カムフロムアウェイを観た

期末も押し迫った頃、カムフロムアウェイを観ました。ちょっとした社畜なので、年間の残業時間が積み上がりすぎて期末は半強制退社になるんです。そういう日は平日ソワレが観に行ける。

カムフロムアウェイ、キャストを見て「なんと豪華な」、チケット代を見て再度「なんと高価な」、そして観た後は「なんと贅沢な・・・」と思ってます。
911の時に飛行機がたくさん不時着したガンダー空港の話。辛いエピソードも挟まるけど、いい話です。セットや衣装は地味だけど、とにかく「人力」にお金がかかってる舞台でした。
出演者はめちゃめちゃ大変だと思うけど、やろうと思えば全員が有名俳優でなくても上演できる気もします。でも、ストーリーに引きずり込んで、非常時のアドレナリンが出続ける感じを追体験させる。その力量のある人たちがキャストに選ばれたんだろうな。
合間に別人も演じてるのに、みんなブレずにその役に戻って来るんです。メインの役以外は一瞬誰が演じてるのか分からなかったりするくらいなのに。例えばトウコさん(安蘭けい)は最初のカフェの店員役では分からなくて、メインで演じてるダラスに帰る途中の女性役で「最初どこにいた?」となったり。ちえさん(柚希礼音)に至っては私は男役時代のことしか知らないから、隔世の感(もう10年経ってるってば)。

それでも開演すぐは、万里生くん(田代万里生)発見!とか、ちえさんはやっぱり華があるわーとか、モリクミ(森公美子)のシルエットは唯一無二・・・とか、色々見てる余裕があったんです。だんだん聞き取るのに必死になって、最後はヘトヘトに。もう上手いとかステキとかいう感想をいちいち持ってられない。
本当にみんな凄かったけど、特に濱めぐ(濱田めぐみ)。機長役では飛行機への思いを歌うソロはそこだけ結構長くて、少しは落ちついて聞けるんです。そのせいか、離陸する小型飛行機に乗ってるような錯覚に陥った。ちょっとフラフラしながら浮いていくあの感じ。100分ぶっ通しでほとんど暗転もないから、集中させられすぎて目眩を起こしてた可能性もあるけど。

いやー、終演後あんなに疲れたの久しぶりでした。正確には家に帰ってからどっと疲れた。
その辺も追体験させられたかもしれないですね。家に着くまでが観劇、でした!

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