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イマここに生きる!オーガニックオーダーの旅、暦のお話 〈小雪 初候『虹蔵不見(にじかくれてみえず)』〉

2020年11月22日~12月6日 二十四節氣 第20番 小雪

初雪が降り始める頃

2020年11月22日〜26日

七十二候 第58番 小雪 初候『虹蔵不見(にじかくれてみえず)』

虹が見えなくなる頃、の意。

今回の候は、清明の末候(4月15日~19日頃)『虹始見(にじはじめてみる)』と対になっている候です。

季節の環が想像できておもしろいなと思います。

「虹蔵不見」の「蔵」には潜むという意味があります。

虹は、空気中にある水滴に太陽の光があたることで反射して発生する現象です。冬は陽の光が弱まることから、虹が見えなくなると言われます。

ですが、完全に見えなくなるわけではありません。

実際は、冬の季語でもあり、『しぐれ虹』という言葉もあります。

虹は、夕立のあとに出ることの多い夏の季語ですが、冬の虹は時雨の空に出たり、荒波の暗い海から立ち上がったりするといわれます。

夏の虹にくらべて蕭条(しょうじょう:ひっそりとしたということ)とした趣があるとされています。

条件が整えば冬期でも虹は観測できるのですが、夏期のものとは違い、輪郭のぼんやりとした、短時間のはかないものであることが多いため、このように言われているのですね。

太平洋側の地域では、日差しのせいだけでなく、空気もカラカラに乾燥するため、いっそう虹が見えにくくなるのだそうです。

この時期の気候〜小春日和〜

このnoteは首都圏近郊を念頭に書いていますが、この地域では、今年はまだ暖かな日が続いているように思います。日没~夜はさすがに冷えますが、それでも凍えるほどではありません。22日の今日も、サロンがある地域では夕方から雨が降りましたが、体感としてはそこまで冷えている感じはありません。(とはいえ要用心です)

雨が降る前は空気が丁度良く澄んで、海も凪いで、遠くの島影までくっきりと見え美しい景色が楽しめました。

この時期、例年のことですが、昼間はそれほど冷えず、ときには春を思わせるような暖かな日が度々あるものです。

このような日を「小春日和」と言います。

“小春”とは、旧暦10月(今の11月頃)のこと

初冬ですが春を思わせるような、穏やかで暖かい気候を「小春日和」と呼ぶようになりました。

個人的にはこれ以上寒くならなくていい…と思ってしまいますが、そういうわけにもいきませんね。冬の楽しみをみつけて励みにするにも、二十四節氣七十二候は良い暦だなと思います。

珍しい虹

調べてみると、空気が乾燥し太陽光が弱く虹が出にくい冬の虹よりも、もっと珍しい虹があるという情報が。
ひとつは白虹と呼ばれる現象。

水滴よりも細かい霧粒などの水蒸気に反射してできる虹で、全体がほぼ真っ白なのだそう。

霧のでやすい高原の湿原によくあらわれるといわれ、尾瀬ヶ原や日光ではしばしば観測されるようです。


そして、夜の虹、月虹。

なんと太陽光の直射ではなく、満月などの強い月光が作る虹が観測できることがあるそうです。

出現頻度はきわめて低く、もし見た人は幸福になれるとか、運命が変わるなどの伝説もあるようです。

月の光は太陽より弱いので満月であっても空気が澄んでいなければならず、なおかつ水滴が空になければなりません。

かなりきびしい条件ですね。

後者は特に、冬はなかなか観測が厳しいかもしれませんが、想像するだけでも幻想的です。

この時期の養生

小春日和の候でも少し触れましたが、日中はほんわり暖かくなることもあるこの時期。その時間は気持ちが良く、何をするにも良い時ですが、日没から夜にかけて、急激に気温が低くなるのが特徴です。

ですから、この時期、養生の鍵となってくるのは寒暖差のケア、

そして冷えのケアとセット、乾燥ケア。

ということで、

●寒暖の差

●乾燥

このふたつがまずは養生キーワードかなと思います。

特に東京都の乾燥は全国ワースト1。しかも年々乾燥の傾向にあるそうです(空調機器のダイキンさんの調査より抜粋)。

しっかりケアして、良い季節を楽しみ、次のシーズンへの準備ともしたいですね。

古典で最新、アーユルヴェーダの教え

アーユルヴェーダでは、世界の在りたちを三つの質から観立てていきます。その組み合わせで様々な見解が出てきますから複雑にもなりますし一概にもいえません。ですが、わからなくなったらこの基本の三つに還れば良いというのは考えやすいなあとうれしく感じます。

以前にも触れましたが、この三つの質とは

●風(ヴァータ)

●火(ピッタ)

●水分たっぷりの土(カファ・カパ)

