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ジョン・ケージ

私自身の自己紹介として、色々ブログを書いていこうと思う。

最近私の脳内を最も占めている人物、それが作曲家のジョン・ケージJohn Cage(1912〜92)だ。

1912年9月5日アメリカのロサンゼルスに生まれ、1992年8月12日ニューヨークで生涯を閉じる。

発明家の父親の血筋を引いてかケージは音楽の世界において生来の発明家であり、伝統的なクラシック音楽に数多の革命を及ぼした。
彼が最初に引き起こした革命は楽音とノイズの無差別化であり、打楽器音楽を発展させたばかりでなくピアノの弦に釘などを刺して多彩な音色を奏でさせるプリペアド・ピアノPrepared pianoを考案するなど新しい音色をもたらした。彼の発明で最も有名なものは音楽としての「沈黙」の発見である。音が鳴っている状態も沈黙の状態も、等しく「音」であることに気づかせたこの概念は彼の代表的な楽曲《4'33"》に最も極端に表現されている。そのほか中国の易占いなど様々な方法による偶然性の音楽の追究、そして不確定性の音楽の推進など、生涯を通じて次々と斬新な音楽を実験的に展開し続けた。電子音楽の発展や図形楽譜の積極的な採用なども彼の功績の一つである。作曲家と雖もその仕事は明白な音楽作品に限らず、レクチャーやアイデア、グラフィック作品、著述など、実に多彩なものであった。彼の創造に満ちた活動を正確に表現するならば、作曲家に留まらず思想家、音楽著述家などと肩書きを加えるべきであろう。

キノコを知ることで音楽のより深くを理解することができると語り、ニューヨーク菌類学会の創設にも携わったキノコ研究家としても知られている。

こんな説明ではあまりに簡易的すぎて恐縮だが、とにかく興味をそそられる音楽家、それがケージである。

ケージとの出会いは5年前に遡るが、本当の意味で彼に惹かれたのは2020年の1月、敬愛する先生の講義を聞いて、ケージが本当に成そうとしていたことを知り、稲妻が走った。
人間の生活の根源的なもの。社会の本来の理想の姿。
ケージから学ぶことは本当に深く、しかもその世界は多方面に跨がる。

もはや20世紀の作曲家でケージに影響を受けなかった人はいないと言っても過言ではないかもしれないほど偉大な存在である彼を、もちろん批判的な目で見てもっともっと研究していきたい。


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