【ネタバレあり】ゼノブレイド3クリア後の雑記@1周目時点
■冒頭
aguasです。ゼノブレイド1,2プレイ済みのシリーズファンである自分が、今回ゼノブレイド3を1周目クリアしましたので、2周目が終わった時に見直してみたいと思ってメモしていたことを、せっかくだから共有したいと思って清書してnoteに書き残すことにしました。
良かった点と悪かった点をネタバレ満載で書いていきますので、閲覧の際はご注意ください。また、良し悪しの評価については過去作と比較してどうだったか、という見方が多めになると思います。この点もご了承ください。
(2022.08.19加筆 以下の感想はクエスト消化が3割くらいです)
ではいきます
↓
■まずザックリ感想
惜しい!もったいない!そんな感想です。ゼノブレイドシリーズが初めてという人の方が楽しめるかもしれません。シリーズをある程度やってきている人からすると、色々と伏線の回収の部分で気になることが多く、クリア後の不完全燃焼な気持ちが結構強く出てくる気がします。
■良かった点
6人の主人公
ゼノブレイド3部作で一番好きなメンバーでした。2のホムヒカのインパクトが強かったこともあって、今作は地味だと言われていたように思いますが、プレイしてみると確かに派手さはないものの、一人ひとりにしっかりと個性があり、その全員が良い子で動かしていてストレスがありません。また、全員が満遍なく会話するように配慮されていると感じました。1だとリキとフィオルンのやりとりは少なかったと思いますし、2もメレフとサイカの交流は殆どなかったと記憶していますが、そういった偏りがなく、インタリンクのペア以外ともしっかり会話していて、本当に良いチームでした。推しはセナです(唐突)
クエスト
全然網羅できておらず消化したクエストだけでの評価になりますが、クエストのテキストがすごくしっかりしていて、なんなら本編より面白いまであると思いました。1だと「穏やかじゃないですね」と言っておけばクエストが始まっていた気がしますが、今作は情報収集した後にキャンプで会話して背景情報を整理して、という風にクエストの動機づけをしっかりやってくれますので、作業感がかなり軽減されたと思いますし、むしろこの世界観を理解したいという気持ちにさせてくれるような内容が多かった印象です。これは次回作にも反映してほしいですね。
ヒーロー
クエストに繋がりますが、アイオニオンという世界をより深く理解するための存在として上手く使われていたと思いますし、6人主人公が良い子で真面目という中で、ヒーロー達が見た目から中身までかなり個性的な仕上がりになっており、アクセントとしてとても良かったです。
BGM
まず戦闘。Chain Attackの中毒性ヤバすぎ。。。。寝ても覚めても仕事中も頭の中をグルグルしていました。メビウス戦もインパクトがありましたね。過去作を振り返ってもこのような調子の戦闘曲はなかったような。あと、クリア後のニア/メリアを入れた状態で流れる戦闘BGM、特にニアのDrifting Soulアレンジはオシャレで大変良かったです。
次にイベントも良かったですね。シティーでの命の誕生に纏わるあたりは空気感と噛み合っていましたし、過去エヌの息子との別れの場面は何度か観ましたが毎回泣いています 笑
■悪かった点
メインシナリオ
真っ先にこれが悪かった点として出てきてしまうのが今作最大の惜しい点。全7話の6話前半までは盛り上がるのですが、それがピークでした。この盛り上がりについても、これから後半にかけて伏線が回収されていくぞ!!という期待感も込めたテンションだったりするのですが、結局ほとんど伏線が放置されたまま突然エンディングを迎えてしまうので、振り返ると6話前半までもがイマイチに感じられてしまいます。この点、長くなるので分けて後述します。
あと、コロニー発見→ラッキーセブンで火時計切ろうぜ→メビウス登場&退治→火時計からの解放でめでたし、のパターンがどれも同じで途中から飽きました。火時計を切ったのに予想外の展開が、、、、とかなかったですね。
敵キャラ
これもかなりのマイナス点なのですが、メビウスに魅力がなかったです。1のエギルや2のシンのような「敵ながらアッパレじゃ」なキャラが居ませんでした。みんなモーフみたい。。。。小物感すごい。。。。メビウスの成り立ちとして、未来への不安であったり、鳥に対するミミズと表現されていたような劣等感を抱えた「強くなれなかった人達」がベースと理解しているので、負け犬感が出るのは仕方ないし、むしろこの作品のテーマとして重要だと思いますが、掘り下げが全くないので同情できなかったですね。最後なんてメビウスのバーゲンセールになっていってもうモブでしかないという。。。。
フィールド
