家族じまい

桜木紫乃さんの新刊~家族じまい~読みました。

こころにしみるよい作品でした。(^-^ゞ

最後のプリンを食べるところ。
じいんと来ました。

紫乃さんならではの言い回し。
言葉の運びが好きです。

船でのサックスを演奏する場面での老夫婦とのやりとり。

登美子の女将との会話。

乃理の複雑なこころもち。

智代と父親、母親との関係。

忘れてゆくサトミの周りで家族が奔走する。

子供に還ってゆく母と老いてゆく父と、捨てるものがなくなりさっぱりしながらも老いを意識しはじめる娘。

家族のありかた、有り様を繊細な心情で書かれている。

切なくてあたたかくて悲しくて寂しくなる。

家族ひとりひとりのこしかた。
こころのもちようを紫乃さんの筆はぐいぐい書き込んでいる。

もう一回読み返したい名作です。
大人になった全てのひとに読んでほしい。

家族と老いるということ。
忘れることと、残る記憶。

棄てるものと棄てられるもの。

許すものと許されるもの。

美しい音楽たちと綴られてゆく物語。

たくさんの曲名がでてくるところで紫乃さんらしいなと思いました。(^-^ゞ

いい本を書いてくださってありがとう。(^-^ゞ
じゅね

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