こんなとき、晴れてくれないものだね

深夜走ったら今年の新記録だった。5キロを24分ちょうどくらい。
違和感。
意識的に速く走ったつもりもなかったが、息が少し切れていた。

帰りは河川敷を歩いた。土堤の内側、真っ暗。陸ガニの歩く音がススキの草むらからわずかに聞こえ、土堤の上の道を白い服の女性が行ったり来たりしているのが見えた。
だいぶ遠くから数人の若者の声が聞こえ始め、闇の中、すれ違いざまに接近され何かを言われ、笑われた。4~5人。胸がすーっとする。無意識の深い呼吸。そして爽快感。


ああ。あの雲か。
夕方、闇に沈みつつあった街から北東をみると入道雲がオレンジに輝いていて、僕はあの遠い嵐の雲の下を想い、心が締め付けられた。

普段はこんなにハードルが低いことはないだろうけど、そこで日常から非日常に切り替わったのだろうと思う。確かに、あのときから僕は不安を覚えていない。
非日常状態で不安を強く持つ人が多いと思うが、暴力や不安・絶望に常にさらされて育ってきた僕は切り替わる方向がズレているのだろうと思う。受けて立たなくちゃとも思わない。ただただ、ちょっと困難なことを受け入れていってしまう。性衝動のような興奮もないから常習性はないが、鬱や不安からの解放が促すことは否定出来ないと思う。


窓の外は曇り空だ。
洗濯物が揺れている。
今の状態が日常に戻っているかはわからない。何かしらのストレス要因が必要なのだろう。走ってみたいけど、クロネコさんの荷物待ち。

自分の状態を心配しているということは日常に戻っているからだろうか。
日常の一部である夕陽を見たいけど、今日は曇っていて無理かもしれないな。

後頭部が少し収縮している感覚がある。

少し眠ろうか。

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