広いのはすごく良かったのですが、走る速度が遅くて探索に時間がかかりすぎるのはマイナスですね。前半に感じるこういった不自由さを、後半に登場する便利システムで突破して快適に駆け巡れるようになることを期待していて、鉄巨神に乗れるだろ!くらいに思っていたのが最後まで出てこず、まさかの脚ひとつで走破させられるとは少し想定外でした。ブレワイよろしくバイクで良いからアプデやDLCでほしいところですね。あるいは追加ヒーローでハナが出てきて、フィールドスキルで飛行とかあればアツい。
フィールドBGM
これは意外でした。ミリク平原はゼノゼノしていてよかったのですが、それ以外はかなり大人しいというか印象に残らなかったです。ゼノブレイドの代名詞だと言っても過言ではないフィールドBGMの良さを感じられなかったのは残念でした。サントラで聴くとスルメ的に良くなる可能性はありますが、ガウル平原やスペルビア帝国のような初見で「わああああ!!」となるインパクトや、帝都アグニラータのような機神界の荒廃というもの悲しさを感じるとか、そういったBGMで環境を把握できるような情報量が欲しかったです。
マップのUI
マップが広くてアイコンの数も膨大なのですが、それの検索性がメチャクチャ悪くて気になって仕方がなかったです。マップ画面でランドマークが一覧表になっていないので、マップ上のアイコンにカーソルを合わせて、違う、ここじゃない、ここでもない、んああああ!!!って何度もなりました。アプデで対応してくれないかな。→2022/8/14追記:ありました!最初から表示しておいてくれよ。
イベントシーンの服装・髪型
細かいのですがすごく気になりました。服装やミオの髪型を自由に決められますが、とあるいくつかのイベントシーンで突然デフォルトに戻ります。5話の牢獄から成人の儀までのイベントムービーは山場だったはずが、これが気になってしまってもったいなかったですし、エンディング付近でミオのロングヘアが急にショートになったり、なんだか詰めが甘いように感じました。製作に時間が足りなかったのかな?その割に発売日は前倒しだったし、腑に落ちないですね。
■メインシナリオについて思うこと
ここからはメインシナリオに絞って書きます。もりもり書きます。自己解釈満載なので間違えていたらゴメンナサイ。今作、この面がもう少しでもよければ最高傑作だったので本当にもったいないです。
1.今作のテーマ
1-1. 持てない者たち
今作のテーマは「命の物語」と捉えて進めてきましたが、クリアした後に感じることは、ゼノブレイド3の真のテーマは「持てる者と持てない者の物語」だったのではないかということです。命についてはあくまでその中での話であって、この世界を理解するのに最も重要だったのは、主人公の外にいる人達だったと感じています。
振り返ると、ゼノブレイドDE繋がる未来からこのテーマは始まっていたように思います。巨神と機神の戦いに終止符を打ったメリアたちは、その後の世界はみんなで手を取り合うものだと考えていたが、巨神肩の住人たちはその流れについていけておらず、未だ民族間の抗争を続けている、という「持てる者たちによって実現した世界における持てない者たち」の話でしたね。
今作の起点となる「二つの世界の融合とメビウスの誕生」も似たような構図だと理解しました。つまり、二つの世界はお互いを求めあってしまい(ニア的表現だとネガティブな現象)融合しようとしたが、オリジンを用いることで融合を回避し(この辺曖昧)、もとの二つの世界であり続けようとした。これが「持てる者」である歴代主人公たちの見方であり判断。それに対して、互いの世界を求めあったのにそれが実現しないという未来への不安と、その不安を解消できずに抱え込んでしまう「持てない者」たちの思念がゼットを生み出した。結果、世界は融合の瞬間で静止して永遠の今であるアイオニオンとなった。永遠の今が続けば、その後の融合回避という現実を逃避できるからです。このように自分は解釈しています。
そうだとすると、ノア達に課せられた本当のテーマは「持てない者との調和」だったのではないでしょうか。ヨランに言わせるとノア達は鳥であり「持てる者」です。
1-2. 鳥の思考が読み取れない
持てる者と持てない者の構図でストーリー展開していくと、最終的にゼットに対しても説得力が増したと思います。しかし、実際にはそのような描写はメインシナリオには少なく、「俺たちの中にもメビウスはある」と鳥達が突然分かったようなことを言い出してまとめようとします。この結論自体は良いはずなのですが、そこに至る経緯が描かれていないのでご都合主義に感じてしまいます。
これを描くチャンスがなかったのかというと、3話のヨラン登場の時にできたのではないでしょうか。ヨランは「君たちを超えた」という趣旨の発言を繰り返すのですが、この時点で鳥とミミズの話をする展開がもしあれば、その後ノア達はこの観点で旅を続けるはずです。そうすると5話でシャナイアの不遇さを描くことにも繋がりが生まれますし、セナのサイドストーリーはメイン級に置き変わったはずです。
