Chaos and Creation In the Backyard

paul maccartny/2005年作

ポール・マッカートニーのように時代のサウンドトラックを作ってきた人になると、周りの誤解や偏見も大きくなるんだろうな。

そんな世間の期待とか批判などとは距離を置いた個人の温もりに溢れた内省的なアルバムである。
空間を大切にした音のレイアウト。無駄なものが削ぎ落とされたシンプルな音作り。
目指す音楽が眼前で鳴ってる喜びを味わうことのできる数少ないアルバムの一つ。
アルバム全体の雰囲気はBECKのsea change同様、プロデューサーのナイジェル・ゴドリッチの手腕も大きいと思うが、BECKより間近で聴こえる手触りはPaulならではなのかな。
とくに3曲目Jenny Wrenはギターを爪弾く息遣いまで感じられる。(添付した動画はライブバージョン)

アルバムタイトルのBackyard(裏庭)のように、ジャケットには若い頃のポールが自宅?の裏庭でギターを弾き語る姿が窓のカーテン越しに撮られている。あーでもないこーでもないとChaos and Creationして音楽を生み出す正にその瞬間をとらえた一枚なのだろう。スーパースターを身近に感じる一枚である。

Paul McCartney - Jenny Wren - Chaos and Creation At Abbey Road
https://m.youtube.com/watch?v=Cr3YJpHSs4c

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