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【インタビュー】労働から人を解放したい。エンジニア未経験から始まった、データサイエンティストのキャリア

Airitech 社員にスポットライトを当てることで、Airitech の社風を明らかにしていくインタビューの第一弾。

今回は Airitech 創業時代からのメンバーである川上 貴傳さんに、これまでの経歴や Airitech に入社してどんなことに取り組んでいるのかについて、インタビューした。

川上さん、本日はよろしくお願いいたします。山崎さんからは川上さんは現在、データサイエンティストとして働かれていて、数字に強い方だという風に伺っています。

数字に強いというと、すごく難しいところですね。自分としては、数学も得意というわけではありません。前職から山崎さんとは一緒なのですが、その当時、社内の中で比較的得意だったというだけだと思っています。

大学でも数学科だったわけではなく、あくまでも高校生の時に得意だったというだけです。なので、自分で数学の機能を理解しているとかではなく、数式とかをみてなんとなく理解できてどういう風にやればいいかわかる、くらいです。

機械学習でも、ちゃんと数式をみてどういう応用ができる、などまでは導けないにしろ、ドキュメントや資料を読めばなんとなくやりたそうなことがわかるな、というくらいのところからこの領域に入ってきた人間です。

なるほど、そうだったんですね。本日は川上さんについて、ご経歴など詳しくお伺いできればと思っています。

どこから話したらいいんだろう。笑

学歴でいくと、2011年に東京大学の農学部を卒業をしました。もともとエンジニアにも関心がなく、高校でも物理を選択せずに生物と化学できたような人間です。

初めてプログラミングを触ったのが、前職の入社試験で問題を解いたのが初めてでした。それ以降はずっとエンジニアとして、開発から設計からテストから、実際の分析などをずっとやってきていて、キャリアとしては9年くらいになります。

農学部だったんですね。もともと農学に関心があったんですか?

そうですね、生物系に興味があったからです。それこそ遺伝子工学だったりとか、生命科学だったりとか。

ただ大学では結局、少林寺拳法の部活に入ったことで、部活のために学校に行くような生活を送ることになりました。

本当に大学までプログラミングに触れ合ってこなかったんですね。

ほぼ触れる機会はなかったですね。大学の授業では統計学の授業があって、そこで R を使って分析を使うというのがあったんですけど、当時そのコードは全く理解できませんでした。笑

まさか自分が書いて作る側になるとは思ってもみなかったです。

本当に何があるかわかりませんね。笑

大学4年まで、エクセルすらまともに触ったこともありませんでしたから。論文を書くタイミングで、初めてコピー&ペーストを知ったレベルでした。

本当によくこっち側にきたな、という感じです。

就職のタイミングで何があったんですか。

前職ではもともとエンジニアしか募集していないような会社でした。受けたきっかけは変な会社だったからですね。笑

せっかくだから変わったところに、という以外のモチベーションはありませんでした。

どういうところが変だと思ったんですか?

合同説明会でみたブースが明らかに他と違ったんですよね。目立つし、社員のノリも良さそうだったんですよね。

当時は堅い企業も多くスーツは当たり前な時代で、その中では先進的に見えたんですよね。それが最初に受けてみようという理由でした。

当時は僕、就活をナメていて。笑

基本的には仕事は入社してから学ぶものだろうと思っていたんですよね。

なるほど、変な話、だからこそエンジニアに挑戦することにも躊躇いはなかったってことなんですね。

そうですね。その後、非常に苦労することになりましたが。笑

他にはどんな企業をみられていたんですか?

