【全文無料】赤青緑t白ガイアッシュ覇道【アドバンス】
こんにちは。垢BANチキンです。
今回はアドバンス対応の【ガイアッシュ覇道】の解説記事です。
アドバンス環境で圧倒的なシェアを誇る【赤単我我我】【アナカラーダークネス】に食らいつけるように工夫を凝らしつつ、【ガイアッシュ覇道】特有の強みを活かせられるようなリストにしています。
ぜひ最後までお付き合いください。
【ガイアッシュ覇道】確定枠
【ガイアッシュ覇道】の一般的な確定枠と言えばおおむねこんな感じかと思います。
【ガイアッシュ覇道】というデッキの根本を掘り下げるために、まずはこの確定枠の考察から進めていきます。
と言っても、「カード解説!《メンデルスゾーン》2ブ!強い!」みたいなことを書いても仕方ないので、「確定枠から読み取れるデッキの長所と短所」について詳しく書いていきます。
【ガイアッシュ覇道】長所
1. 基盤が強固
《メンデルスゾーン》《栄光ルピア》の2ブースト初動のおかげでマナの伸びが早く、瞬時に5~6マナ帯に到達可能です。
《メンデルスゾーン》《栄光ルピア》によるドラゴン基盤の強さは【リースRX】が体現しているので既にご存知の方も多いかと思います。
【リースRX】と違って《モモキングRX》が入っていないので若干パワーは落ちてしまいますが、それを差し引いても《カツキング》《ガイアッシュ》などを序盤からプレイできるのはかなり強力です。
2. 青の枚数が豊富
《ガイアッシュ》を採用しているおかげで、確定枠の時点で青の枚数が8枚確保できています。
これによって手札から《カツキング》をプレイしやすいので、《とこしえ》などのメタクリーチャーの処理が容易です。
青のドラゴンはカードパワーが若干低めなものが多いため、ドラゴン基盤のデッキは青の枚数が不足して《カツキング》をプレイしづらくなりがちです。
その点を《ガイアッシュ》によって補えているのは、【ガイアッシュ覇道】のアピールポイントと言えるでしょう。
3. 多色の枚数が控えめ
同じドラゴン基盤の【リースRX】と比較すると、《モモキングRX》+《アルモモ》のパッケージを《ガイアッシュ》+《覇道》のパッケージに入れ替えているので、役割は当然違うものの単純に多色の枚数が4枚削れています。
多色の枚数を抑えることで、2t《メンデル》+3t《カツキング》のような、序盤にアンタップインを2回要求する組み合わせの再現性が高くなります。
2→5や3→6のマナカーブでつまづくことが減るため、《メンデル》《栄光ルピア》といった初動自体の出力を引き上げているとも言えると思います。
確定枠の時点で多色が17枚なので、3~4枚であれば多色の空きスロットがあるのも魅力です。
【ガイアッシュ覇道】短所
1. 自発的なアクションが少ない
【リースRX】における《モモキングRX》《ラブエース》のような自発的アクションを起こせるカードが入っていないので、攻めの起点を作るのが困難です。
確定枠の時点では、《ガイアッシュ》《ロージア》しかありません。
ここは【リースRX】と比べると非常に劣っているポイントで、最も大きな課題です。
《カツキング》《ガイアッシュ》とは違うベクトルの、自分から攻めの起点を作れるカードの採用が求められます。
2. 【赤単我我我】に弱い
《カツキング》《ロージア》の8枚のトリガーのみで【赤単我我我】に突っかかって行くのは流石に無理があるので、対抗策が必要です。
調べたことがある方も少なくないと思いますが、ドラゴンにはまともなトリガーがありません。
多色に目を瞑れば多少はマシなカードもありますが、それでは【ガイアッシュ覇道】ならではの長所を殺してしまいます。
なので今回は、「多色の枚数が控えめ」というデッキの長所を活かす形で、【赤単我我我】に対してアプローチをかけていきます。
【ガイアッシュ覇道】課題
・自発的アクション
・【赤単我我我】への対策
先述した通り、まずはこの2つが大きな課題です。
ここをクリアしない限り、デッキとして成り立っているとは言い難いでしょう。
それに加えて、青の枚数がもう少し必要であったり、やや不安が残るフィニッシュ力を補ったりといった細かい課題をクリアしつつ、デッキに肉付けをしていきます。
【ガイアッシュ覇道】デッキリスト
デッキの長所を活かしつつ、先ほど挙げた課題をクリアすべく試行錯誤した結果、一般的な【ガイアッシュ覇道】とは一風変わったリストに仕上がりました。
《ラブエース》の不採用と《Code1059》の採用が特徴的かと思います。
さっそく解説に移っていきましょう。
採用カード解説
