雨の東京

雨の降る東京に戻ってきた。飛行機に乗るときは、心のなかで小さく祈る。無事、着陸。

今回の帰省は、今までとは少し違う意味合いになったと感じている。高校、大学、社会人生活4年目と時間を過ごして、もう母や父の知らない私になってしまったような気がした。彼らの世界で、私は生きづらい。なんだかすごく寂しいことのように思えてしまったけれど、事実として、そう感じた。

生きること、歳をとること、どうやって死ぬかということ、それって、わざわざ話さなくても、と思っていたけれど直面する。避けることもできるけれど、誰かのせいにはできない。それは、そのとき避けることを選んだ自分に返る。なんだか、最後は、自分に返ってくる、誰かの為だと思いたくても、誰かが本当にそう思っているかなんて、心の底は分からない。わかろうとすることはできても、ほんとうはわからない。

それって、幸福でもあり、不幸でもあるんだ。

あたしはあなたになれない
だからずっと楽しいんだよ
苦しくてもどんなに悲しくても

aikoは歌う。いまのわたしには、それが心に染みる。母と、深い話をするようになったこと。そして、これからも増えるだろうこと。正解を見つけるのは難しい、だから、いまの私は家族がそれぞれ後悔しない道を勝手に生きられたら、すごくすごく幸せだと思った。
他人の目や評価でなく、どうありたいか、どう生きたいか。

そういう話を、なんとなくそれとなく、たとえば私が彼氏と喧嘩したことも交えて伝えられれば、巡り巡って何かに変わる、、そういう経験ができてよかったと思う。楽しいだけ、ラクなだけではない、むしろ虚しさや淋しさも増えるだろう、だけど、そういうときに私ができることを考えて、差し出せる準備をしたい。

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