元夫の死

いまニュースになっているあの元夫婦のようだけど、これは私の話。

うちも元夫は離婚後に亡くなった。病死だったけど、離婚後の自堕落な生活や精神状態を思うと離婚が原因だろうなと、どうしてもそこに結びつけてしまう。友人や彼女からは「そんなふうに思わないで!」と何度も言われたけど、関わった人間として後悔は尽きない。

孤独は人を追い詰める。

わたしは元夫のために何ができただろう。なんて言葉をかけたらよかっただろう。モラハラがきつくて、逃げ出したけれどもう終わったこと。「あなたを許す」そう思おうとしていた。「幸せになって」それは願っていた。けれど「まだ会うたびに子供たちを傷つけるあなたをどうしても許せない」その気持ちもあった。だから何も言えなかった。言えないまま元夫はこの世からいなくなった。

わたしはニュースの人たちの元妻の気持ちもわかるし、マイノリティの元夫の気持ちもわかる。

元夫が亡くなった妻の立場から言いたい。
いつまでたってもしんどいよ。
子どもがもう一度会いたいと泣くたびにしんどいよ。
わたしひとりで子どもの成長のすべてをみるのはプレッシャーでもあるよ。

死なないでほしかった。生きてて欲しかった。

怖くて、嫌いで、ぜんぜん気持ちはわからなかったけど、
子どもたちのために生きててほしかった。
生きてくれるなら「許す」と嘘でも伝えたのに。

文句を言いたくても、もういないのかという現実に何度も何度も絶望する。
わたしはまだ立ち直れていない。

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