いつか見たあの夕焼け

それはある日突然脳裏に浮かんだ
幼い時の風景だと思われる風景
だが実際としてあった風景には見えない

この子はこんな子だった
この子は優しい子だった
この子は…?
この子はいた…?

実在する卒業アルバムには記されてないけど
私の脳裏に浮かぶあの子
フラッシュバックか?
自分の妄想を重ねてるのか?

────いつになってもわからない──────
────いつになっても脳裏に浮かぶあの子──

────私の理想像なのか──────────

神様が微笑んで私に見せてる風景なのか
私の知らない前世の自分が知っている子なのか 

────いつになってもわからない──────

あの時のこの風景は実在した
でもこの風景は本当に実在したのか…?
私が忘れてるだけなのか…?

───────────────────────────この消えない風景の傷は──────
──────私が忘れただけなのか──────

私からスルリと落ちるように優しい子は消えていく。何か忘れたか、何処かに置いてきてしまったのか。昔の私に会えるなら問い掛けたい。
お前は誰なんだ、と。
誰に憧れたのか、誰が好きなったのか。
表面上は私という同じ人物だが、考えてることはその時、その時、違うことを考えていた気はするし概念として頭に何かを考えて動いてた気がする。

あさやけもゆうやけもないんだ
あおがつづくだけ

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