【初伝】『紙1枚学習法』は、制約された世界観を重視している。(後編)
こんばんは、今日は昨日の続きをまとめていきます。
前回のnoteは、こちらです。
◆前回部分をザックリおさらいします。
『紙1枚学習法』は、思考整理ツールである。
では、なぜ?『紙1枚にまとめる』と、頭が整理されるのか?
その秘密を解き明かすキーワードは、
「紙1枚」の中に『制約』という『世界観』が造られている。
『制約』と『世界観』が『紙1枚学習法』を、
思考ツールとして成り立たせている秘密なのです。
こんな内容の話を冒頭でしつつ、『制約』と『世界観』という
言葉の意味を、解説して終わりました。
いよいよ、本日は、制約×世界観の2つが組み合わされた
紙1枚学習法の『思考ツール』としての機能の秘密を
お伝えできればな、と思います。
では、早速、要約文からいきます。
【要約】思考に制限をかけ、効率化を狙う!
書籍にて、『紙1枚学習法』には、『制約』という『世界観』がある事を
明示されていました。
僕は、本書を読みながら、なぜ、『制限』があるのか?
なぜ?その『世界観』を大切にして、読者と共有しているのか?
ずっと、疑問に感じていました。
その辺の答えを探していて、僕が最終的にたどり着いた結論が
要約した文章です。
人間の思考能力は『制限』することで、効率化が起こる。
人間の脳は、そんな感じに、なっているのではないか?
そのように考えました。
言い換えると、
「ルールがあることで、考えがまとまる」
こんな風に言えると思いました。
●『自由』による、『不自由』さ
自由という言葉を聞いて、どんな印象がありますか?
僕のイメージは、何でも自分の好きなように選べて、
嫌いなことは、やらなくてもいいし、楽しそうな感じがします。
仕事や勉強が忙しい時は、もっと自由な時間が欲しい。
そんな風に考えていました。
そうして、いざ、長い休みなどに入って
好きなように、自由に時間を使えることができる瞬間がありました。
さて、ここで問題です。
僕は、自由な時間を手に入れて、どうなったでしょう・・・?
(少しだけ、時間を置いてみます)
・・・・・
・・・
・
はい、少しでも想像して貰えたでしょうか?
自由な時間が増えてよかったね!
いっぱい、楽しいこと、好きなことできたんですか?
このように、前向きな意見を考えて下さった方
ありがとうございます。
結果は、真逆のものになりました。
僕は、『全く』自由を楽しむことができませんでした。
時間を持て余してしまい、長い休みの期間中
目的もなく、ダラダラと過ごしてしまいました。
●『自由』=”考えられない”
この事から、気づいたことがあります。
自由とは、制限がない状態、つまり、条件がありません。
自分で勝手に、無条件で、決められる状態です。
人間の思考にとって、
”何でも好きに選べる”というのは、曲者です。
と言うのも、人間は、思考する際に、条件が設定されてないと、
考えをまとめることができません。
思考整理においては、『不自由』の方が『自由』だ。
このような結論になります。
買い物の例えで、この理論を解説していきます。
●エアコンを買い換えたい
先日、うちの母親が、実家のエアコンを買い換えないと
ダメだなぁ・・・・
っと、呟いていました。
今使っているエアコンは、入居当時から利用しているもので
10年以上前の古いモデルのものだそうです。
来年あたりに、買い換えたいので、良いモデルのヤツを
ネットで探しておいて!
あんたが、良いと思うものを好きに選んで良いよ!
こんな事を言われました。
2019年モデル エアコン オススメ
こんな感じで、ネットで検索してみました。
すると、たくさんの情報がヒットするわけです。
検索結果の上から順に見ていきました。
もう、いろんな種類のメーカーのエアコンが出るわ出るわ・・・
自動掃除機能がついてるもの、スマフォで操作できるもの
AIの機能がついてるもの、人の感知センサーがあるかないか・・・
1つのページで、10〜20も機種が出てくる。
どれ買えば良いの?
何が一番良いの???
と言うのが、僕の感想です。笑
わからないよ〜ぴえん。ヽ(;▽;)ノ
◯選択肢が増えるほど、決められない
もう、情報がありすぎて、困りました。( ̄◇ ̄;)
さて、結局この問題をどうやって決めたのか?
と言いますと、『4種類』だけに絞ったサイトを
見つけました。
そちらのサイトに、あった、4機種だけに目をつけて、
それぞれの機能性などの比較表が、まとめられていました。
それを参考にして、『制限』をかけていきました。
Q予算は、いくらなのか?
Q部屋の広さは?どのぐらいの出力があれば良い?
Qメーカーなどにこだわりはある?
Q絶対にこれは欲しい機能などはある?
Qどこで購入する?電気店?
こんな感じで、条件を設定して、フィルタリングしていきました。
条件は、こんな感じになりました。
◯制限をかけて、フィルタリングすると・・・
・今使ってるエアコンを下取りしたい
・予算は、20万円ぐらいまで
・広さは、20畳ぐらいあればOK
・メーカーへのこだわりはない
・欲しい機能は、フィルター自動掃除はあった方が良い
・購入場所は、下取り+工事までセットのところがいい
まあ、この条件で当てはめると、下取りしてくれるのって
ジャパネット高田ぐらいしかないそうです。
じゃあ、カタログ来てたので、その中から
条件に合いそうなのを見つけて・・・
こんな感じで、ようやく決まりました。
まだ、購入してませんが、目処が立ちました。
●条件があるから考えがまとまる
買い物エピソードからも、分かるとおり
選択肢を増やしすぎると、頭が混乱してしまうんです。
人は、ルールや制限がないと、何も選ぶことができないんです。
決め手にかけると言うのでしょうか。
アイディアを出す時は、制限がない方が自由に発想できるので
良いのですが・・・
思考整理、考えをまとめることにおいては、
無制限というのは、選択肢が増えていくだけで、結論が出せません。
●制限=案内人
紙1枚学習法にとって、制限をかけることは
目的を達成するまで、案内してくれる、ガイドさん。
そんな存在です。
初めて旅行に出かけた土地でも、ツアーガイドさんや
そこに住んでいる、友達がいれば、迷いがなくなります。
自分よりも、詳しい人に、教えてもらえるからです。
これは、最初から”制限”が用意されてる状態です。
こっちは、自分の希望を伝えて、その人に尋ねるだけですから。
じゃあ、もし、制限がなければ?
