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ネット世界で「なんとなく」許されていることは、文化の発展に寄与していますか?:ペンギン学園初等科開校宣言!

編集部時代、著作権法で認められている「引用」についてガイドラインを作る業務を行った。難しいので会社で一番法律に詳しい取締役にレクチャーしてもらった。今でも心に残っているのは、「判断に迷ったときは著作権法第1条にある『文化の発展に寄与することを目的とする。』に立ち戻れ」とのアドバイス。

引用の「テクニカル的」ルールはいくつかあるが、細かいルールを覚えなくても『文化の発展に寄与することを目的とする。』を意識していれば大抵判断がつくのである。

例えば、プレゼンテーション資料に、マンガのワンシーンをコピーして使う。

(1)笑いをとるため、注意をひくだけの目的で使う

(2)マンガの歴史について研究発表をするため、特徴的な例として、マンガのワンシーンを使う

プレゼンを聴いていたとして、「文化の発展につながるから引用として認められる」と思えるのはどちらだろうか?(ただし、引用的にOKであっても誹謗中傷していたら「名誉毀損」で訴えられる可能性がある)

インターネットの世界では著作権に関してルーズである。これは断言できる。特にソーシャルメディアが盛り上がり、そこで「バズる」ことが最大の広告効果とみなされるようになってきたときから、オリジナルのネタではコストが見合わなくなり、いわるゆるパクりメディアが台頭してきた。

ここからは文章を書くライター目線で展開w。ペンギンだけど。

しかも、そのパクりメディアのやり方はひどい。メディア(メディアと認めたくないんだけど便宜上しかたなく使う)によっては、ライター志望者に1本数百円という安い単価で大量に書かせる。「ネット上で面白い記事を見つけて簡単に紹介するお仕事です」とうたって。ここまではいい。書きたい人が自分の意思で請けている仕事だから。

問題は仕事を請けるにあたり「納品した記事が法規に抵触していないことを保証すること」とある。要は編集部(名前だけだけど)は一切チェックしません(ってかできる能力がある人を雇える金はない)、何かあったらライターの責任ですって、メディアにあるまじき滅茶ぶりよう。しかもどういう形式で公開するかはメディア側が握っているので、まー恐ろしい状況である。

もちろん、ライターさんに適当な記事書くなよ!ってな警告をするために「納品した記事が法規に抵触していないことを保証すること」ってうたう場合もある。しかし、パクりメディアはそもそも前述した通り、チェックできる編集者はいない。

ついでに書くと、ちゃんと法規を守っているメディアは、そもそも「納品した記事が法規に抵触」しそうなライターには声をかけない。

ライター志望者にとっては記事を書くチャンスはとても貴重である。いくら安くても、無報酬でも請けたくなると思う。

でも、そこにつけ込んで『文化の発展に寄与することを目的とする。』著作権法を無視するだけでなくライター(志望者)にリスクを押しつける、奴らが大嫌いだ。そしてライター(志望者)に、「気持ちはわかるけど利用されているだけだよ。裁判になったら…」と伝えたい。

インターネットの世界では著作権に関してルーズである。

だから、著作権を学ぶにあたって、事例から入ってはいけない。例外事項が多すぎて混乱するだけだ。しかも最近は著作権詐欺がでてきたから厄介である。

主題からそれるが・・・。YouTubeに上げた動画の音楽が結構狙われているようだ。「正当な契約下で、きちんとお金を払えば著作権フリーですよ」という商業音楽素材サイトが狙われた。このサイトの音楽を勝手に「自分の音楽です」とYouTubeに登録して警告を送りまくっている。(現在は、YouTubeとこのサイトが気づいて対策を行っているのだが・・・利用者としてはかなり面倒くさい手続きを要求されている)

ペンギン学園初等科は事例でなく、本筋から入りたいと考えている。ここまで読んでくださった方ならご理解いただけるであろう。『文化の発展に寄与することを目的とする。』を大事にしたい。

そして初等科なので、難しく考えずに「お友達と仲良く=人の嫌がることはしない」をテーマに進められたらなと思う。

文章でも写真でもイラストでも音声でも映像でも、10人いて10人に高評価される作品はないと思う。でもそれは、スキルを磨く過程での悩みであり苦闘である。ボクはスキルを上げたい方に対してアドバイスはできない。

インターネットの世界では著作権に関してルーズである。

「ま、ネットだからこのくらいはね」とあくまで「寛容」な心で許されているだけであって、法規ではNGなことが多い。

大切なのは「寛容」な心で許されている、ルーズなインターネットの世界を常識の基準だと考えてはいけないということ。あくまで、NG=嫌がる著作者もいるけど、なんとなく許容されているだけの世界であると認識することだと思っている。

もっと言えば、訴訟しても費用と労力がかかるだけで「・・・」となる現実が存在する。でもだからと言って・・・。

こんな偉そうなことを語ってるけど、実は何もできないかもしれません(長文の後半で言うな 失笑)。できることは、著作権に関わらず表に出す文章やイラスト、動画、音声等々に対して、実際の編集部ではどう考え運用しているのか?ということを提示できるということ。

皆で考えてみたい。メディアと個人では状況が違うから様々な悩みがあると思う。だから質問は当然ながら、なんかわかりにくーい!ってなクレームも大歓迎である。ボクも一緒に学びたい(有料マガジンだけど)。

ペンギン学園初等科。ありがたいことに入学生が1名決まりました。本当に購入してくれるのか疑問なのだが聴講生希望者も何名かいらっしゃいます。

はい。長くなりましたねw

ペンギン学園初等科始めます。

5月17日(日)にゆるーく開校予定です。

よろしくねー!!!!!!!!!!!

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