楽園

花房観音先生の楽園を読みました(^-^ゞ

リハビリと名作文学は相性よいのです。(^-^ゞやる気が出る!(^-^ゞ

~楽園~一言でいうなら、大好きです!

すごく好き! とくに好き所は、~赤は女の色だ。月ごとに、女であることを思い知らされる血の色。

赤いもうせんの上に横たわり、赤く柔らかな光に包みこまれながら、身体をひらいた。

着物の裾はひれのように広がり、伊佐子は男の水を誘うために、その部屋で泳ぐように身体をそよがせた。

のくだり。(^-^ゞ

まるで古い映画を観ているようだ。

そしてここもすき。

~お茶屋の扉が半分開いて、そこから玄関の光が漏れて、吸い込まれるように男が女を求めにはいっていった光景が懐かしい。あの密やかな光は風情があった。木屋町とか、滋賀の雄琴とか、歓楽街はどこもめがくらむほど、ぎらぎら光と色が溢れてて、まるで、体を売る女や売らせる男たちの罪に目眩ましをしているみたいで、それが私は苦手だったから、ここは落ち着く場所だった。~
そんな楽園がいまもあったらいいのにな。
と思った。

解き放て、と。
伊佐子のように、~女~を自由にしてやり、解き放てばいい。
人はいつ死ぬか、わからぬのだから。姿を持たぬものに囚われて苦しむほど愚かなことはない。解き放つのはたやすいことではないかもしれないけれど、たとえ自らを守る場所を追放されても、行き場わは見つかるのだから~それぞれの楽園が。

蛇が人間に知恵を与えてしまった ばかりに、神様は罪を与えることになった。

愛と苦痛
罪と快楽
地獄と楽園

ここに出てくる女たちは全員苦悩と欲望を素直にだしているから好きだ。

おろかな人間ほどむしろ魅力がある。

愚かさを組み込んで ひとは絶望と希望、諦めと愛情 みじめさと優越感の狭間でもがき生きて行けるのかも知れない。

花房先生の作品には色と欲と愛と毒が華やかにちりばめられている。

濃厚な男女のいとなみが、悲しく、際どく、潔く、小気味良くかかれていて好きだ。

花房先生は卓越した書き手さんなのだなあ。
男が読んでも面白いと思うが、女が読んだらもっと面白いと思わせる世界が広がっている。

極上エロスで自粛のひとときを堪能してみませんか?(^-^ゞ

じゅね@毎日リハビリと名作秀作文学 びたりの自粛生活。なう。(^-^ゞ

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