そうです、自分で用意するしかありません。
僕がエアコンを探したときのように。
しかも、元となる情報もない場合は、ガイドブックを買うなり
その土地に関するネット検索で、情報を集めるなりが必要です。
そこから、自分が望んでいる条件の制限を考えなければ
なりません。
そして、条件に合致しないものは除外していきます。
さらに、除外したもの同士を比較、検討していき・・・
こんな感じで、思考整理、考えをまとめたいときに、
制限がない状態というのは、非常に、調べたり、考えることが増えるため
手間が増えて、面倒です。
●紙1枚学習法では、制限が用意されている
紙1枚学習法には、あらかじめ決められた制限、ルールがあります。
ペンの色が、赤、緑、青の三色で書くこと。
『紙1枚』というスペースにまとめること。
20文字前後に要約すること。
用途によって、決められたフォーマットに記入すること。
枠の数が用意されていること。
テーマが決まっていること。
引いた線内に収めること。
目的達成に役立たせる事を第一とすること。
アウトプットが前提になっていること。
挙げ出したら、キリがありません。
それぐらい、多くの『制限』が、『紙1枚』の中に込められています。
この、制限された、世界観が、紙1枚学習法を最高の思考整理ツールとして
確立させているのではないかと僕は考えています。
●制限があるおかげで、本質が抽出できる。
紙1枚学習法では、要約文を作ります。
それが、一息で言い切れる文字数、20字前後にまとめることです。
何か、学んだ事を、なるべく20文字以内に収めようとします。
すると、必然的に、無駄な話はカットせざるを得ないんですね。
だって、20文字分のスペースしかありませんから。
6.5畳しかない寝室に、50インチのTVを設置しようと
思わないじゃないですか。
なんとか枠内に収めようという意識が働きます。
すると、どうすれば?できるのかという風に、思考が促されます。
・どうすれば、短く表せるかな?
・別の単語で表現できないかな?
・前後の文章を入れ替えて作れないかな?
・不要な言葉はないだろうか?
・一番大事な部分はどこだろう?
これを繰り返し行っていくと、最終的に
シンプルにまとまります。
一言で言い表せる短いセンテンスになるんです。
考え抜いて、出した結論なので、学びが1点に凝縮されます。
その考え抜いた要約は、本質的な情報です。
本質とは、あらゆる事象に当てはまる考え方のようなものです。
シンプルになってるはずです。
シンプルなので、覚えやすい・わかりやすい・伝わりやすい。
本質部分を抽出したものは4つの要素があります。
1.覚える
2.わかる
3.伝わる
4.合致する(本質)
制限内に収めようと頭を働かせる。
どうすればできるのか?考えぬく。
本質部分を抽出できて、シンプルになる。
シンプルなので、ムダな部分は、削ぎ落とされる。
本当に必要な部分のみ残る=効率化される。
制限の中で、思考することによって、
こんな流れを経て、最後には、効率化が起きるのではないでしょうか?
【結論】思考に制限をかけ、効率化を狙う!
こんなまとめになりました。
制限された世界の中にあるからこそ、考えがまとまる。
という部分について、少しでも、
伝われば良いかなっと思います。
これが、正しいかどうかは、実のところ僕にもわかりません。
あくまでも、僕が書籍を読んで、考え抜いて、導き出した結論が
このようなものになった。
ただ、それだけのことです。
書籍にも書いてありますが、
大事なことは、正解か不正解を決めることでは
ありません。
自分の目的を達成できる本質部分を抜き出せたかどうか?
目的達成に寄与する情報を得られたのか?
そこが一番大事な部分なのかなっと感じました。
●〜まとめ〜
今回、僕が学んだことは3つあります。
思考整理において、最も重要なポイントである
『制限』について、3つの気づきを得ました。
1.制限をかけ、『数を減らすこと』それが本質探究の道標になる。
2.制限があるからこそ、人は考えをまとめることができる。
3.制限があることにより、どうすればできるのか?という思考が促される。
以上が、今回お伝えしたかった内容です。
制限という不自由さが、考えを
集約させるための鍵になっているなんて・・・
個人的には、かなり、意外性があって、面白い気づきでした。
あえて、制限することで、考えがまとまる。
紙1枚という世界観に込められた、秘密について
どう思われましたか?
この奥深い感じが、すごい学習システムだなぁ・・・っと
改めて、この学習方法の凄さを思い知らされました。
ぜひ、書籍を読んで、実際に紙に書いていき、どんな制限が
隠されているのか?
制限というものを意識してみると、いろいろなことに気づいて
面白いかもしれませんね。
ディズニーランドで、隠れミッキーを探すように
ぜひ、『紙1枚学習法』を実践されてみては、いかがでしょうか?
ということで、今回の話は終わりです。
ありがとうございました。(*^◯^*)