったのか。どうして、どうして……。
 こんなにもこだわりにこだわりぬいた…、完成された…大蛇を…この手で…どうして……。
まぁ、その嘆きも秒で消えましたけどね。羽衣のエネルギー吸収のよいタイミングが分かんないんだけど!? というか、吸収してるはずなのに、めったに放出されないんだが? なんで?? ってなってました。

 それはそうと八つの頭と八つの尾の蛇ではなく、三つの頭の龍にしたのは「アジ・ダハーカ」意識なんですかね。日本神話専門なんでそっちの知識は薄いのですが。まさかキング〇ドラ意識じゃないだろうな……?


・アシグモ

*名前の元ネタ→土蜘蛛
*隠→隠世/常世
*葦→豊葦原瑞穂国
*鼬→鎌鼬=飯綱?

 名前や出身地的に元ネタは、天津神をまつろわぬ民としての「土蜘蛛」ではないかなぁと。
 おそらく、アシ(葦)は古事記における日本の古称「豊葦原瑞穂国/葦原中国」から引用です。だって都(高天原)を追い出された素戔嗚が向かうのがそこなので……。
 ただ一方で「麓の世」が人界(日本)のことをさすので、「頂の世」にあるヒノエ島とは位置が異なることになってしまうんですよね。
 【麓=根の国】だとすれば、【日恵=中つ国、頂き=高天原】で位置関係が合うし、星魂剣(布都斯魂剣)の逸話エピソードとの一致(中つ国平定に大活躍)もするのですが…。
 まぁ、サクナヒメはある程度、意図的に日本神話からずらしている部分があるので、これもその一環かなと思います。

 また、アシグモの【グモ】の文字が【隠】であることを考えると、彼には隠世関係のモチーフが仕込まれているのだと思われます。
 さて、隠世(かくりよ)とは、おむすびころりんすっとんとんの鼠浄土のようにこの世(現世)ではないどこか別の世界のことをいいます。
 この隠世(幽世)にはいわゆる黄泉(冥府)も含まれているので、実は彼の名前は後に現れる黄泉軍勢の布石だったのかもしれません。
 それともヒノエ島が【幽世=この世】ではないという示唆だったのか? 彼に関しては情報が少なすぎて判断つかなかったです。

 他にもいろいろ掘り下げはできそうなんですけどね。ゲーム内での印象があまりにも薄すぎるんですよね。
 なんでこいつだけご飯を一緒に食べてくれないの? ココロワも食べてくれないしさぁ。私はお前たちも交えてみんなで楽しくわいわい食べる姿が見たかった…見たかったのに…。
 次回作で掘り下げてくれたらうれしいんですけどね。いつになったら出てくれるだろうか…?


【ヒノエの民s】

・田右衛門

 最初には苦手だったのですが、なんか途中から愛着がわいた一人です。後に男を見せることになるであろうきん太とは違って、最後までしっとりした感じの人でした。彼の元ネタは恐らく以下の通りです。

名前の元ネタ→石川五右衛門(善)
*無能+農耕神+知恵者→久延彦(田の神)
*瑞月(氏)と桂(苗字)→山城国風土記・五穀をもたらされた地名
*高盛→御高盛/神餞

 さて田右衛門だが、実は石丸と合わせて、かの大盗賊「石川五右衛門」モチーフではないかなと考えられます。
 というのも、石川五右衛門は釜茹での刑に処された際、自分が死ぬまで子供を掲げた説と子供を踏みつけにして我先に逃れようとした説の二つがあり、善人でもあれば悪人でもある可能性を秘めた男だからです。
 そのため、おそらく我が子を助けるという前者の側面を起用されたのが田右衛門で、見捨てるという後者の側面を起用されたのが石丸なのではないかなと。

 また、作中で吾明かされる彼の本名は「桂 右衛門尉 瑞月朝臣 高盛」なのですが……この桂と瑞月は『山城国風土記』にて関係性が示されています。
 本noteがこれ以上長くなるとたいへんので、まぁ、ざっくりいいますと、星魂の剣で「食物の神を殺した結果、五穀が生まれた」と説明したと思うのですが、あれ、語り継ぐ媒体によっては素戔嗚尊ではなく、月読尊が豊穣神を切り殺して五穀を手に入れるんです
 で、それが起きた地名が桂。京都の地名です。

