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Perfume COSTUME MUSEUMに行った話。~美術館でPerfume~

9/9(土)~11/26(日)に兵庫県立美術館で開催された、『Perfume COSTUME MUSEUM』に行ってきました。

Perfumeがこれまでにステージや各種撮影で着用してきた衣装を、美術館で展示する新しい試み。
数々のシーンを彩ってきたあの衣装たちも、ついに『美術品』として見られる時代になっただなんて…なんとも凄いことだと思います。
開催を知ったのは今年の6月。これももう半年近く前のこと。芸術性と3人の魅力を両立したキービジュアルに驚嘆した記憶があります。
ただ、正直なところ、開催を楽しみに待ち望む気持ちよりも、『果たして自分は楽しめるだろうか』みたいな気持ちのほうが強かったです。
というのも、3人の衣装に対する自分の興味度合いが推し量れなかったためです。きっと、普段着ている洋服と同じで、ライブ衣装への興味がわくきっかけも『こういうものを着てみたい』という気持ちが大きいと思います。そして、この界隈には衣装への関心が高い人も比較的多いとも感じていました。楽曲からインスピレーションを得たブランド『Perfume Closet』が新作を出す度に話題を呼ぶのも、そういう雰囲気があるからだと思います。
だから、周りよりも衣装への興味が希薄に思えて少し気後れしていました。最終的には自分がどう思うか次第なので、周りのことなんて関係ないのでしょうが…。
でも、だからこそ衣装展にて自分が何を思えるのか、少し期待していました。

そんなわけで、自分が衣装展に行けたのは、開催からひと月ほど経った10月の3連休。『イナズマロックフェス』の前日に兵庫まで行き、衣装展を見てきました。
兵庫県立美術館に着くと、3人のキービジュアルのパネルがお出迎え。つい間近でまじまじと見てしまいます。加えて、建物の屋上にはマスコットキャラクターの「美かえる(ミカエル)」が鎮座していました。いずれも、既に行った人たちの感想を拝見する中でたびたび目にしていたので、これが噂の……!と感激していました。

Perfume3人のキービジュアルが入ったパネル
我らがのっちさん
天を仰ぎ見る『美かえる』

美術館に入ったら受付を済ませて、エントランスを経て展示室まで向かいます。このあたりは普段の美術館然とした光景が拡がっていました。ただ、要所要所に備え付けられているPerfumeのロゴをあしらった垂れ幕や、3人の特大パネルを目にするたび、『特別なところに来たのだ』と思えて、少しずつ気持ちが上がっていきます。

Perfume COSTUME MUSEUMの垂れ幕
直筆サインも入ったPerfume3人の特大ボード
展示室へと続く入口
まあチケットと一緒に撮りたくなるよね

そこから展示室へ。一番最初に目に飛び込んできたのは『Spinning World』で着ていた赤いドレス。直近のPerfumeを象徴するかのような衣装ですね。
そこから先は4つの部屋に分かれており、3人の歴史を時系列で辿るように衣装が立ち並んでいました。
各部屋には章番号が打たれており、(主観ですが)それぞれどんな時期だったかを併せて書くと↓こんな感じです。

0章:プロローグ(先述の「Spinning World」の衣装の部屋)
→現在のPerfume。現在までの年表もあり、衣装展の始まりを告げる
1章:2005~2011年(メジャーデビュー~「JPN」リリースまで)
→国内での知名度が劇的に上がっていった頃
2章:2012~2015年(「Spring of Life」リリース~「SXSW」あたりまで)
→海外進出やライゾマティクスとの共演が始まり、劇的に『プロジェクトPerfume』が動き出した頃
3章:2016年~現在(「COSMIC EXPLORER」リリース以降)
→現在のPerfumeに至るまでの直近数年間
4章:メンバーお気に入りのステージ衣装セレクト

それぞれの部屋で、展示部屋の全体を見たり、衣装の細部を間近でよく見たりしました。
ひとつビックリしたのは、幾何学模様のデザインの作り方。Perfumeの衣装には三角形など図形をあしらったデザインが多いですが、異なる色の布を繋ぎ合わせるように縫いあげて作られていました。
自分が実際に観たのは、「FAKE IT」や「Magic of Love」での衣装。てっきり、あの形に切り取った布を上から貼りつけていると思っていました。平面の布から型をとり、立体に変形させて衣装をつくり上げることがそもそも難しいと思うので、複数の布をここまで精巧に結びつけている難しさは計り知れないですね…。その緻密なつくりに思わず唸りました。
あとは、4章の部屋にあった「JPN」ライブツアーでの衣装。自分が初めて行ったライブでPerfumeの3人が着ていて、『付箋のようだ』と言ってはしゃいでいた記憶があります。対面したときに、思わず気持ちが温かくなる感覚がして、衣装にも観る人たちの思い出がちゃんと反映されているんだな、と感じました。
個人的には、「GAME」のアルバムジャケットで着ていた黒い衣装が好きなのですが、今回は展示されておらず…。かしゆかさんが身につけていたスカート部分だけケースに入って展示されていたので、それだけくまなく見てきました。

「JPN」ライブツアーでの衣装
※衣装展は原則撮影禁止できたが、4章の部屋だけは撮影OKだったので
『付箋のようだ』と言われていたのっち衣装背面

総括です。
衣装だけを取り上げて、ここまで深みのある、Perfumeの歴史をちゃんと追体験できる展示につくり上げられたのが凄いなと思いました。
自分も衣装を見ていく中で『これは○○の楽曲のMV衣装だな』とか『××のライブで着ていた衣装だ』と覚えているものがわりと多く、衣装を見て何か思い出せることがあるんだ、ちゃんと思い入れがあったんだと気づけたのは新たな発見でした。
加えて、主催の神戸新聞さんがノリノリで実施してくれたことも成功の秘訣だったと思います。きっと色々と大変なこともあったかと思うのですが、開催して頂き有難うございました。

そして、来年以降も全国4か所で衣装展を行うことが決まったそうで。
Perfumeの3人はいないけれど、それでも普段のライブツアーみたいに『色んなところで観てみたいな』と感じられるのが、なんとも不思議だなと思います。

おまけ
三宮のセンター街にはキービジュアルの垂れ幕が!!
これ、かなり大きくて見応えありました

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