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2023年の美術展に想いを馳せる日々。

こんばんは。

わたしの生きる楽しみ(大袈裟な表現失礼します)の一つ、芸術。

2022年も終盤を迎え、早くも2023年の美術展の開催情報が続々と解禁されてきました。

ひとつひとつ、
今から本当に楽しみで仕方ありません。

自身にとっての備忘録としても、この場に書き留めさせていただこうと思います。


兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥展
場所:兵庫県立美術館(他、巡回)
会期:2022年12月13日-2023年2月12日

西日本では初めてとなる李禹煥の大回顧展。

音声ガイドが中谷美紀さんというのもまた楽しみなポイントなのですが、本展ではまさかの音声ガイドが無料というから驚き・・・!(通常は600円くらいします)

安藤忠雄建築である兵庫県立美術館。

建物の無機質さと、石や木といった手を加えられていない自然なままの素材によって構成された「もの派」作品のシンプルさ。

それら全てが見事に調和の取れた素晴らしいな空間になるんだろうな〜と、想像します。

想像するだけで胸がいっぱい。


レオポルド美術館 エゴン・シーレ展
場所:東京都美術館
会期:2023年1月26日-2023年4月9日

19世紀末に活躍したウィーンの若き天才「エゴン・シーレ」。

アートのすゝめ#4でも触れましたが、28歳という若さでこの世を去った人物です。

今まで数々の美術展に足を運んできましたが、エゴン・シーレの作品を生で目にしたことはなく、本展示でエゴン・シーレの作品が一堂に会すること、それがいかに貴重なことなのかを思い知ることができます。

個人的に人物画が好きなので、エゴン・シーレの描く人物画に特に注目しています。

次に挙げている国立新美術館開催の「ルーブル美術館展」と併せて、春先に会いに行きたいと思います。

うっふっふ。楽しみ。


ルーブル美術館展 愛を描く
場所:国立新美術館
会期:2023年3月1日-2023年6月12日

「ルーブルには愛がある。」のキャッチコピーにガシッと心鷲掴みされた本展。

「LOUVLE」に「LOVE」が隠れているというわけなのですが、ほんとだー!!と初めて気付いた時の胸の高鳴りが印象的でした。

シンプルながらも素敵なキャッチコピー。

ルーブル美術館。行きたいと長年願いつつもまだ実現できていない場所なので、そんな美術館の作品がフランスから海を渡って遥々日本の地に足を踏み入れてくれるだなんて、本当にありがたいことだよなぁとしみじみ。

コロナ禍を経験し、海外の美術作品が日本に渡ってきてくれる有り難みを、殊更強く感じるようになりました。

だからこそ、楽しみに思う気持ちもまた何倍にも増したように思います。


マティス展
Henri Matisse: The Path to Color
場所:東京都美術館
会期:2023年4月27日-2023年8月20日

この記事を書くまで、コロナ禍で開催延期となっている(当初は2021年に開催予定)国立新美術館でのマティス展と勘違いしていた本展。

東京都美術館でも別のマティス展が開催されるんだ・・・!と知り、不意打ちの嬉しいニュースに思わず歓喜の声が。

その開催延期となっている国立新美術館でのマティス展の新会期の情報(<マティス 自由なフォルム>/会期:2024年2月14日-2024年5月27日)も、先日ようやく解禁されました。

日本では、約20年ぶりのアンリ・マティスの大規模回顧展ということで、来年再来年と立て続けにマティス作品に触れられることを心から感謝し、心ゆくまで堪能したいと思います。


テート美術館展 光
ターナー、印象派から現代へ
場所:大阪中之島美術館(他、巡回)
会期:2023年10月26日-2024年1月14日

クロード・モネ同様、「光の画家」と称されるジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー。

その名の通り、風景画の中に描かれている光の描写が見事で、初めてターナーの絵と対峙した際、ターナーの描く「光」に(絵画ながらも)眩しさを覚えたくらいでした。

ルノワールの描く〈ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会〉を観た、あの時と似たような「光」の感覚を覚えました。ターナー作品の他、モネをはじめとする印象派の作品も出展されるとのことなので、そちらも楽しみです。

