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無線資格を欲しい人が読むべきコト【完結編・一海特】

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昨日、一級海上特殊無線技士(以下、一海特)の試験があった。

手応えとしては、たぶん受かった…と思う。← 結果が分かったら書き換える予定。
特に想定外のことはなにも起きなかった。

せっかくなので試験直後の記憶がまだあるうちに詳細に書いておくことにする。

一海特の試験は、4部構成になっていて半日(約3時間)で行う。行う順番はおそらく決まっていないのであくまでも参考程度に思ってほしいが、今回(令和3年2月)は「受話」→「英会話」→「学科(法規・無線工学)」→「送話」の順番で行われた。
それぞれ感想と注意点を挙げておく。

受話

ハッキリ言っておく。一海特の試験で一番難しいのはこの受話だと個人的には思う。英語に一切抵抗がない僕がそう感じたのでおそらく他の人にも当てはまると思う。
とにかく甘く見ない方が良い。
英語が得意だろうが苦手だろうが、対策は絶対にしていった方がいい。逆にいえば、対策すればそれほど難しくないが、やらずに臨めば割とやらかす。正直、ここで問われているのは英会話の能力とはあまり関係がない。
実際の試験でやることはシンプルで、CDテープから聞こえてくるフォネティックコードを聞いてそのアルファベットを紙に書く、ただそれだけ。そして、この対策も全く同じことをやっておけばいい。
ちなみに、僕がはじめてやってみた時も途中で手が止まった。何度かやっていくうちに慣れて、慣れてしまえばそれほど難しいものではない。
脅かしているようだが、あまり対策せずに受けたら後で後悔しても遅いので練習しておくことをオススメする。本番は音声が流れるのは一度きりなので、二度あると思わないこと。
また、毎回かどうかは分からないが、僕の時の音声は日本人でいわゆる”ジャパニーズイングリッシュ”だったので聞き慣れていないと分かりづらいかもしれない。

英会話(リスニング)

受話の次に行われたのが、英語のリスニング問題。問題は5問だけだが、内3問以上正解しないと合格できないので失敗があまりできないのでここも気を抜かない方がよい。
ここでの注意点は、専門用語が多いことと、英語(の能力を測る)の試験ではないことを理解すること。
船に関連する専門用語が問題や解答に含まれていて、知らないと単純に正解率を下げるので事前に調べて知っておくべき。この業界で英語を使ってバリバリ働いている人ではない限り、英語が得意であっても知らない単語が意外とあるので要注意。
そして、英語の試験ではないので、問題の中には文法や会話として成り立っていないような問いが結構ある。特に過去問を解いていると「これ解答全て成り立たない?」などとツッコみたくなるが、問われていることは”最も相応しい解答を選ぶ”ことなので、あまり深く考えすぎないこと。特に英語が得意なら余計におかしさを感じると思うが、一旦気にしないことをオススメする。もし試験中に文句を言いたくなってもリスニング問題なので止めてはくれないので、そんなことは最初からあきらめるべき。
本番は各問題それぞれ3回続けて読み上げられるので受話よりも時間には余裕がある。一回目と二回目は普通よりゆっくり流れるが、三回目は普通のスピード。ちなみに三回目の音声は、一二回からスピードを変えて読んでいるのではなく、録音したものを早送り再生してると思うので、個人的にはスゴくて分かりづらかった。そして、受話と同様音声は日本人で、明らかに英語を(話しているのではなく)読んでいる感がスゴいのとジャパニーズイングリッシュが耳障りなのはもうしゃーない。
個人的な手応えは、過去問でいくつか出てきた「これ出されたら間違うかも…」というような変な問題が出なかったのでラッキーだった。

法規・無線工学への対策

これらの学科試験の対策は過去問をやっておけば、まず間違いはない。なぜなら、試験のほとんどが過去に出題された問題そのまま出させるから。リアルに”そのまま”なので、極論を言えば内容を一切理解せずとも問題と正しい回答をマッチすることさえできればこの試験は合格できる。
ただ、毎回そうらしいが、必ず(+少なくとも)一問は過去に出題されていない問題が出る。今回の試験でも、一問出た(詳細に説明すると、無線工学「問22」)。ただ過去問にはないだけで特別難しい問題なわけではないので、テキストなどを使ってちゃんと勉強していれば解けるはずだ。ただ、過去問で対策しようとする人は、捨ての問題と思って他でしくじらないようにするべき方が得策といえるだろう。もし運良く当たっていたらラッキーくらいで。
法規と無線工学それぞれ12問出題され、内8問以上の正解すれば合格なので多少しくじっても諦める必要はない。
個人的な手応えとしては、満点の自信はないが少なくとも合格ライン以上のスコアは取れていると思う。

送話への対策

これが試験の中でおそらく一番簡単。一人ずつ順番に呼ばれ、試験官と一対一で行う。試験官からアルファベットが100文字書かれた紙を渡され、これをフォネティックコードにして声に出して読み上げれば終わり。
注意点を挙げるとすれば、一応時間制限があるようだが、普通に読んでいれば特に早く読む必要もない。むしろ事前に練習をしていれば普通にスラスラ言えるようになると思う。
あと、読み上げる前に「はじめます。本文…」を言うのと、読み終わったら「おわり」というのも忘れないように。これらもおそらく若干の減点対象。
細かいことを言うと、一応5文字で1セットになっていて、それぞれの間に一文字を読むくらいの間(ま)を空ける方が良いらしい(渡される紙が5文字で1セットになっているので見れば分かる)。

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総括

結局のところ、合格できるかは対策次第というほかない。実際、個々の知識レベルはあまり関係なく、英語が全く喋れない人や理系(工学)が大の苦手な人が知識ゼロからはじめても対策さえちゃんと時間を掛けてやれば合格できる。そのレベルの試験だと思う(個人的には国家資格としては過去問からそのままで問題が出る試験なんてそもそもどうかと思うが…)。

ちょっとお節介的なアドバイスを一つ。
※思ったコトを勝手に書いているだけなのでテキトーに読み飛ばしてー

満点なんて目指すな

試験はなにも満点を取る必要はない。
こんな試験で満点を取ったところで誰も気にしやしないし、自慢しようものなら総スカンをすることは目に見えているので、“Just don't do it”。
各部門に合格ラインが設けられているのでそれさえ取れればそれ以上の頑張りはとにかく不要だ。
日本の学校では点数は高ければ高いほど偉いみたいな風潮が未だにあるが(なんなら100点は当たり前で目標は120点などという意味不明のコトをいう奴もいるらしい笑)、なにも偉くない。個人的にはむしろアホかと思う。
とにかく、合格ライン以上が取れるだけの準備ができたら、それ以上の時間は掛けず時間をもっと有効活用するべきだと思う。

GOOD LUCK!


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