あまり業種で絞ったりはしていませんでしたね。東大生がよく受けるような会社をみていました。

ただ、そんな感じで就活をしていたので全然うまくいかなかったんですよね。じゃあその中で、全然毛色の違う変なところを受けてみよう、という感じでした。

入社してからはどうだったのでしょうか。

本当に真面目な学生ではなかったんですけど、ろくにプログラミングを勉強せずに入社したんですよね。

2ヶ月程度、プログラミングの研修を受けてから基本的には設計からテストまで通してできるような業務にアサインしてもらいました。

それは大変な苦労をされたのではないでしょうか。

それはもう、もちろん大変でしたね。まあ、いろいろ苦労しましたよ。笑
ただ技術的にも相当苦労したと思うんですけど、それ以外の部分で大変なことが多く、あんまり印象に残ってないんですよね。

業務は作ったものは動けば嬉しいですし、知識が増えていき手に職がついていってる実感がちゃんとあり、すごく楽しかったですね。

ではエンジニアになってみてよかったと思われているんですね。

それは間違いなくそうです。

現実世界でできることは限られていますから。プログラミングやソフトウェアの世界も現実世界ですけど、極端な話、魔法使いになれるわけですから、すごい魅力がありますよね。

何か思い出に残っているプロジェクトはありますか?

いろいろありすぎて一つに絞れないですが、自分が一番長く関わっていたという意味では、大手リゾート運営会社の予約システムですね。

かなり大きな範囲を開発部門で任してもらっていて、自分がエンジニアらしくなったきっかけですね。

プロジェクトの始まりは山崎さんがトラブルシュートを始めて、性能問題を解決するいい会社があると聞きつけてきた先方から発注をいただいたところから始まったプロジェクトでした。

その中でシステムの根幹を担う部分が遅いというか品質が悪く、散々エラーを吐くなど、各種問題が報告されていた状態でした。

私が関わっていたところは、その機能をなんとか正常化することに注力しろ、という形で広く任されたんですよね。それまでも設計からテストまで通してやってきてはいたんですけど、それらと比べても根幹になる機能でかなり複雑化もしていたので任されたプロジェクトの中では一番大きく、だから記憶に残っていますね。

今までよりも重たい構造のものを任されたことで自分にできることが一気に広がっていったということなんですね。山崎さんの名前も出てきていましたが、同じチームだったということでしょうか。

そうですね。というか、山崎さんが持ってたグループは前職ではすごく大きく、状況によっては社員の6割が所属するような大所帯だったんです。

当時も全体の半分くらいは山崎さんのチームという感じでした。自分も前職に入ってからは、チームの大小問わず基本的には山崎さんのチームにいましたね。

現在はデータサイエンティストの役割に従事されているとのことでしたが、いつぐらいから取り組まれていたのでしょうか。

正確な時期はよく覚えていないのですが、2015年くらいからですかね。

前職の技術力は基本的に軒並み高い人ばかりだったんですけど、その中で自分は先ほどお伝えしたような入社の仕方をしているわけです。素人同然で、なんの強みもない中で山崎さんに泣き付きにいったのが最初ですね。

山崎さんから「学生の頃とかで得意だったことないのか」と聞かれ、「高校生までは比較的数学が得意だった」とを伝えたんです。

すると機械学習周りが流行りだしていた頃だったこともあってか、データ分析や機械学習の道に進んでみる気はないかと問われました。

そこで、いくつか課題を出してもらって取り組んだんですが、山崎さんからすると思ったよりもアウトプットが出てくるのが早かったみたいで、意外と素質があるんじゃないかという話になったんですよね。

まあ自分としては素質があるかというと難しいけれど、書いてあることがわからんでもないし、なんとなくいけるんじゃないかくらいの気分でしたね。

なるほど。新しいことに挑戦されることに恐れなどはなかったのでしょうか。

元から自分は周りと比べて開発できないと思っていたこともあって、そういうものはなかったですね。そもそも、あんまり新しいことを始めるっていう感覚でもなかったです。

どうせプログラムを書いて効率化しながらやっていくんでしょ、くらいのノリでした。笑

なるほど、前職で山崎さんのきっかけもあってデータサイエンティストとしてのキャリアを歩まれ始めたんですね。

そうですね。Airitech に入社してからは機械学習のプロジェクトに専任しています。

入社当初に取り組んだのは Radical Speed というホームページの速度を測るサービスです。

他のサイトの構成だとこれくらいの速度が出ているので、あなたのサイトは本来このくらいの速度が出るはずです。しかし出ている速度はそれよりも遅いので、もしかしたらこういう部分に改善ポイントがあるんじゃないのか、ということをレポートする機能があるんです。

