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アゴタク日誌:5月20日 「園児の食の安全が脅かされてる件」
保育士が大量に辞職
今年の3月に大阪 堺市にある認定こども園で常勤の保育士のほとんどが今月末で一斉に退職したニュースを見たことがある人もいると思う。退職の理由は慢性的な人手不足と表には出ていたけど、理事長からの日常的なパワハラが本当の理由だったようだ。
保育士さんや看護師さんって職業的にホスピタリティが高くって、子供のため、病気の人のために奉仕したいという人がつく聖職者だと思われてる。でも、実際には保育園も病院も日々の激務があり、経営者からすればお金事情も絡んで来るシビアな世界だ。
現役栄養士の告白
静岡県の某保育園に勤めている現役の保育士さんからの告白を聞いた。100名以上の園児が通園する大型保育園だ。年明けすぐのことだ。園長から給食室に勤める社員やパートスタッフにお達しがあった。
「4月から給食業務を別会社管理とします。」
理由は二つ。
食の安全を確保したい
女性社会なので色々あって人の管理が面倒くさい
理由にまず驚いた。食の安全を確保するというのは一見正しいように思うかも知れないが、これまでの事例を見てみると、別会社が管理したからといって食中毒が起こらなかったという保証はない。今まで30年以上、食の安全を守ってきた社員の立場はどうなるのか。
よくよく話を聞いてみると、園側の保身だということが分かった。冒頭で話したような保育園関連のニュースが全国的に取り上げられるようになった。そのほとんどが閉園に追い込まれている。
二つ目の理由については、経営者としてあるまじき発言だ。言い方を変えるとコミュニケーションを取るのが面倒だから、あなた方と話したくないですと言われているようなものだ。
当然、すんなり受け入れられるわけもなくメインで仕事をしていた社員は園を去る決断をしている。
園の浅はかさ
園は、食中毒が起こってしまったリスク管理として、別会社に給食事業を譲渡したのだろう。ニュースになった時に、うちの園では別会社が給食を提供しているので、責任はありません。という対応が出来ると思い込んでいる。
断言するが、この対応には無理がある。食事を作っているのは、園内の給仕室。食中毒が起こる原因のほとんどは給仕室なので、責任がないとは言えない。ちなみに、親に別会社になることは紙一枚で通知して終わりだったそう。
それに親から見たら、そんなの関係がない。法的に別会社がやっていたと言われたところで、そうなんですねと納得することはない。ニュースになった時点で、相当な誠意を持った対応が求められるが、二つ目の理由をみるとそれも難しいだろう。
せめてこういう時に、職員に対して誠意を持った対応が出来るのであれば、事件が起こったとしても、職員から擁護の声が出たりするものなんだけど…。
別会社の狙い
逆側から考えてみル。園の給仕業務を請け負う会社のメリットとは一体なんだろうか。実際にリスクが高い業務だし、何より儲からない事業として倒産や撤退が相次いでいる事業だ。旨みはなさそうに見える。
学校給食などを運営するホーユー(広島市)は25日、広島地裁から破産手続きの開始決定を受けた。同社によると負債総額は約16億8000万円。学校や学生寮、官公庁などへの食事の提供を手掛けていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による利用者減少や物価高騰、人件費増により経営状態が悪化していた。
破産申し立て時点での一般の債権者数は約500社、従業員は約700人に上る。突然食事が提供されなくなるなど影響は全国に広がっていた。同社は「深くおわび申し上げる」とコメントした。
話を聞いた栄養士さんが言うには、正社員を減らして、パート職員を増やしていると言うことだった。経験の浅い、専門知識を持っていない職員が増えたことに加え、立ち回り方、やり方が大幅に変わった為に、元いた職員は肉体的にも精神的にも疲弊しているという。
その話を聞いて、ちょっと聞いてみた。新しい会社と雇用契約って巻き直ししましたよね?条件はどうなりましたか?と。すると園勤めの時と全く同じ条件と言うことが分かった。園側から退職金が出たため、新しい会社でも条件は同じだしラッキーと思った人たちもいたようだ。
別会社が狙ったのは人件費の削減だと予測した。過酷な状況にすることで、正社員に辞めてもらう。パート職員で回せる体制をつくれれば、退職して質が落ちても換えが効く。
これを複数の園で行えば、人材のシナジーが生まれるし、食材についても大量購入によってコストカットを実現出来るというわけだ。こう考えると企業側のメリットがあるから、納得がいく。
栄養士も悪い
雇用契約を巻き直したってことは、雇用主が変わったってことです。転職するのと同じ。転職先で求めらること、方法も全て変わると言うことを認識しているかと聞いたところ、ああそういう事なんですねと言う回答だった。
契約をしてしまったら、園は以前の職場となってしまうので、文句は言えない。新しい会社にも、この条件であなた契約したでしょうと言われてしまう。自ら要望を伝えることを難しい状況にしてしまっている。
そもそも自ら転職をする場合は、現状より給与や職場環境を良くするために条件が同じと言うことはあり得ない。それは栄養士さんは知らない事だから仕方ないよねでは済まされないのだ。
とはいえ、園も別会社もやり方が汚いというか、栄養士の多くが情弱であることを利用した手口に感じてしまうのは私だけだろうか。
自分を守る
この記事を書きながら、改めて情報というのは大事だと感じている。ニュースでもいいんだけど、どうしても権力やお金が絡んできてしまうので本当の話は伝わりにくい。
そういう意味で情報は複数の情報源から得る必要がある。そして、見方や考え方は発信者によって異なることを覚えておいて欲しい。ただ情報を取るだけでは、意味がない。
自分の頭で考える。この癖を付ける。訓練して欲しいと思う。私はわたしの感性で書きたいものを書いているし、何年も掛けて取材しているわけでもない。ただの一人のライターだと思って読んでいただけたら嬉しい。
共感したらいいねを。異論反論はコメントして欲しい。
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筆者紹介
世界のアゴタク
日本人セラピストが世界で活躍する世界をつくる。
Vission
日本のセラピスト(癒し人)を世界へ。
心を体から整える、日本の素晴らしい文化として”セラピスト(癒し人)”を世界に広める。Mission
セラピストの「感謝される喜び」とクライアントの「悩みが解決した喜び」を世界中で増やし続ける。Policy
人の悩みは、人でしか癒せない。手の温もりを通して、心でつながり結果にこだわる。
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