です。

今回テーマにしている『寒暖差のケア』と『乾燥ケア』は、どこから考えていくと良いでしょうか。

これはその方の体質にもよりますから、ここでご紹介するのは例によって一例です。
そしてホリスティック養生というのは、イメージがとっても大切。
ここからはその世界観に打切り替えて読んで見てくださいね★

寒暖差に関して

急に冷えたとき、風が発生します。

急激であるほど勢いは強いですから、風(ヴァータ)が増えすぎてアンバランスになりやすいと考えてみます。

ここからは乾燥のケアとも重なってきます。

風が吹き荒れれば、乾燥は強くなるからです。

風が吹き荒れて起こる乾燥から守ってくれるのはなんでしょうか。

まず身体に風をあてないようにする壁、もしくは包んでくれるマント(衣類)ですね。

熱を逃がさないように、風にあたらないように、しっかりと適切な衣類を用い、適度な温度・湿度を保てる屋内にいち早く入りましょう。

これ、当たり前のことなのですが、たくさんの役割やあてがわれた使命に翻弄される現代の生活において、意外とあとまわしにされてしまうものなのです。

いち早く、というのも大切ですよ。

また、食事に関してはどうでしょうか。
これも基本的には『壁』=『バリア』の考え方と同じです。

乾燥を潤すのは水分というのはすぐにわかりますね。

忘れてはいけないのは、乾燥を防ぎ、保湿してくれるのは油分であるということ。

ですから、水分ばかり補うのではなく、しっかりとその時の自分に合った油分を適切に摂取することが必要です。

これは食料にも言えますが、からだの外側、皮膚にも言えることです。

何をどういったタイミングで、ということはその方それぞれです。

おうちにいても油断は大敵ですよ。

逆を言えば、いつだって、どんなときだって、

じぶんを大切にしてあげて良いのです。

お食事や、おやつに何を選ぶかも立派な養生です。
そしてこれは、体感できるようになってくるととっても楽しく感じるものだから堅苦しく考えなくて大丈夫。

ダイエットしなくちゃ!って焦りがあっても、増悪しているヴァータを収めるための甘い味をチョイスするのも良いかもしれませんし、何で取るかでダイエットの邪魔にならず、ちゃんとからだを作る栄養になってくれます。
また、味覚で感じなくても良いかもしれないんですよ?おもしろいですね(^^)

寒いから温まって頑張らなくちゃ!というときに辛いものを選ぶ方もおられますが、身体の状態に合っていないなら、逆に疲労してしまいます。

自宅でお仕事される方や、時間に融通のきく方は、お風呂の時間帯も工夫しどころかもしれませんね。

気温が落ちきる前にしっかり入って温まっておくのもよし、寝る前に温まるのもよし。

いずれにしても、のぼせやすいなど特別な事情がない限り、この時期の日本ではお風呂、良いなあと思います。香りからの癒しも望めますしね。

また、寝る前にしっかり入りたいという方は、就寝のタイミングと温度のバランスも考慮すると良いと言われています。(←これは特にアーユルヴェーダに限ったことではなく、日本の気候を踏まえた個人的な考えです)

そして乾燥ケアにもうひとつ。

もともと夏に比べると湿度が低くなりがちな晩秋以降。

そこに急激な気温低下が加わると、更に乾燥が起こります。

ですから、冷えがきつかった晩、朝起きたら喉が痛い…というのも起こって当たり前ともいえるのです。体感以外にも予報をみる習慣をつけて、眠っている間もからだを守ってあげることが大切です。

マスクをして寝るという方もおられますが、以前お話した耳鼻咽喉科のドクターから、おすすめしませんと伺ったことがあります。

特に不織布製のものは大反対で、では何が良いかと言えば、家庭にあるものでは大きめのバスタオル。

これをふんわりとまいたり襟元にかけるようにすると、呼気や睡眠中の垂涎で布が濡れることがあっても呼吸を妨げないからおすすめです、とのことでした。

このときまでわたしもマスク派でしたが、今では大きめのバスタオルは睡眠の頼れれる友。

お気に入りを揃えて楽しんでいます。

一度、あまりに体調が悪いときに、アーユルヴェーダ染めのオーガニックガーゼストールを巻いて寝たことがあります。

本当に気持ちが良くてぐっすりと眠れ、翌朝はすっかり元気に。

とっておきのストールなので、その後はタオルを使っていますが、おいおい、寝具や夜着も全てアーユルヴェーダ染のものに変えてしまいたい♪とわくわくしています。

大好きなアーユルヴェーダ染の『いのちのころも』さん

次回はゴールデンミルクについても触れていきたいな。

良かったらまたご覧くださいね🍀✨

2020年11月22日

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『透明な栄養』をテーマに有形無形の造形活動をしています。ホリスティック~全体観~という捉え方を活動の基盤にしています。この捉え方は、いのちの息苦しさが紐解かれたり、改善される可能性をかんじます。noteでは日々の思考研究も兼ねて、この考えをもとに書いたものをシェアしています。