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「日本版BPSDケアプログラム」の概要をお伝えする

毎月、日本版BPSDケアプログラムのアドミニストレーターに向けた勉強会が開かれているのですが、
2月にその勉強会でわたしのホームでの事例を提供する事になって、
現在、事例を作成中です。

そこで、今回は「日本版BPSDケアプログラム」を説明する事にしようと思います。
さっさと、事例づくりやれっていう話なんですが…。

日本版BPSDケアプログラムとは

日本版BPSDケアプログラムは、介護保険事業所において活用するBPSDの症状を「見える化」するオンラインシステムで、
認知症ケアの質の向上を推進する人材(アドミニストレータ)を養成し、
ケアに関わる担当者の情報共有や一貫したケアの提供をサポートするプログラムです。

基本の考え

基本の考え方は、
認知症の方の行動心理症状をメッセージとして捉え、
(1)観察・評価、(2)背景要因の分析、(3ケア)計画の実行、(4)実行
という、4つのステップを繰り返し、認知症ケアの質を高めていきます。

※BPSDとは
「認知症の行動・心理症状」を表す英語の頭文字を取ったもので、
暴言や暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、せん妄、徘徊、もの取られ妄想、弄便、失禁などがあります。
その人の置かれている環境や、人間関係、性格などが絡み合って起きてくるため、人それぞれ表れ方が違い、介護者のケアを難しくする最大の要因となっています。

アドミニストレーターとは

アドミニストレーターは、
日本版BPSDケアプログラムを実践する上で、中心となる役割を担います。
ケアプログラムを使用するためには、研修を修了しアドミニストレーターになることが必要です。

アドミニストレーターの役割

  1. ケアプログラムを活用する利用者の選定

  2. 所定の評価尺度を利用して、スタッフとの話し合いを実施する

  3. チームで話し合い、背景要因の分析やケア計画の立案を行う

  4. ケア計画をもとに、チームで一貫したケアを実践する

  5. 実践したケアをチームで評価する

  6. 改善するまで、2.以降を繰り返す

ケアプログラムを利用する

事業所において、ケアプログラムを利用する場合には、
原則として、事業所所在地の区市町村が、ケアプログラムを利用していることが条件です。

日本版BPSDケアプログラムは、スウェーデンのプログラムを基に、
東京都が、公益財団法人東京都医学総合研究所に委託して開発しました。


現在、東京都では「日本版BPSDケアプラグラム」を普及していて、
わたしのホームでも2021年3月から使用しています。

使用した感想

BPSDケアプログラムが良さは、上の動画などで語られている通りで、
認知症の方のBPSDを
メッセージと捉える事を基本の考えとして
仕組みとしてみんなで取り組めるようになっているところが優れていると思います。

ホームでの運用

私のnoteタイトルは「ホーム改善のはなし」なので、
ホーム改善
という視点での感想を書かせてもらいます。

わたしは、
BPSDケアプログラムを
ホーム職員の「意識変革」に役に立つ
と考えて行う事にしました。

グループホームのような入居の事業所では、
職員が流れ作業や業務を終わらすことが主眼になってしまう事があります。

グループホームは、家事やホームの環境を利用して、
認知症の方のニーズを叶えるお手伝いをする場です。

ここでの家事は認知症の方が活躍する為にあり、
バルコニーは家庭菜園や洗濯を干したりするためにあり、
環境も職員もすべて
利用者のニーズを叶える為にあります。

それなので
極端な言い方をすると、
認知症の方が関わらない業務なんて必要ない
とすら思っています。

それなので、
業務を終わらすことや時間通り進める事を大切にしている職員さんに
一旦立ち止まって
利用者の気持ちになったり
ニーズを考えたり
する視点も持ってもらいたいと常日頃思っていまして…対策しているのですが、

このプログラムを使って、
仕組みとして
BPSDをメッセージとして読み取り事が
職員の癖になったら
みんなが同じ視点で利用者さんを見る事ができ
より仕事が楽しくなると思うのです。

毎月の会議で、対象利用者に使っているのですが、
会議で、利用者中心に話し合いをする事で
ニーズを捉える事が浸透してきている
と感じています。

継続して使用していく事で
職員みんなが
認知症の方を中心に考える事が
あたりまえにしていきたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

事例さっさと取り掛かれっていう話なんですが…。


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