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長崎訪問4 空気を読んでくれ

まずは5限目の授業である。
この授業には、NIB長崎国際テレビの取材が入ると聞いていたので、授業前にテレビスタッフの方とご挨拶をさせていただいた。
実は、事前に長崎県記者クラブへこの囲碁体験会の実施についてのプレスリリースを出しておいたので、こうして取材に来ていただけて嬉しい。

小学部の生徒との囲碁体験
小学部生徒4名はそれぞれ挨拶しながら教室に入ってきた。
みんな声が初々しく、私もその声を聴いて良い意味で緊張感が高まった気がした。
挨拶は簡単に済ませ、いざ囲碁体験会開始。

生徒たちは長机に横一列で座り、先生方が一人ずつ対面に座る形で着席した。
私は先生方が見えるように座り、手元の碁盤に碁石を並べながら説明した。
この形式だと生徒たちが私に背を向けて聴くことになるのだが、先生方が私の盤面を再現するのに適したレイアウトになる。
これまで囲碁体験会を実施してきて見つけたやり方なのだ。

いつものように石を取るルールを教え、早速生徒と先生で対局をしてもらった。
ここで大事になるのは、先生にはうまく負けてもらい、生徒たちの意欲を引き出してもらうことだ。
なので、対局前に一言入れておく。
「きっと先生方は優しい人ばかりなので、うまく石を取られてくれることを信じていますよ(笑)」
これで大丈夫だろう。しかし、しばらくすると衝撃的なコメントが耳に入ってきた。
「先生は負けるのが嫌だから本気で石を取るよ」
キャー! 止めてあげて!

そんな感じで生徒たちは石を取ったり取られたりして、楽しく碁盤に触れていたのだった。

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