セナの話は、①持てる者であるゴンドウ、②持てない者であるシャナイア、③ミオと比較して持てない者と自認しているが他者からは主人公一行という持てる者として見られているセナ、という3人の難しい関係性を描いた奥行きのある内容でした。なんでコレがサイドなの?と疑問に思ったほどです。
メインシナリオではシャナイアは急に出てきて狂ったように裏切ったものの未遂に終わり自害してしまいます。セナのストーリーに出てくるゴンドウとシャナイアの絵に関する過去話が5話のどこかで展開されていれば、自害するシャナイアへのプレイヤーの理解度はかなり変わったはずです。
また、マシロのヒーロークエストも、この環境を超えていきたいマシロと、永遠にマシロを応援し続けたいイチカという、これも強者と弱者に近い関係性を描いていました。
本編以上にクエストが面白い理由はこのあたりなのでしょうね。
このようなシャナイアやイチカをノア達一行が理解していく話が本編にあれば、6話でヨランと再度対峙した時に、3話から成長したノア達を見せることでもっとインパクトのあるシナリオになった思いますし、そこにランツの謝罪の気持ちが相まって、アイオニオンという悲しい世界への理解を更に深められたはずです。そして、このヨランの悲劇を乗り越えた先に待つゼットとの問答にも説得力が生まれたように感じます。
しかし、実際のシナリオはどうだったかというと、「想い」というビッグワードでまとめられてしまっている印象があり、そこに浅さを感じます。
こうやって見ると、素材はあったのに、シナリオ構成が分かりにくかったがために、ご都合主義なストーリーに見えてしまっているのが本当に勿体ないと思えて仕方ありません。
2. キャラクター関連
2-1. エヌ/エム と ノア/ミオ
話は変わって、、、。
選べない二択の未来の選択を強いられたエヌはメビウスとなりますが、その後悔がノアを生んだ、と説明されています。この部分、同一人物が同一世界に共存している特殊性をもっと丁寧に描けなかったのでしょうか。メビウスが後悔すると同一人物が生まれるという仕組みではないと思うのですが。6話冒頭のエヌの記憶空間らしき場所に飛ばされたノアは、目の前に現れたシン・アルヴィース(仮)とのやり取りを通じて活路を見出しますが、彼(?)がこの特殊性のキーパーソンに見えます。ここは超重要ポイントだったにも関わらず深掘りされなかったですし、不明だなと思ったままエンディングとなってしまって消化不良です。
2-2. エム
ゼノブレ1のメイナス的存在。彼女の想いを旅の中で聞きながらエヌを理解するような描写があれば、彼の存在や後悔から生まれたノアミオについても理解できたと思いますが、実際にはすぐに退場してしまいます。もう少し主人公一行と交流するような時間を描けなかったのか。。。。残念。。。
ただそれだとメイナスをなぞっている感じもするからソーカントクがやりたくなかったのかもしれない、とも思ったり。
2-3. リク
あんた誰!!!絶対に何か設定持ってるだろ!!師匠も誰!!ラッキーセブンなに!!!割とこのノポンが不完全燃焼の諸悪の根源な気がしている
3.舞台設定
3-1. アイオニオンとは
ゼノブレ1は神なき世界、2は楽園、としてそれぞれのエンディングを迎えています。大方の事前予想では、この二つの世界は再統合されており、1の世界が2の世界に戻ってきたのではないかと言われていました。
しかし、実際にはエンディング直後において二つの世界は未だ独立していたようで、互いが引き寄せあっている過程がゼノブレ3の前日譚。メビウスによって統合の瞬間に時間が止まり、永遠の今としてアイオニオン誕生。本編でメビウス消滅し、再び時間が動き出して後日談。ということが分かりました。
ゼノブレファンの多くは、てっきり過去作のエンディング時点で二つの世界は統合したものだと誤解していたので、この点が理解の整理を難しくしていたのだと思います。統合していなかったと分かってから繋がる未来を振り返ると、亀裂とは統合の過程であり、霧乃王はゼノブレ2世界からの迷い込みのような存在だと想像できました。(デビルキング・グルドゥ説)
3-2. 前日譚の世界とオーパーツ
前日譚の統合前の世界にて、オリジンやラッキーセブン、アグヌス城やケヴェス城といったオーパーツ的メカが作られたと想像されますが、これらに関する説明や歴史が全く語られない一方で、7話の大事なシナリオのほとんどがこれらの起動や戦闘に終始しているので、プレイヤーは完全に置いていかれます。
なんかスゲーことやってるな、というヤムチャ視点をしているとエンディングです。いやなんも説明ないんか~い。特にオリジンが全く分からない。融合しそうな世界にオリジンを配備するとなぜ融合が止まって、、、ん???