ピエール=オーギュスト・ルノワール
<ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会>

〈番外編〉

クリストとジャンヌ=クロード
“包まれた凱旋門”
場所:21_21 DESIGN SIGHT
会期:〜2023年2月12日

今年6月に展示が始まってから早半年が経過しているのですが、タイミングが掴めずなかなか足を運ぶことのできていない本展。

クリストとジャンヌ=クロードは夫婦関係にあるのですが、驚くことにこのふたり、夫婦揃って誕生日が同じ(しかも生まれ年まで!)なのです。

これはもう運命と呼ぶ他ない・・・!と初めて知った際、ひどく感激したのを覚えています。

クリストは、コロナ禍真っ只中の2020年5月に逝去されたのですが、同時期にフランス・パリにて進行していたプロジェクトがありました。

それが、パリのエトワール凱旋門を布で覆う計画「L’Arc de Triomphe, Wrapped(包まれた凱旋門)」です。

2020年4月に実行計画にあった本プロジェクトですが、新型コロナウィルスの影響で延期となり、最終的に実現できたのは2021年9月のこと。

2020年5月に亡くなったクリストを思うと、コロナの影響がなければ・・・と、世界中のどれだけの人々が思ったことか計り知れません。

おそらく生きている間に見ることのできる最後のクリストとジャンヌ=クロードの作品だったので、コロナの影響がなければわたしもこの目で・・・!とプロジェクト期間終了の最後の最後まで強く願っていました。

肉眼で見ることは叶いませんでしたが、この展示で本プロジェクトの裏側を垣間見ることができるとのことなので、何とか足を運びたいところ。

他にも、クリストとジャンヌ=クロードは、これまでも世界中のあらゆるものを布で包むプロジェクトを実現してきました。

その一部を少しだけ紹介・・・!

プロジェクト名:〈囲まれた島〉
1983年/アメリカ フロリダ州

〈囲まれた島〉
マイアミ付近の湾に浮かぶ11の島の周りの海を、島の輪郭に沿ったピンクのポリエチレン布で覆った。2週間だけ存続が許可された。
〈Wikipedia参照〉

プロジェクト名:〈梱包されたポン・ヌフ〉
1985年/フランス パリ

〈梱包されたポン・ヌフ〉
セーヌ川にかかるパリ最古の橋を完全梱包。市当局(市長ジャック・シラク)との交渉に9年をかけ、実現させた。2週間だけの会期中に300万人が見物に来た。
〈Wikipedia参照〉

プロジェクト名:〈梱包された木々〉
1998年/スイス バーゼル

〈梱包された木々〉
長年の交渉の末実現。冬の11月から12月まで、バーゼル市の公園の巨木から低木まで178本の木々に銀色のポリエチレン布をまきつけた。大小様々な木の形に応じた銀色の塊が公園に出現した。
〈Wikipedia参照〉

作品そのものよりも、プロジェクト実現に至るまでの構想や社会的交渉、プロジェクトに関わる人々の交流に至るまでの全ての過程を作品と捉え、実際に自らの手と足で交渉(今回の凱旋門しかり公共のものをプロジェクトの対象とするため、様々な部門との交渉が不可欠になる)をする。その直向きな姿も、わたしがふたりに心惹かれる理由なのかもしれません。

今の自身の仕事に対する姿勢は、クリストとジャンヌ=クロードのふたりから少なからず影響を受けていると言っても過言ではありません。

会期が迫ってきているので、急がねば・・・!


本記事で挙げた展示はごく一部で、また、わたしの好みに完全に寄った形のものになります。

来年開催予定の展示は他にも目白押しですので、是非、お気に入りを見つけて足を運んでみてください。

ご覧いただき、ありがとうございました。

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