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振り袖と二十歳と選択

長女の成人式の振り袖を選びに呉服屋さんに。かなり出足は遅い。元来そういうイベントに全く興味がないのと、予定を立て計画的に行動するのが苦手な親子だから、エンジンがかからない車は走らない笑。

でも有難く長女の同級生が、まだ決めていないのか!もうヤバいぞ!振り袖出払っちまうぞ!とハッパをかけてくれて、そうだよね~そろそろだよね~と大分出遅れ無人のスタート地点から成人式を遠く見る笑

お店で待ち合わせし、事情を説明し、早速お着物を選ぶ。こういうときは、一切値札を見ないのが私のどんぶり勘定大風呂敷のよいところで笑 気に入った、自分が良いと思う、似合うと思うものを選ぶのがいいに決まっている。私は結局一度も正札裏返すことなく、啖呵ではなくレシートを切っ頂いた笑(後で聞くと長女は見てないふりして全部値札を裏返し、既に七万台からの1番お手頃価格帯から売れてゆき、225,000円以上のハイミスしか残っていないことを確認し、なら、どれでもそうは変わらんやろと、好きなのを振り袖だけに大手を振って選ぶことにしたそうだ。みんなちゃんと考えてるんだなグスン涙。)

ーなで肩だから、ラインがキレイに出ますね。お似合いです。

身長は158センチと決して小さくはないが華奢で肩も腰も小さいので、着物のシルエットが優しく美しい。欧米の方が着物を着るとどうもあのがっちり肩と腰、腰高のスタイルと布を巻いて作る着物のシルエットがどうにもチグハグなののま逆笑。三砂ちづる先生は着物は日本人の体型を1番美しく見せてくれるというけれど、さもありなんと我が娘ながらうっとりミトレル。親バカ全開。

ーこれにします。直感が1番正しいと思うので。

ーはあ。でも、他にも色々お色も柄もございますし。お試しになっても…

ーいえ、これが1番気に入りました。これにします。

早っ。着物が決まれば、後は自動振分け機能に近く帯も、帯揚げも、帯締めも、草履もバックも、髪飾りも決まっていく。

だって着物の中の色を使うか、補色反対色をもってくるしか、似合う相応しいということはあり得ないから。迷うということは、自分が何が似合うか、自分が何が好きか分かっていない知らないということで、自分の好みや着物に何を求めるかハッキリしている親子なので、迷っても二択まで、それ以上お店広げて迷宮入りすることはない。

補色の黄色を使ったり、色のトーンを揃えて、沢山色を使ってもチグハグな印象はない。流石美大蹴り飛ばした牛ガールだ笑。

ーお着物を着るということには、随分美的なセンスが求められますね。帯を何にするかでガラっと雰囲気変わってしまいますね。全体のバランスを見ながら、その年齢や場所に相応しく色や柄を重ねて行くって楽しいですね!

いやあ、選んでいく過程が想像以上に、楽しかったです。ありがとうございました。

ーいえ、お客様くらい選ぶのに早い、即断即決して行かれる方も珍しいです。みなさん、一生に一度ということで大変迷われますし、お時間もかけられますから。

選んでいただくお着物は、その方のご趣味だと思いますが、お嬢さんのお着物は正統派で艶やかで、それでいて成人式の若々しさ可愛らしさがあって、本当によくお似合いです。

ーいえ、こちらこそよく似合うお着物を一緒に選んでいただきましてありがとうございます。感謝いたします。

ーそれでは、お支払いの方を~

ーニッコリ。勿論です。カードで一括でお願いいたします笑

ーあ、ママ?家族写真、パパも入れて、オジイチャンもオバアチャンもみんなで撮ろうね。

ーおおっ、いいんじゃない?久しぶりに勢揃いだね。キミのおかげでみんな集まれる。なんて素敵なプロポーズ。


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