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残像と気配

10代から20代半ばまで、一時期廃墟にはまっている時があって、、
かつて誰かが住んでいた形跡とか、なにかそういった人がいなくなってから時間が止まったような場所には今でも惹かれる。

そういった場所には人の残像があり独特な気配がある。


昔から古着が好きなのも そういった残像ともなにか関係があるのかもしれない。

人が作り出して、時代とともに古くなったものにとても興味がある。

食べ終わった後のお皿も好きだし
古墳とか、土器とか、そういうものも好き、化石も好き。
それから、剥製とかホルマリン漬けは、自分の家に置きたくはないし、怖いけど、好き。

このあたり小さい時から変わっていない。

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建物でも、料理でも、服でも、音楽でも、
作った人の気配が感じられるものが好きで、
古くなったものに感じる残像がすき。

新しつくられたアンティークっぽいものよりも、
ほんとうに古いもののほうが100倍くらい好き。

私が古いものを好きな理由は見た目だけではないようだ。


こうやって好きなもののことを考えているとやっぱりどうしてもこう思う。
自分が作るものも、できれば私の気配が残るものが作りたい。と。

作った時のワクワクした気持ちや高ぶった感情などが
残像として感じられるような作品が作りたい。

新しい生地と新しい糸と新しいデザインで作ったものが
やがて時が経って古いとされた時に、だれかにとって”それがいい”と思ってもらえるような変化を遂げるものづくりがしたい。

”古くなるまである”というのは、
よくよく考えてみたら実はとてもすごいことで、
それだけでもう十分な愛がそこに注がれているのだと思うと愛おしい。

そういうもの作りが理想だし、
自分もいつまでも大事にしたいと思えるものを手にしたいと思う。

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気配と残像について改めて調べてみたので参考まで◎

《残像》
ざん‐ぞう〔‐ザウ〕【残像】 の解説
外部刺激がやんだあとにも残る感覚興奮のこと。主として視覚についていう。
《気配》
け‐はい【気配】 の解説
《古くは「けわい」。「けはい」は、当て字「気配」に引かれた読み》

1 はっきりとは見えないが、漠然と感じられるようす。
「秋の気配」「好転の気配がみえる」→けわい
2 取引で、市場の景気や相場の状態。きはい。

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