・《スパヒ/超英雄タイム》
【赤単我我我】への対策が主な役割です。
2tに《英雄タイム》を当てて打点を削り、3tにブーストを打つことで【赤単我我我】のスピードに無理やり間に合わせます。
通常、ドラゴン基盤のデッキでこの動きを目指すと多色が濁ってつまづくのが関の山ですが、今回は多色を20枚に抑えているので、2ターン目と3ターン目のアンタップインが現実的になっています。
他にも、【アナカラーダークネス】の《とこしえ》や【ラッカキラスター】の《テスタ》《可憐》など役割対象が多いため、腐りづらい除去札として非常に優秀です。
【赤単我我我】に対して、先攻2ターン目に《英雄タイム》もしくは《メンデル》から動き出したいため、最大枚数採用しています。
・《Code1059》
攻めの起点を作るのが主な役割です。
打点を横に伸ばしつつリソースを確保するのが狙いで、継続的に相手にプレッシャーを与えられます。
青単色のドラゴンという点も非常に優秀で、ドラゴン基盤に噛み合いつつ《カツキング》《ガイアッシュ》とも高相性です。
また、《覇道》特有の「追加ターンを得ているだけで、打点が伸びておらず押し切れない」という問題にも有効なので、デッキ単位で相性がいいカードという認識です。
色が優秀かつ攻めの起点を作る上で重要なカードなので、最大枚数採用しています。
・《ドギラゴン閃》
《カツキング》のバリューを上げるのが主な役割です。
青の枚数が多いことにより、《カツキング》がゲームに絡む機会がよくあるので、革命チェンジによってさらなるアドバンテージを取りに行きます。
「《カツキング》+《ドギラゴン閃》で盤面を作って、相手が盤面を処理するために踏み倒しを行うと、その裏から《ガイアッシュ》を当ててゲームを決める」というのが王道パターンで、【アナカラーダークネス】対面で頻出するプランです。
不安が残っていたフィニッシュ力を補うこともできるので、多色21枚を我慢して4枚目の採用も充分に考えられるカードです。
今回は多色を20枚に抑えるために3枚の採用としています。
・《エスカルデン/マクスカルゴ》
緑単色ドラゴン界でかなり万能という点を評価して採用しています。
競合相手に《ステゴロ/お清めシャラップ》が挙げられますが、
・《ガイアッシュ》《Code1059》の影響で到達点が6マナ
・《モモキングRX》が入っていない分の《メンデル》《ボアロ》の出力補強
・《ダダダチッコダッチー》との噛み合い
以上の3点から、今回は《エスカルデン/マクスカルゴ》に軍配が上がりました。
潤滑油,除去としてかなり強力なカードではあるものの、自由に動かしやすい枠だと思います。
とはいえどんなカードと入れ替えてもいいというわけではありません。
というのも、2ターン目に《メンデル》を打つために、対応した色の単色カードがある程度の枚数は必要になってきます。
《メンデル》発動に関与しない色の単色が既に8枚採用されているため増やしづらく、赤単色は既に8枚採用されていて飽和状態なので、基本的には緑単色のドラゴンが望ましいです。
・《マーチス》
ぱっと見だと白の枚数に不安が募りますが、白のカードは基本的に手札からほとんど召喚しないので、マナドライブさえ発動すれば問題ありません。
ナチュラルドロー+《メンデル》or《栄光》のブーストで先攻4ターン目までにデッキを10枚掘ることが可能で、そこに1枚でも白のカードが見えればいいので、今回はGR圧縮のために採用しています。
不採用カード解説
・《ラブエース》
《バトライ閣》があまりにも強力なため採用されるのが一般的ですが、個人的にはこのカードは「【ガイアッシュ覇道】というデッキと噛み合っていない」と考えています。
【リースRX】の《モモキングRX》のような、「ドラゴンを1ターンに2回容易に出せるカード」が採用されていないので、デッキの構造上《バトライ閣》から《バトライ武神》への龍解が困難です。
《カツキング》がなんとかその役割を担っていますが、《ラブエース》採用のために青の枚数を削るようでは本末転倒です。
火文明のSAドラゴンも《覇道》のみなので、中盤に建てた《バトライ閣》が終盤まで一切龍解しないなんてこともよくあります。
終盤の《覇道》の攻撃時に《バトライ武神》が裏返っているようなゲーム展開であれば、その《バトライ武神》がなくてもおおむね勝っている場合が多いというのがかなり気になりました。
【ガイアッシュ覇道】と《バトライ閣》の相性が悪いと判断したので、今回は《ラブエース》を不採用としています。
・《龍の呼び声》