そこの推測とレポートを作成する機能に機械学習を使って開発しています。

現在、自分は Radical Seed の開発からは離れていて、別のプロジェクトを担当しています。

このサービスを作るにあたって、どういう設計で開発に取り組まれたんでしょうか。

もともと、焦点を当てたいのは Web サイトの速度です。Web サイトの速度を表す指標として Speed Index という考え方があります。

Speed Index を改善する方法にどうやって持っていくか、というところに注力しています。

現在ではどういうことに取り組まれているんでしょうか。

データの分析が主な内容になっているかというと、実はそうではありません。どちらかというと、データを分析するための基盤作りだとか、機械学習を用いたサービスを作るっていう方が多いです。

主に二つやっていることがあり、その一つ目は社内システムの構築です。

だいたい機械学習を導入できるというフェーズになっているお客さんには、実はあんまり解析する余地はないんですよね。

そもそもどういうものを分析しなきゃいけないのか、どういうデータを集めなきゃいけないのかというフェーズが前段にあって、多くのクライアントではそこが課題になっています。

なので AI という前にそもそも BI からやらなければなりません。データを解析できる状態にして、数値を見えるようにしたりコントロールできるシステムを作ったり、そういう社内システムの構築が一つ目です。

もう一つは機械学習を導入するというフェーズの企業に対して、どういう設計すれば良いか、どういうモデル作っていけばいいのかとか、議論を重ねながら開発をしています。

一人でプロジェクトは担当されていることが多いのでしょうか。

最初の方は一人が多かったですが、最近では2〜4人くらいのチームで動いていることが多いですね。役割としてはチームリーダーのような形なんですけど、基本的には個人の裁量に任せて仕事を進めてもらっています。

Airitech ではデータ系に関わる方は何人いらっしゃるんでしょうか。

最近、人数も増えてきてチームが出来上がってきました。今だと10人弱くらいだと思います。

川上さんから見て Airitech の良さはどんなところにあると思いますか?
一番は、自分のやりたいことにしっかりと集中できるところでしょうか。また思ったことを言える文化があり、俗にいう心理的安全性の高い環境で、いいなと思う部分ですね。

「アホはいいけど、ウソはダメ。」という言葉をこの前、何かのメディアで見たんですけど、まさにそういう雰囲気がある会社だなと思っています。

あとは給料が十分保証されているとか、勉強したいと言えば好きにやらせてくれるとか、休みが取りやすいなど、良い点はたくさんあると思うんですけど、そういう基礎がしっかりした上で集中すべきことに集中できる環境を作りあげられていることが自分にとってはすごく大きいですね。

なるほど、働く上で懸念材料をなくした上で業務に集中できるような環境になっているんですね。

最後の質問になるのですが、川上さん自身が抱いている今後の目標はありますか?

自分の中で一貫しているものが一つあります。それは人の仕事をなくしたい、ということです。少しでも楽をしたいんですよね。

そのためにプログラミングを書くし、機械学習を使うし、AI が仕事を奪ってくれるのであればどんどん使って欲しいなと思っています。そのために機械学習を使うのであれば、少しでも良いプロダクトを世に出して認めさせてあげたいです。

究極的には人を労働から開放したいなと思っています。人は芸術とかスポーツだけをしていれば良い、そんな世界にできたらいいですね。

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仕事中の川上さん

それはぜひ実現して欲しいです!私も早くその世界を迎えたいです。笑 本日はお時間いただきありがとうございました!


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