本番5分前にちょっとだけ浮ついたもんだから
渋谷のラジオ「シブコネ」という番組の金曜パーソナリティーをしている。朝10時から1時間の生放送を担当させてもらっていて、そろそろ1年が経とうとしている。
いつもは本番1時間くらい前にスタジオ入りして諸々準備をするのだが、つい先日は渋谷に早く着いたもんだからすぐそばのスタバで朝ごはんを食べながらオープニングトークを考えて、30分前になってから店を出た。
スタジオへの道すがら黒塗りのミニバンがとまっていて、あら、これは近くに誰かいるなと思っていた。クルマ好きとしてはこういうことに敏感なのだ。車種でVIPレベルも想像がつくけどそれは野暮なので言わないでおく。
スタジオに入ったら、いつも履き替えるはずのスリッパはひとつもなかった。あ、その誰かはウチ(渋谷のラジオ)に来るのね。そりゃあ大変だ。大勢の関係者で部屋はいっぱいだった。
いつもはガラス張りのAスタジオから生放送をするのだけど、この日わたしは少し小さめのBスタジオからお届けすることになった。その間にAスタジオで収録をしていたようだ。ほんの一瞬だけお姿を拝見することができたのだけど、けっこう私も好きなタレントさんだった。え、嬉しい。同じ空間にいらっしゃるなんて。そんな場所で私もしゃべらせてもらえているなんて。そんな感じで心をホクホクさせた5分後くらいには生放送が始まった。
しまった。
さっきスタバで書いたオープニングトークのメモ帳を出し忘れた。
「おはようございまーす!」とか言いながらずっとカバンの中に入れたメモ帳を探した。「アグネスです!」とか言ってるところでやっと見つけて、「今日はですねー」とか言いながらそのページを開くのに必死だった。
たぶんいつもなら見なくてもしゃべれるんだけど、心がホクホクして2ミリくらい浮いちゃったもんだから、私はメモを見るべきであるともう一人の私が言ったのだ。
そんな浮ついていた私、バレてましたか?セーフでしたか?
常に平常心でありたいもんだ。
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