“超巨大児”出産についての体験談は意外と少ない(前編)
予定日超過9日目、誘発分娩ののち、無事4500グラムを超える超巨大児を経膣分娩で出産した私。
産後色々とググってみたが、超巨大児出産についての体験談がとっても少なかった。
出産は命がけ、産む方も生まれてくる方も。なんなら助産師さんもドクターも、みんな必死。
そんな話をnoteに残しておこうと思う。
予定日を超過した41週の検診の時、胎児はすでに推定で4000グラムを超えていた。しかし、第一子、第二子を3400グラム前後で生んでいることもあり、ドクターの判断は「2日後、朝から入院して誘発分娩しましょう」とのことだった。
母子ともに健康、妊娠期間中もなんの問題もなく経過していた。もちろん糖尿もなし。なんなら浮腫もなし。体重はプラス10キロ程。
私自身は、3●年前に3800グラムでこの世に出てきた。
骨太で骨盤もこれでもかと大きく、筋トレをしていた期間はヒップ100センチの私である。これぞ安産体型!という身体をしている。
しかしランニングや筋トレは身体への負担も大きいのかもしれない。健康診断で心電図か引っかかるようになったり、膝に水が溜まったり等、色々と重なりトレーニングを中断した。さすれば、もちろんのこと、太った。そして妊娠した。
要するに、いい感じに肥えた状態からの妊娠。
巨大児になる要因はそこだったんだと思う。勝手にそう思ってる。
さぁ、いざ入院当日。人生初の促進剤(誘発剤?ちょっとここらせんは曖昧です。忘れたので促進剤としておきます)に緊張していた。それに産める気がしないって怖じけ付く程にお腹が大きく、恥骨と骨盤の間を通ってこれるのか不安でしかなかった。
朝の9時。病院についたらさっそく内診。
その時点で子宮口は2、3センチ。バルーンを入れて子宮口をもっと広げることに。
そして午前11時いよいよ促進剤の点滴がスタートした。
1時間ごとに点滴の量をあげていくとのこと。
細い針の先からごくごくわずかな量の促進剤という名の“起爆剤”が身体の中に入っていく。
友人たちから促進剤の効き目については散々脅されていたので、プラセボ効果か張りがきた!…ような気がするけど、あれ?なんだよさっぱり強くならないではないか、と拍子抜けした。
おかしいぞ、皆、口を揃えて言っていた。「促進剤はやばい。入れた瞬間にいっきにくるんだ…」と。ある人は「陣痛が徐々に進むのであれば、耐えれたかもしれない。でも促進剤を入れた途端、いっきに波が来て、我を失うほどに叫び暴れた。罵倒雑踏なんでもこい、旦那ドン引き、助産師苦笑い。それほどにすごいものだった。」と。
私は友人たちのおかげで促進剤イコールすごい効き目のあるモノ!というイメージを持っていたから、まさかの展開に余裕ぶっこきまくりで、美味しそうな昼食の写真を撮ったり、それを家族にラインしたりしながら優雅に過ごしていた。
1時間ごとに看護師さんか助産師さんかが部屋に来て、点滴の量を増やしていく。夕方前には10分間間隔の定期的な張りはついてきたものの、痛みとしてはぜんぜん余裕。平和に穏やかに、なんなら久々にのんびりとした時間を過ごせていることがなんだかうれしくて、完全にRelaxモードに突入していた。
しかし、夕方5時頃だろうか。まぁまぁけっこう痛みの波が大きくなってきた。陣痛の感覚は約7分。まだまだ耐えられる痛みだが、「お。ついに、いい感じにはじまったかな?!」といった感じだった。
痛みの波がくると、痛みでうっとなる、ウトウト寝てても起きる、深呼吸して落ち着けー落ち着けーって陣痛に集中しなきゃいけないレベル…の痛さ。
3人目ということもあり、今この感じなら、日付が変わった頃くらいには子宮口全開で分娩台のれるかなー、なんて思ってた。
夕食が運ばれてきて、よし、これは食べとかないと持たないな!とぱくぱく食べた。痛みの波がくると一瞬箸が止まる。でもまだまだ余裕。
友達や家族から、ラインがぴこんぴこん届くが、「まだ平気だよー!」って余裕ぶっこいて返信できる。
夕食を美味しく食べ、よーし、ここからが本番はじまるぞって意気込んだ。
しかし、夜7時過ぎだろうか、看護師さんが部屋に来て「先生の回診でーす」とのこと。
先生が、すーっと、部屋に入ってきた。
「どうですか?」
「まあまあ来てるかなーって感じですー」
「うーん、まだまだ弱いもんね。疲れちゃうから一旦ここで点滴休憩して夜は休んで。明日の朝からまたやりますか。」
「……え。」
びっくりした。
けっこうまあまあ痛みが来てたので、明日の朝までには産まれるかなどうかなくらいに思っていた。
促進剤いったんやめるとかあるのか、と心底驚いた。
“促進剤、一旦おやすみ”
それはこの痛みがなくなりぐっすり寝れるもの、、、そう思っていた私。
まあ、夜はゆっくり寝て明日がんばるか!
一日でも早く退院したかったけど。まあしゃあない。
促進剤って打てばその日に生まれるんだとおもってたなぁ。
ま、ゆっくりテレビ見れるのも最後だろうな!のんびりしちゃおー!!……お???
点滴止めても、痛、、、んん??
……その晩、7分間隔の絶妙に痛い(寝れないレベル、地味につらい)陣痛が朝までずっと続いた……。
後編へ続く…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?