マスク製作について

今日マスク製作についてインスタグラムでもアップしたのですが、
もっと突っ込んだことをこちらに書きたいなと思います。

悩みに悩んでスタートしたマスク製作、販売ですが、
ゴムと生地がなくなったこともあり販売は終了させていただきました。
ご購入いただいた方、そして応援してくださったみなさま、
本当にありがとうございました！


ここではマスクを作ることにした一つの理由について書きたいと思っています。

コロナ問題が始まった頃に母と電話をしていて聞いたある女の子のニュース
”中学１年生の女の子が一人で600枚のマスクを作って寄付した！しかも材料費はお年玉を使って購入！！材料費８万円”

まずは知らない方もいると思うので是非こちらのニュースを読んでください。
FNN NEWS

電話口で、母がとても感心していて、私に伝えてきたこのニュース。

普段洋服の量産をしている私は６００枚の大変さを身に染みるほど理解できました。

作ったことももちろんすごいのだけど、その経緯がまた感動でした。

この少女の偉業を耳にしてしまった私に、材料も手元にあるのに作らないなんて選択肢はなくて、、、

初めは悩みました。
同じように地域のどこかしらに寄付するべきかな？
お知らせして、欲しい人に送った方がいいかな？
とにかくもうマスクのこと調べまくって、アベノマスクの世論とかみて怯んだりもしました。

でも、周りの作家さんが洋服の製作を一旦お休みしてまでマスクを作っている姿や、材料が買えなくて悩んでいると知って、あぁ、私は何を躊躇しているんだろうと勇気をもらいました。

夫にも相談して、どうした方がいいのかをしっかりと考えました。

今までとは全く違って
世界中の人がコロナウイルス感染の可能性があり
もちろん自分もその一人
そのことを夫は不安視していました。

仕事を犠牲にしてマスクを作ることが自分にとってどれだけの負担になるのか具体的に頭の中で何度もシミュレーションをしました。

この頃、アトリエは念の為の対策としてスタッフはみんな自宅での作業をしていたこと、子供たちが毎日家にいて普段通りの製作や仕事は難しい状況だったこと。
9月までの仕事の予定をやむなく全てキャンセルし、そのキャンセル料ですでにマイナスの状況でもあったので、とても悩みました。

制作費は取らないにしても、材料費は取らないとダメだとおもいました。
材料も本当は洋服のために購入していたものだったことと、
金額をつけることで買いやすい人もいるだろうなと思ったのも理由の一つです。

製作に加えて発送の準備や入金確認などの全てを自分でやらなくてはいけないことを前提として、それが自分にできることなのか慎重に考えました。

だから、なるべく自分の負担が少なくなるように送料の設定を無料にしたり、問い合わせが来ないように詳細を書くことを心がけて販売をすることにしました。

準備をして、いざ販売を開始する時に
マスク販売します！とお知らせする時の恐怖感といったら、、、
泣くほど怖くて。そうは見えなかっただろうけど、本当に怖かったんです。

販売してみたら、、、
というと、今は本当にやってよかったなぁと思っています。

困っている人がたくさんいて、私のマスクを喜んでくれる人がたくさんいて
自分の手の届く範囲でしたが、普段応援してくださる方々にほんの少しでもなにかできたことが嬉しかったのです。

とにかく必死に作って、最終的には
800枚を超える数のマスクを製作し、たくさんの方の元へ送り出すことができたことをとても嬉しく思っています。
密かに1000枚を目指していましたが、材料足りなかった〜！！のは、若干心残りですが、もともと同じものを大量に作り続けることが苦手な私なので、それでもよく作ったなというのが本音です。

今はマスクを作っている方もたくさんいるし、ブランドやお店でも続々と販売が始まりましたね。それもあって、もう私がつくる必要はないかなと感じたので、
マスク製作、販売を卒業することを決めました。

なんかダラダラ書いちゃったけど、
じゃぁなんでマスク作ったの？というと、
１番の理由は
自分のことを応援してくださっている方々の力になりたかっただけです。


ここからは、コロナ問題で気分が上がらない人の気持ちを、ワクワクドキドキな作品を作ることで、ほんの少しでも気分を上げてもらえるような製作をしていけたらいいなと思っています。

一つの小さな役目を終えた感じが強くて、今少しホッとしています。
そして、たくさん作ったからこそ、今改めて、中学一年生の少女の６００枚の寄付の偉大さをより強く感じています。

同じ世界に、自分よりもずっとずっとずーーーーっと若い日本人の女の子が
とても素敵な考え方をしていて、それを実行したこと、
本当に感激しました。
滝本妃さん、勇気をくださってありがとうございました！！

やらずに後悔するより、挑戦して後悔する
私の基本姿勢ですが、マスク、挑戦してよかったです。

では、また明日！