子供を捨てても本当に好きな男の元に行った女性たちへ

「離婚したんですが、おめでとうと言ってもらいたいんです」
「え」


「だって私は離婚して幸せになったんですから!それなのに友達は気の毒に・・・みたいな顔するんですよ!私は幸せで、ちっとも気の毒じゃないんです」
「そうね」


「そうなんですよ!なんですかね、世の中の常識なんでしょうか。離婚イコール不幸せ、離婚イコール問題がある、離婚イコール辛いっていう、そんなんじゃないんですよ」
「そうね」


「腹立つんです」
「だろうね」


「これで大っぴらに彼氏も作れるし、好きな男の子とデートできるんですよ??私結構モテるんです。今まで既婚者だから遠慮して秘密にして付き合ってたんですが、今は気にせず遊べます。相手の男が既婚者だと隠しますけどね」
「そうか・・・」


「ダメですか?」
「自分自身がそこに罪悪感を感じているんだとしたらダメだね」


「・・・」
「ことさらにそこを強調するってことは、気になってるんだろう?俗人なんだから、そんなもん当然なのにな。いいじゃないか」


「罪悪感っていわれると、、、ぶっちゃけ元夫にはないです。ゼロです。でも、子供ですね。親権は向こうにあるんで。まだちっちゃいんです。自分がお腹を痛めて産んだ子なんで、離れ離れになるとかわいそうで。私は素敵な男と遊んで華やかな生活が好きなんです。でも、子供は子供で罪はない。それなのに片親でこれから育つんだと思うと、時々悲しくなってしまいますね」
「そう」


「いや、自分の離婚っていう選択が間違っていたとはカケラも思わないんですよ。ただ、子供です。そこだけです」
「そうか」

「罪悪感っていうと、そこでしょうか」
「そうだろうな」


「・・・・私はダメな大人だろうと思うんですが、それでも私はやっぱり私らしく生きた。母親らしく妻らしくって、必死でやってみましたけど無理でした。仕事も家庭も全力でやったんですけど、どうしても埋められないんです。そうじゃなきゃ、あんなかわいい子供をおいて離婚なんてしません」
「うん」


「うっ・・・・・・・・・・・・・・すいません、泣いてしまいました。でも、いいんです。私は自分が好きだけれど、同じように子供が好きなんです。愛しているんです」
「わかるよ」



「そうですか・・・」
「あなた選択は正しい。何一つ間違ってはいないよ。あなたを応援したいと思う」

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