気まぐれ短歌

まったく俳句を読み書きしていなかった。三橋鷹女とか中村汀子とか読んでたのが遠く昔のように思える。そのあいだヨーロッパの近代詩をぽつぽつ翻訳するほかはほとんど詩には触れずにいた。でも五七調というのは体のどこかに根を下ろしているようで、意図しないところでふと口をついて出る。翻訳のなかにもそれはあって、まったく違う言語の中にいつのまにか奇妙なリズムをすり寄せていることをなんとなく反省する。理屈ではなく五七調は危うい。

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