初動の9枚目として有力なカードですが、正直このカードについては決め切れていない部分があるのが本音です。
というのも、個人的に《メンデル》は2ブーストを決めてこそのカードだと考えているので、非ドラゴンのカードは極力採用を避けたいです。
例えば先攻3ターン目にブーストを打つ場合、
初動が《メンデル》《栄光ルピア》の8枚のみの採用であれば、引ける確率は約81.9%
使うブーストが《メンデル》で、公開領域に他の《メンデル》が見えていない場合、《メンデル》の2ブースト成功率は約85%
初動が《メンデル》《栄光ルピア》+《龍の呼び声》の合計9枚の採用であれば、引ける確率は約85.9%
使うブーストが《メンデル》で、公開領域に《龍の呼び声》と他の《メンデル》が見えていない場合、《メンデル》の2ブースト成功率は約80.3%
この「初動を引ける確率」と「《メンデル》2ブーストの成功率」のリスクリターンが釣り合っているのかが判断できずに悩んでいます。
ちなみに今も悩んでいるので、詳しい方がいらっしゃればぜひ教えてください。
・《極限龍神メタル》
【リースRX】へのメタカードで、当然ながらこのカードの有無で【リースRX】対面の勝率が変わります。
不採用の場合、先攻を取られるとはっきり厳しいので有利とは言い難いです。
基本的にピンポイントメタのカードなので、環境に【リースRX】が多い場合のみ採用を検討するのが望ましいでしょう。
・《メヂカラ/アイドワイズシャッター》
【アナカラーダークネス】には《シナイガ》で容易に処理され、【赤単我我我】には最初の2点もしくは最後の1点で踏まないと有効に働かないので、個人的にはあまり魅力を感じませんでした。
多色なのもマイナスポイントで、今回は不採用としています。
環境対面メモ
vs【赤単我我我】
現状では、先攻勝ち越し,後攻負け越しです。
先攻で《メンデル》もしくは《英雄タイム》+ブーストからスタートするのが理想で、それを再現するための単色が多いのがこちら側の主張です。
トリガーを踏ませて勝つゲームも含めて、先攻であれば自信ありというところに落ち着きました。
後攻で相手が先1《ブレイズクロー》から入ったゲームはかなり厳しいです。
3キルを避けて《メンデル》→《カツキング》を当てるか、《ロージア》を踏ませるぐらいの高い要求値になってしまいます。
先1《ブレイズクロー》に対して《英雄タイム》《メンデル》の選択肢がある場合、基本的には《メンデル》を優先するのが無難です。
先1が《ブレイズクロー》以外で、2tに盾回収が出てこなかった場合は、《英雄タイム》を当てて息切れを狙います。
先攻後攻に共通して、こちらが2tに動けるかどうかが重要な対面です。
vs【アナカラーダークネス】
こちらも現状では、先攻勝ち越し,後攻負け越しです。
相手側は《ガイアッシュ》ケアのために序盤はオレガオーラをプレイしづらいので、ハンドを守ってゲームを進められます。
・《ガイアッシュ》によるオレガオーラのけん制
・《カツキング》+《ドギラゴン閃》による《デドダム》のけん制
・《Code1059》による《とこしえ》の強制
基本的にはこの3つによるジレンマを押し付けるゲームです。
《とこしえ》を探すために出てきた《デドダム》に《カツキング》+《ドギラゴン閃》を当てて、返しの盤面処理に対して《ガイアッシュ》を当てるのが勝ちパターンです。
こちらが後攻の場合、相手側は序盤に《デドダム》を召喚しやすいため、やや負け越すという結果になっています。
《シナイガ》による盤面処理よりも《ダイパ》《ソゲキ》《ダークネス》のセルフハンデスでハンドが枯れる方が苦しいので、《カツキング》プレイ時かつ相手に《とこしえ》がいない場合は、自身の《栄光ルピア》を積極的にバウンスしていくのが無難です。
あとがき
いかがだったでしょうか。
【赤単我我我】と【アナカラーダークネス】があまりにも強く、先攻を取られるとシンプルに負け越してしまうのが個人的にとても悔しいです。
アドバンス勝ちて~という方は、とりあえず上2つのどちらかを使っておくのが板です。
とはいえ、なかなかイケてる寄りのデッキには仕上がった自信はあるので、「《ガイアッシュ》をせっかく買ったけど、環境的に厳しいのかな...」と悩んでいる方などがいらっしゃったら、ぜひ一度試してみていただきたいです。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!それでは!!
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