もしDLCで補完するのだとしても、さすがに説明がなさ過ぎて肯定できない状態だと思いましたし、DLCありきの商法は好きになれないですね。買うんですけど。
3-3. ウロボロスストーン
続きになりますが、これもとんでもないオーパーツでした。火時計の呪縛から解放してインタリンクも可能にしてしまう起動装置。謎だらけです。
当初、ケヴェスとアグヌスの人が対になってインタリンクできるようにする装置なのかと思いましたが、どちらにも属さないシティーでウロボロス候補生という存在が明らかになったので、ケヴェス/アグヌスは要素として重要ではなさそうです。結局何だったのか曖昧。
また、ウロボロスになることでクラスチェンジが可能になります。味方のクラスを見て学んで吸収して会得するという一連を「瞳」で確認できるようになります。更に服装も着替えるとかではなくSF的な挙動で変えられる。これも何だったのでしょうか。
ゲルニカが起動した場面にもいくつか不明点があります。
ゲルニカは、ノアのラッキーセブンの存在を確認して、ストーンの起動を決意したような描写がありました。そうすると、ラッキーセブンが何なのかが余計に気になります。おいリク白状しなさい。
また、起動したときにゲルニカも幽体離脱するようなエフェクトがありましたが、あの瞬間に彼もウロボロスになっていないか?と思えました。しかし、理由は定かでないものの同時に6人しかウロボロスにはなれないとのことなので、ゲルニカはならなかったのだと思いますが、あのシーンは気になっています。実は生きていました的な、いや無いか。。。
3-4. ウロボロスとメビウス
ストーリー中盤まで、メビウスたちは何度もこう言います。「私たちもインタリンクできる」「ウロボロスは出来損ない」と。
これ、本編で一切回収がなかったです。上述の通り、ウロボロスストーンによってインタリンクが可能になるのだとすると、メビウスはなぜインタリンクできるのでしょうか。創造主であるゼットは何でもできるというご都合はやめてほしいなと。
インタリンクとは何なのか、これが分からないことには議論できないですね。
■エキスパンションパス予想
前日譚であり後日談を描くのではないかと予想します。
二つの世界が衝突してアイオニオンとなってから幾星霜の時が流れたという表現が本編でありましたが、アイオニオンは千年の時を刻んでいるとしても、元のオープニングの世界は一瞬たりとも動いていません。それがエンディングで再度動き始めるだけですので、元の世界としては何事もなかったように振る舞われるはずです。
DLCはこのアイオニオンの前後を一気通貫でまとめてやるのではないでしょうか。そうすると、前日譚としてオーパーツ類を説明できますし、後日談として別れた二つの世界のその後も描けます。両得ですよね。
ただ、モノリスソフト的に儲け度返し感がイーラ以上に凄そう。。。。本当にやってくれるなら本編と同じ価格でも買うよ!
そんな希望と共にこの長々と書きました完走の感想を締めていきたいと思います。
■まとめ
ネガティブな部分をたくさん書きましたが、世界観は間違いなく面白かったし、6人主人公がみんな好きになれるというのはメチャクチャ大きなアドバンテージです。彼らとずっと旅したいので2周目いってきます
DLCで補完してくれ頼みます
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