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「ぴえん」 から 「よいちょ」 への変化

☆ぴちゃんとまえくん191話目☆

ぴ『まえく〜ん。ゆーきゆーが〜』

ま『君キュンの「結城ゆう」ちゃんな。で、結城ゆうがどうした』

ぴ『このツイート見て〜』

ま『そうか。卒業を発表したのか。あの子も頑張ってくれたからな』

ぴ『うぇ〜ん。ゆーきゆー』

ま『泣くな、ぴちゃん。見てみな、次の夢が書いてある。「経営者になりたい」か。どういったお店をするのかは分からないけど、とても立派なことじゃないか。俺なんて20代にそんなこと微塵も思わなかったぞ』

ぴ『うん』

ま『寂しくはなるよな。卒業は5月予定らしいから、今すぐいなくなると言うわけではないから良いけど』

ぴ『良いわけねぇだろ、バカかお前は、埋めるぞ』

ま『急に口悪いやんけ。まぁ、確かに「良い」っちゅう表現は適切ではなかったかもしれんな。なんつーか、オタク側として、「気持ちの整理や心の準備が出来るのが救いがある」って意味だよ。時間の猶予があるのがありがたいってこと』

ぴ『ぴえん』

ま『「ぴえん」か。いつからだったか、その表情から「ぴえん」が自己紹介での売りだった結城ゆうが、「よいちょ〜」って変わったんだよな』

ぴ『ぴちゃん「よいちょ〜」も好きやで』

ま『個人的には好感だったけどな。ぴえん顔がかわいいと流行ったとはいえ、やっぱ泣き顔は売りにするもんじゃないよ。結城ゆう、笑ってる方がかわいいもん』

ぴ『あらら、普段そんなこと言わんのに』

ま『別に。スタイル良い美人は興味ないからな』

ぴ『ま〜た、そんなこと言ってるといつか後ろから刺されんで』

ま『とにかく、加入当初は「不安」や「遠慮がち」な表情が多かった結城ゆうも、今では立派に自信持ってんだ。それだけで、アイドル活動を通じて得た経験ってのはデカかったと思うぞ』

ぴ『そーやー、まえくんってゆーきゆーにパフォーマンス面とかで口出すこと少なかった気がする。ぴちゃんの気のせい?』

ま『いや、あの子は別段気になるところとか少なかったから。歌も上手かったし。ぽよと対を成せる長身であることもグループには貴重な存在だっただろ。彼女にガミガミ言った記憶無いし、俺が口うるさい印象は持って無いんじゃない?』

ぴ『むしろ、ぴちゃん最初の出会いが面白すぎて』

ま『あ〜、あの最初の特典会な。2020年の11月らしい。あれから、もうそんな経つんか』

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結『初めまして! 君キュンのオタクさんですか?』

ま『あ〜、元オタクというか。なんというか』

結『あっ、ごめんなさい。推しメンが「卒業」しちゃったんですか?』

ま『あ〜、いえ、「卒業」というかなんと言うか』

🌱『www』

ま『コラ、隣の人、爆笑しない』

結『えっ、違いました?』

ま『いや、半分合ってます。元ピンク推してました』

結『あー、えっ、あ〜、ごめんなさい』

ま『いえ、なんかすいません』

結『あの・・・』

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ま『あんな事故あるかね?』

ぴ『まえくんのしどろもどろ感ヤバかったで』

ま『そんなもん、キュンに入ってきてくれた子に変な気ぃ使わせたくないやろ』

ぴ『結局、ゆーきゆーとは同志みたいなもんだったけどな』

ま『俺マジで、あの子とオタトークしかしてない気がする』

ぴ『ハァ〜。ゆーきゆーもいなくなるのかぁ』

ま『まぁ、時代は変わっていくもんだよ。特に、この冬から春にかけては「進学」「就職」「卒業」という人生のイベントで、どのグループさんも少なからずメンバーが入れ替わる可能性があるから。そう何度も悲観するわけにもいかないよ』

ぴ『オタク何年かすると耐性がついてくるんだな』

ま『さすがに推しメンが不意に来たらうろたえるだろうけど。結城ゆうはしっかりしてるから、どんな道でも大丈夫だよ。むしろ、俺のオタ活の方を応援し続けてほしいくらいだわ』

ぴ『なんとも図々しい。オタクくんちょっと黙ってて』

ま『じゃあ、ちょっと最後にひとつだけいいかな?』

ぴ『ひとつだけな』

ま『きっと結城ゆうも、たくさん努力して、たくさん勉強したから、色んなことを成し遂げてきたと思うし、それでも達成出来なかったことも、もちろんあったと思う。だからこそ、最初に少し話した「ぴえん」から「よいちょ」に変えたこと、この自分自身やセールスポイントの「魅せ方」「売り方」の変化、コレを忘れないでほしい。一過性のものに決して頼らず、いま自分自身に無いものでも、無理やり作ったものでも、なんでも良いから、「出来る」「やれる」「イケる」っていう気持ちで物事に取り組んでほしい。落ち着いたり、冷静に引いて見ることも時には重要なんだけど。やっぱり、行動するかどうかだと思うんよ。自分の夢を叶えるのは、他人じゃなくて自分なんだから、「自分がやらなきゃ誰がやる」って精神で挑戦をしてほしい。彼女は鉄砲玉のような性格ではないし、複数のプランを考える頭は持ってるだろうからね。あとは、多少の失敗はしていいと割り切って、トライアンドエラーを繰り返して、前を向いて進んでほしい。眉を上げるために、目に力入れて、でも眉間にシワは寄せず、口角も上げて、背筋も伸ばして、鼻から息吸って、「よいちょ〜!」って大きく笑ってほしい』

ぴ『あいかわらず、ひとつが長ぇ男だなぁ』

ま『今に始まったことではないだろ』

ぴ『うっさいうっさい。あ〜あ〜、てかさ、まだ卒業するわけではないんだから。すげぇ良い感じに送り出そうとしてたけど、その前にぴちゃんをゆーきゆーの元へ連れてけよ。ぴちゃんから直接「頑張れよ」って言いに行きたい』

ま『あぁ。行こう。俺も直接言いたいもん』

ぴ『決まりだな、まえくんの都合がつく日で良いけど、絶対だからな』

み『あの〜?』

ぴ『ん? どうしたみがちゃん?』

み『どうして2人とも結城さんのこと、呼び捨てにしてるんですか?』

ま『あー、そんなの決まってんじゃん』


ぴ・ま『『呼び捨ての方が語呂がいい、よいちょ〜!』』



#3分間の暇つぶし  #ぴちゃんとおはなし 


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