書くことは役に立たないと思っていた
昔から物事を考えこむ性格で、「考えすぎはよくない」と言われるたびに考えすぎないための努力をしてみてはいたけれど、私には無理だった。
ライブ中や電車の中、食事中や、酷いと夢の中でも考えている。何をしていても、脳内に思考が渦巻いている。漢字やひらがなやカタカナがぐるぐる歩き回っていて、文字にしないと気が済まない。
「私がnoteを始めたところでグループの役には立たない気がします」
それまでTwitterのみだったSNSを増やすことになったとき、そうマネージャーさんに相談した。私が文章を書いたところで、なんの役にも立たないし、ただの自己満足だと思っていた。
結局noteを始めたのだが、noteがきっかけでライブや特典会に足を運んでくださる方がかなりの数いて驚いた。「正直曲はあんまりなんだけど、藍沢さんの文章が好きで……」「推しは別にいるんだけど、藍沢さんの文章が大好きで……」という方もいる。私の文章が好きだという理由でチェキ券を買って、列に並んでくれる人がいる。すごいことだと思う。
文章の書き方を褒めていただいたり、書き方に興味を持っていただくこともあった。アイドルになるまで、自分の文章の書き方なんて気にしたことがなかったからびっくりした。
自分の生み出したものを好きだと言っていただけるのは純粋に嬉しいし、続けていくうちに「書けるのは才能だ」「思考を文章にできる人はなかなかいない」と言っていただくことが増え、最近では「文章のお仕事がしたい」という気持ちが芽生え始めた。
グループの中だと、ちょっとだけ音楽ができることが特技かな〜と思っていたし、前述のとおり私が文章を書いたところで何の意味もないと思っていたけれど、どうやらそうではないらしい。
生かすも殺すも私次第。いつかのお仕事に繋がるように、書き続けてみる。
もちろん音楽のお仕事も、声のお仕事も、そのほかにもいろんなことがしてみたいので、自分のためにがんばってみたい。
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