1st CD Milk Machines(ミルクマシーンズ)についての文章
Milk Machinesは2017年にリリースした私の最初のCDです。
やはりCD世代の私としては生涯で一枚くらいCDを(工場プレスで)作りたいと思い制作に踏み切りました。(ご存知のように結果としてはすでに2枚目も作ってしまったわけですが)
このCDを作るにあたっていくつかの苦労がありましたが、
一番苦労したのはなんといってもブックレット作りです。
フォトショップをたどたどしく見よう見まねで動かし、CD工場の方から何度もNGを貰いながらなんとか完成させました。
そしてタイトルのMilk Machinesの由来についてですが
亡くなった祖父(父方)が酪農家で、かつては毎日彼が牛乳をしぼって生活していたことに由来します。いわゆる「搾乳機」のようなニュアンスです。
では収録曲を一曲ずつ解説しましょう。
01.こくぞうむし
読んでいた本(カルロス・カスタネダ関連)にコクゾウ虫という記述があったので、なんとなくメロディにのせました。ぼそぼそのどろどろというのもその本に登場する儀式に使用される食べ物?のようなものからのインスパイアです。
02.Monday23
これはもっとも古い曲です。原曲名はChinco23という下ネタソングでした。歌っているのはCandyさん。ドラムはお馴染みの4200さんです。「誰が来たのかわからない カメと一緒に来たんだよ」「ちゅちゅるちゅるちゅちゅ ちゅちゅるちゅるちゅちゅ」という二つのフレーズしかボーカルラインにはありません。イメージとしては坂本龍一のHeatBeatの「Break code,read the message.Come into Electric mother~」というフレーズの繰り返しのつもりです。
03.テレパシー
私の曲で一番人気のある曲のCDバージョン。初めてDAW(パソコンでの打ち込み)で作った曲でもあります。なんとなく操作方法を覚えるために練習で作った曲なのに、みなさんに大変支持して頂けて驚いています。歌詞でフォロワーさんのツイートを引用させて頂いた最初の曲でもあります。歌っているのは雛萌ルナさん、Ninoさん、Boku No Shinさんの三人の女性です。女の子の合唱ということでアンドレアス・ドラウの木星のフレートみたいだと思いませんか?ドラムは4200さんに打ち込んでもらいました。
04.美しい日々
この曲は細野さんのスポーツマンを下敷きにして作りました。ブラック企業精神みたいな物を歌詞に込めました。学研大人の科学のテルミンminiが大活躍しています。あまり満足していないトラックなのでいつか作り直したいですね。歌っているのはninoさん。
05.おもいだし笑い
かなもけんさんという方がかつておろちレコードというレーベルを主宰されていて、そこから出したCD-Rがこの曲の初出です。タイトルは一青窈さんの「もらい泣き」に対しての「おもいだし笑い」です。YMOの手掛かり的なトラックに素っ頓狂な歌詞とメロディを乗せました。歌詞はかなもけんさんのツイートを編集しました。歌っているのは雛萌ルナさん。個人的にはかなり気に入っている一曲です。
06.ジョイナスやんやん
かつての中日ドラゴンズのスローガンとは関係ありません。ツイッターのフォロワーでやんやんさんという方がいて、その人に捧げた曲です。とても歌詞が覚えにくい曲だと思います。「肉を食べるはず」というフレーズはスピッツの「空も飛べるはず」からの着想です。ネブラフォンという楽器でSE的な電子ノイズを演奏しています。間奏でOMDのエノラゲイのイントロみたいなフレーズ入れてます。歌っているのはninoさん。ドラムは4200氏。
07.DMD
いわゆるドンマイダンス。オリエンタルなメロディにむりやりジャズのサンプル被せたりしています。Candyさんが歌っているのですが、あーというコーラスは同じくCandyさんが歌った全く別の曲のボーカル素材を切り刻んでコラージュしたところ、うまくハマりました。
08.ネイチャーリポート
ネイチャリポートとはかつてあった同人サークルの名前です。歌っているのもそのサークルのメンバーの二人です。歌詞はネイチャーリポートの頒布していた18禁小説の内容を歌詞として採用しました。
09.神との和解
よくある「キリストの看板」からインスパイアされた曲です。一応解凍P-modelっぽく作ったつもりです。4200さんのドラムプログラミングが一番生き生きしている曲なのではないでしょうか?ベースのウネウネした音はローランドJV90の音色です。歌っているのは雛萌ルナさん。
10.アニメが好きなお兄さん
3拍子と4拍子が混在しているAじきにしては複雑な曲です。細野さんの京城音楽やボディ・スナッチャーなどでのベースを参考にしています。歌詞はダラダラした生活についてです。最初は「映画が好きなお兄さん」でしたが「アニメ」に変わりました。歌っているのはninoさん。
11.大勝利ジョヴァンニさん
カシオートーン等のチープな音色やパターンを素材に作り上げました。歌詞はジョヴァンニ信仰についてです。間奏はソフトシンセをカオシレーターで演奏しています。コラージュ色の強い曲ですね。やくしまるえつこ風に緑子さんに歌ってもらいました。
12.グへへへへグへへへへ
この曲はなぜか外人受けがいいです。DAF的な曲と言われます。ジャーマンニューウェーブっぽいのかもしれませんね。途中三国志ラブテーマっぽくなります。ハイハットを鳴らし忘れてそのまま発表してしまいました。歌っているのははむちょさんです。
13.宇宙嫌い
リズムはクラフトワークのThe Telephone Callという曲を下敷きに作りました。ウワモノの楽器もsynth-werkというクラフトワークの音色がたくさん入ったソフトシンセを多用しています。割とまぬけカッコ曲になったと自負しています。いい歌っているのはBoku No Shinさんという方です。
14.メルヘンチック
古い友人の歌詞を「みんなのうた」的な親しみやすいメロディに乗せてみました。イントロの逆回転ボーカルやベースの入り方などは電気グルーヴの虹の影響が大きいです。他にもP-modelの衛星ALONEやYMOのCUEなどが参照されています。歌っているのはninoさん。
15.ちんちんかもかも
ちんちんかもかもとは男女が仲睦まじい様子。ラブラブということですね。アコギのアルペジオが鳴っていてフォークっぽい曲です。セミの声みたいな音も入っているので夏っぽく聴こえませんか?歌は知ってるちゃんです。
16.Kanon
Aじき初期からの古い曲。当時のスカイプ仲間かのんさんについての曲です。歌詞のナンセンスさは一番でしょう。全体的に音がデチューンされていてかなり調子っぱずれに聴こえますね。歌っているのはCandyさん。
17.MomiMomi-Man
P-modelの美術館っぽい曲。このリフの音色はmicroKorgです。間奏の歌詞の「ガマン大会!」が気に入ってます。歌っているのはジャケット担当した佐藤歩さんです。
18.未来人
ちんちんかもかもと同じ時期にできた曲なので、僕としては兄弟曲のような感覚がある。全然似てないけど。なんかドラムンベースみたいなアレンジになってしまって自分で驚いた記憶がある。全然違うアレンジのバージョンも存在する。Aじきが自分で歌っている。
19.世界やれやれ
ツイッターで相互フォローのデキストリンさんが気に入っているようなので収録しようと決めた記憶がある。タイトルの通りけだるい曲である。自分で歌っていて恥ずかしい。
20.ケシミ
なぜかindiegrabでベストセレクションみたいな企画に選曲されていた謎曲。ボーカロイドを使っている。
まだ聴いてないない人はぜひMilk Machinesも聴いて欲しいです!!
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