 月読(瑞月)ー桂(桂)…、
そこに高盛と神ときたら「高盛御供」、あるいは少彦名命を祀る北白川天神宮で行われている儀式から、神饌奉納の儀式。あるいは神饌を盛る「お高盛」といろいろ接続は考えられます。

 一番可能性が高いのは、神饌の盛り方である御高盛ですね。サクナヒメを祀る人の子である神の彼にぴったり。
 そして最後はサクナヒメ同様に稲作の神になってる問題。
 まず彼はサクナヒメと違って豊穣神ではない+彼は知恵ものとして描かれていることから考えるに、おそらく、くえびこ神ではないかなぁと予想しました。

 クエビコは田んぼの神様でかかしを神格化したもの。さらには知恵の神としての側面もあります。
 作中における田右衛門の活躍も同じです。サクナヒメに知識を与える。そして、立っているだけ無能のと見せかけて、実はちゃんと仕事しているんですよね。彼がいるから動物が稲を食いにと考えられるので。
 なので、これらを考えるとクエビコ以外にないかなと思ってます。


(対照)

・石丸

名前の元ネタ→石川五右衛門(悪)
山賊・大蛇に連なるもの・鬼→酒呑童子
大蛇に連なるもの・復讐者→鬼童丸

 さて、石川五右衛門の説明は上項目参照。
 彼の場合はさらに、【鬼の首魁+山賊】として、八岐大蛇の息子としての民話がある「酒呑童子」要素が混じっていると思われます。
 石丸の”丸”はその酒呑童子の息子である鬼童丸の部分が混ざっているよ感じがありますしね。頼光一行(サクナヒメたち)をずっと狙って付け回すあたりもそっくりですし。
 それに息子の名前からしても彼と敵対することを考えられていたのではないかなぁ…と。


・かいまる

 実のところ一番モチーフがわかりやすいのは彼だと思います。だって見てくださいよ、あのわっかりやすい衣装! わかりやすい動物会話!! 答えはおのずと一つです。

元ネタ→怪童丸(坂田金時)
山賊の息子→石川五右衛門の息子
大人になっても喋れなかったが、あるきっかけを得て喋れるようになる→ 阿遅鉏高日子根神、または誉津別等。とくに後者

 いやもう特徴だけでチェックだったのに、名前のかいまるがあまりに金太郎の幼名「怪童丸」と似通っているので、完全にチェックメイトでした。
 あとは熊と相撲を取ってくれたら完璧だったのですが……。さすがに赤子と熊が相撲を取ったらおかしいと思ったのか、相撲を取れる河童が出てきてましたね。(そういう理由なのか?)

 最後の最後、サクナ様を迎えに来てくれたところは不覚にも涙ぐみました。ありがとう、かいまる。いつも肥料持ってきてくれるし、動物を連れてきてくれるし…。本当に君がいるから稲作が進んだよ…。ありがとう、癒し。

 さて、そんなかいまるの「これまで喋られなかったのが喋れるようになる」という特徴的なエピソードですが、残念ながら日本神話で思いつくものはなかったです
 候補としては、誉津別ではないかとは思うのですが…。
 誉津別命は大人になっても赤子のように泣いてばかりの人間でした。それがあるとき、はじめて口を開きます。そのきっかけとなったのが白鳥です。
 もっとも、この白鳥はくぐい、ゆいの鶴ではないので関係はなさそうです。いったいどこ由来なのか、こちらもさらなる情報がほしいところでしたね。


ミルテ

元ネタ→マルティン・ルター
名前→Meal(食事)
蘭国→プロテスタント
海から来てまた海の向こうに帰る・医薬神→少彦名命

 悲しいかな、私は完全に日本神話畑出身なので、宣教師についてはノータッチです。浅学ですまぬ…。ミルテが銀梅花の別名ってことは調べて分かったけれど、それ以外に何かあるかと聞かれると…わからん。

 薬師と医師の側面を有する女性宣教師? わからん。最後のエピソードは宗教改革のマルティン・ルターっぽい…かな。そこに、食事役のミールを加えて、ミルテかな…? とおもう…。おもう……。思うのですが根拠がないです。

