わたしにとってのラジオ

ラジオが好きです
ラジオの良さ、ラジオが好きな人と聞くと番組やパーソナリティのことが好きで日常的に聴き、生活のBGMのように楽しんでいる様子を想像されるかもしれないけれど、わたしの場合はそうではなく、今は聞いている番組はないし、好きなアーティストが出演した回だけ聞くような人です。
わたしにとってラジオは日常ではなく、なんなら非日常、気合を入れて聞くようなものなのです

初めて意識的に聞いたものは四年前の井口理ANN0。
当時わたしは宅浪をしていて、毎日毎日同じことの繰り返し。気がついたら日が暮れる日々、漠然とした焦燥に駆り立てられて正直めちゃくちゃ病んでいた。
そんなときに聴き始めた井口理ANN0。井口さんの思慮深い言葉とその裏返しのようなユーモアが好きだった。
毎週木曜、電気を消した部屋の中布団に潜り込み、目を瞑りながら聞いた。深夜3時、遠くのラジオ局で生じた声が見えない電波に乗り、それを中学の技術の授業で作ったおもちゃみたいなラジオが拾ってわたしの耳まで届くなんて、なんてすごいことだと思った。
毎週愉快なメールを送ってくる名前も年齢も知らないハガキ職人や、作家のわっちゃんをはじめとするスタッフの笑い声が響くおそらくとても賑やかなスタジオを思いながら、みんなひとりぼっちだと思っていた。
あの1時間半だけは、部屋で独り漏らした笑い声も涙も夜に溶けて世界中に届くような気がした。すごく分かりあったような気持ちになれたのだ。

最近はradikoという便利なものが出て、わたしもとてもお世話になっているけれど、やはりリアルタイムで、自分で周波数を合わせて電波を拾って聞くものにこそ意味があると思ってしまう。アナログ厨にはなりたくないのだけど…(電気信号はデジタルやろ)

そのあともstand fmというアプリで配信していた時速36kmのチキジソを聴いたが、これがアナログで(電気信号はデジ略) 聞けたらもっと良いのにという気持ちがある。
まあでも何回も聞けるの嬉しいし、単純に音声コンテンツというものが大好きなので不満ってわけではないけどね。
しかしそういうことなので、さっさと売れてラジオ局で番組持ってください。

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と、今日大畑カズキくんが弾き語りでやってくれた「技術の時間に作った手回しラジオ」が出てくる曲を聴いて思い出して書いた。あのラジオがなかったら今頃なんか色々欠けていたかもしれないなと思う。きっとそんなことはないし、違う何かで満たされたのだろうけどね。

気合い入れて聴いてるラジオ好きもいるんだぜという自己紹介と、アナログで聴くラジオもいいぜというおすすめでした。
あなたのラジオとの思い出も聞かせてくれや

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