1104 奇跡だった4年間への決別を。


2022.1104
いつも通りの金曜日のはずだった。


明日も明後日も、半年後も、10年後も、相変わらず存在すると信じてた。


でも、

Twitterで不意に目に留まった文字に、
一瞬時間が止まったことを今でも鮮明に覚えている。


いや、まさか。
そんなことあるはずない。
だって、さっき5人で歌ってたし?
あれだけ、5周年、10周年の話をしていたのに?

───

⦅来年の5月22日をもって3人は脱退、事務所を退所し、KPは2人で5周年を迎える⦆

───


正直、あの動画を見た後の記憶はない。
気がついたら朝だった。



なぜ?


と思う反面、どこか冷静な自分もいた。
動画の内容(理由)をすんなり受け止めている自分もいたのだ。
(今となっては、建前に過ぎなかった、と分かってしまったが、社会人にもなると、本音と建前を使い分けることも大切だよね)



もう27歳。
間違いなく時間はない。

元々体力のある方ではないし。
(力が強い=体力があるとは限らない。
いくつか仕事が重なるとわかりやすく体に出る人だったし)

何歳からでも夢を追うことができるなんて、ただの綺麗事。
体力と気力がいるこの世界で、早いに越したことはない。
そして、目まぐるしく変化するトレンドの中で迷っている時間さえ惜しかったのかもしれない。と。



会社は夢を叶える場所ではない。



どんな会社でも、
会社の方向性と違うところに、夢を見つけてしまったら、
それはプレゼンテーションして勝ち取るか、それに強い会社に転職するしかない。

鉛筆会社でシャーペンは作れないのだ。

どんな優秀な社員でも、
鉛筆会社で【シャーペンを作りたい】という夢を持ってしまったら、それは(基本的には)叶わない。
タイミングがよければ、叶うかもしれないし、
プレゼンテーションがめちゃくちゃうまかったら叶うかもしれない。
しかし、それを待っているのはあまりにもタイムロスだ。
大きな船であればあるほど、案外難しかったりする。
だからこそ、小さな会社で自由に羽ばたく方が彼にとって良いのかもしれない。


私は、そう思えたから、
この事実を割と冷静に受け止めれたのかもしれない。



一方で、受け入れきれない自分もいた。

実際はその間にいる、この時間が一番辛かった。
バラバラになるとわかって見る5人を見ては泣いていた時期もあった。


だって、私たちの前にいる彼らは
【いつも仲が良くて、時には未来の話もして、試行錯誤しながら、自分たちのやりたいことに挑戦している集団】のように見えていたから。

彼らがそう魅せるのが上手かったのか、
ただの私の思い込みか。


結局、私たちは【今】の彼らを知ることはできないのだ。
いつだって触れられるのは、数ヶ月前の彼らなのだ。
あの、未来の話をしていたのは、【今】よりずっっっっっと過去なのだ。
最新雑誌の発言も、今日見たバラエティーの発言も、【今】ではない過去の彼らの発言に過ぎない。

そりゃ、その間の経験や出会いによって考えも変動していくよね。

何より、仲がいい=ずっと一緒にいる ではなく、
別々の道を選ぶことができた(お互いの意思を尊重できた)5人であったことが、私の思う仲が良かった証拠だ。




あの発表から1年。

そして、King&Princeが2人になって約半年。
3人も新しい屋号を掲げたことで、
ようやく、この事実を受け入れることができたし、
自分の応援したいと思うものへの価値観を考えるきっかけにもなったな、と振り返られる余裕さえできた。



私は、
アイドルが好きなのだ。キラキラの魔法を纏った彼らが好きだったのだ。
ある程度の制限がある中で不意に見せる本音で十分だっだ。
一定の世界観の中で【職業アイドル】を全うしている人が好きだったのだと気がついた。

よく、
「ファンなら、彼がどんな道に進もうが応援すべき」との声を聞く。
特に脱退してからは、私は嫌というほど、この言葉を聞いてきたし、その度に息苦しかった。

そして、当の本人も【飾られた俺を好きになるより、本当の俺を好きになって欲しい】(ごめんなさいニュアンスで)と言っていたので、
きっと元々アイドルなんて向いてなかったのかもしれない。(これは、雑誌や取材の中で自分でも言っていたしね)

そんなアイドルを、5年も(jr時代を含めるともっと)やってのけてくれたことがもはや、奇跡だったのかもしれない。


ただ、そんな全てを見せてくれる彼が好きな人もたくさんいることは知っている。
だからこそ、私はファンから身を引くことにした。



6人の過去も5人の過去も、今のKing & Princeの大切な歴史。


これからもこの歴史を刻む2人と、
新たに開拓していく3人を少し離れたところで応援してます。

彼がアイドルをしていたからこそ、私はこの世界を知れたし、
私の頑張る理由をたくさんもらった。



どっちがいいとか、どっちがダメだとか、そういう話をしたいわけじゃない。
彼らの人生は彼らのものだ。
新しい道に進むこと、
完成されたものを、形が変わっても続けること。
どちらも同じだけ、大変なこと。

一人ひとりが、幸せに生きていられますように。



最後に。

彼は、素敵なところが沢山ある。
地頭のいいところ、人に愛される力、
ちょっと天然なところ、周囲を巻き込んで何かを行える行動力、慕われ力、優しく男らしいところ。少し自信がないところ。そして頑固なところ。


でもそれの使い道は間違えないでよ。
自分のことは自分でちゃんと守ってね。
誰かに利用されるようなことがありませんように。
もしも、彼がなにものでも無くなってしまったとしても、ちゃんと愛してくれる人が近くにいますように。


遠くから、あなたの未来が明るいものであることを願っています。

儚くて短い夢をありがとう。
あなたの人生の一部を、私たちの前に立つことを選んでくれてありがとう。
楽しい記憶をありがとう。
ジャニーズのあなたを見つけられたこと、これは私の宝物です。


きっと、この世界に生きてなければ、今頃普通の幸せを歩んでいたんだろうな。

2023年11月
オタクの一人だった私より。
(違う考えもあるのはわかってる。100%の意見なんてこの世に存在しないから。ここは私のノートだから、記憶として私の思いをのせておきます)









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