ビバラロックの思い出

実はフェスには一回しか行ったことがない

デタ!なんだよ赤毛、またかよ
インド推しのくせにインドは一回だし
邦楽ロック推しみたいに口角泡飛ばしてカニみたいに顔を真っ赤にして語ってるくせに

FUJI ROCKもメトロックも中津川フォークジャンボリーにもウッドストックにも行ったことないんだって!

ウッドストックは生まれてね～し笑

でもローマは見たけど
ナポリは見てないしな
見ずに死ねるかと思って
どうせ死ぬならと

去年初めて
くも膜下出血から退院して
2ヶ月経ってなかったけど
ビバラロックにボッチ参戦した

RADのAntiantai Generationツアーに
横アリと千葉マリンにボッチ参戦して以来の
コロナ禍のライブだったから

大興奮したし
この爆音浴びに来たんだぜ
みんな元気だったーって
お前が一番元気じゃないやろって
くも膜下出血って
ツッコみながら
どっかりイスに座って笑
流石にアリーナには突撃できなかったなあ

マイヘアも
マカロニえんぴつも
ハルカミライも
NumberGirlも
ビックママも
スピッツも
SHISHAMOも
CHAIも

みんな初めて生でみた

全部良かったし
全部腹に子宮にビンビン響いて
身体が震えて心が鳴って

突然デカい病気に見舞われて
でもぽおんと正面玄関から帰ってきちゃって
だ、だ、大丈夫なのか
いや、大丈夫じゃないのかさえ分からない
自分を抱えて

病気になった原因があったのか
助かった理由があるのか
いや助からなかったとしたらそれも因果なのか
これからの生き方って変わらなくちゃいけないのかな
病気したけど実際はなんにも変わってないんだけど
勿論感謝はしてる
助けてくれた人たちに祈ってくれた人たちに

でもこれからは人のために生きますって
マザーテレサみたいな気分じゃあちっともないし

なんて悶々としてた自分を

生きようぜって
あと3分あります
最後まで歌いますって
バカでかい音で
喚き散らかして
暗転するその瞬間までマイクを離さなかった
ハルカミライのステージを観ていたら

ああただ生きればいいんだ
カッコ悪くったって
パンクは絶滅危惧種って言われたって
赤毛逆立てて
一曲目から上半身裸でＴシャツ脱ぎ捨てちゃって
マイク4本立てて
4ボーカルってあるのか?
全員で叫んでたのをみて

ああただただ
生きようと
自分の思うままに
好きなことを握り直してと

中2以上に生きることに迷っていた
最後の不惑の赤毛は
（ホント死にそうになったんだから
そりゃあ生きることを考えるさあ）
邦楽ロックに救われて
この子達についていくと誓ったのでした笑

で
その後フェスに行ったかというと
実は一回も行っていないし
これからも多分行くことはないと思う

一つは長丁場過ぎて50の体力では楽しむ前に疲れてしまう
何事にもバランスはある笑

あとやっぱりフェスは見本市というか
バイキングみたいなもので
ものすごいラインナップを一同に会して楽しめて
ワンマンに比べてコスパはお得ではあるけれど

赤毛はやっぱり
ファミレスやチェーン店や
ショッピングセンターより
個人商店が好きだ

そのファンだけが集まるわけではないから
推しのときはアリーナもオールスタンディングで一杯になるけど
そうでないときはオシッコタイムだし
飯時だし
そのシビアさもふくめて
演者たちは俺の歌を聞かせようって
熱量を送っているのだと思う

僕たちを聞きに来たんじゃないことは知っています
今日は素晴らしいバンドがたくさん来ています
僕たちも演奏が聞けるのが楽しみでした

でもあなたが
いつかワンマンにも来てくれるように
届けますって

グワアアアンとギター掻き鳴らす

そうだ!頑張れ!
赤毛も生きるよおって
コールアンドレスポンス
ジョワンと涙が熱く頬を伝う

彼らに熱量返すのは
ワンマンに参内すること
ビバラロック以来せっせとワンマンに通うのは彼らに恩返しするため
そして報告するため
オバハンも生きてるぜって笑
そう赤毛は来週もお参りします笑