 そもそもミルテ自体がほかと比べて影が薄いんですよね。無能だけどいいやつな田右衛門、有能オブ有能かいまる、初見とのギャップが凄まじいゆい、こいつマジで…となるきんたの中で、まとも・そこそこ役立つからさらに薄い。加えて私が唯神教の知識がうっすいので、更に影が薄くなる。すまねぇ…、すまねぇミルテ…。

 でも、船で海からやってくる。薬師。それからもう一度、元の場所に戻る辺りは「少彦名」様っぽいよね、と勝手に思ってます。
 ただ少彦名の場合は一寸法師のように小さい神であるはず。ミルテは大人の女……。うーん…だめだ。わからん。
 オランダと唯神教に詳しい方、情報求ム。


・ゆい

名前の元ネタ→結(共同作業制度)
見られてはいけない→鶴の恩返し
羽衣・織物→該当不明。候補は天棚機姫神が有力

 元ネタは「鶴の恩返し」の鶴だとはみんな分かってると思うんですが、ここに羽衣を重ねてくる手腕に歓喜で打ち震えました。ちゃんとしてる…。

 サクナヒメやトヨハナ様の項目で触れたと思うのですが、天女は本来、羽をもつ鳥女であり、豊穣を齎すものなんですよね。
 ゆえに羽衣(羽)を奪われた彼女たちは飛べなくなり、空に帰ることが出来なくなる。そして同時に天女は豊穣神であるため、種族を反映させ、農作物や富をもたらす。

 今回はその側面はあまり押し出されず、終始「衣を作る」ものでしかなかったのですが、サクナヒメの神使的存在としてしっかりしててよかったです。
 なお、最初は大人と仲良くしない・平然と嘘をつくあたりで「天探女(天邪鬼)」かと思ったのですが、サブイベで鶴と確定されて安心しました。天邪鬼はきんたの方だったもんね! うんうん。

 それにしてもUFO。なぜにUFO。この子の造形・モチーフがしっかりしてるせいでUFOだけが異様に浮いてない? 大丈夫? 世界観ぐちゃぐちゃでは?


・きんた

名前の元ネタ→金屋子神?
金玉=マラ→天津麻羅
大酒呑み→八岐大蛇・酒呑童子
鍛治場=たたら場→八岐大蛇

 元ネタ不明。鍛冶の神様の要素から天目一箇神(別名:天津麻羅)じゃないかと疑っていました。
 凄く下品な言い方になるけど、どっちもその……「キンタマ」と「マラ」で男性器を連想させるので……。
 さすがに違うと思う。たまたま符号が一致しただけだと思う。うん。そうだったらいいな。…うん。でも、きんたのことを罵る際にアレ言ってたよな、割と意識的では? 真実は神のみぞ知る。

 なお、最後のエピローグに流れた「大酒呑み」という点から、八岐大蛇・酒呑童子の側面も有していた=大龍・石丸ifの存在を意識されていたと考えられます。
 「八岐大蛇」で触れたと思いますが、大蛇のもととなったのは「野たたら」すなわち「製鉄」なので「鍛冶」を担当するきんたは結構危ういところにいたのだと思います。
 でも、最終的には彼は一人ではなくたくさんの人に信頼され、信頼する形で終わりを迎えることが出来ました。石丸の最期は悲しかったから、きんたがその道に進まなくてよかったです。本当にほっとしました。

 と同時にやはりそこまで深く考え込まれているサクナヒメのシナリオ要素に改めて感動しました。美しい。1000000点。いや5000兆点。
 まじで最高のゲームでした。ありがとう、続編も期待してます。

【終わりに】

 ということで日本神話から見た天穂のサクナヒメの考察はこれで終了です。このような日本神話が好きなだけのオタクの乱文に、長々とお付き合いいただいてありがとうございます。
 今回のnoteを見て少しでも日本神話の知識を深めることが出来たら幸いです。ということで、お疲れさまでした。
 またいつかこれ系のnoteをあげることがあるかもしれませんが、その時もお付き合いいただけたら幸いです。それでは。

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