お客さんへのお願い

メンエス(マッサージ)の仕事は予約制。

普通の会社員の人とは、だいぶ違う働き方。
待機するのも仕事。

完全歩合制

仕事が入らなければお給料は出ない。ドタキャンされたら、その分のお金はゼロ円。早めに言ってくれれば他のお客さんの予約を入れられたかもしれないけど、直前に言われたら、もうどうしようもない。

待機中というのは、だから、仕事中と言えるのかどうか難しい。

お金も発生していないのだから何をしていても良いけれど、いつ予約が入るか分からない。出勤している以上、いつ予約が入っても対応しなければならない。(待機中も時給がもらえるお店もあるみたいだけど、うちのお店にはそんなシステム無いし、たぶんもらえないお店の方が多いと思う)

うちのお店は「今から行けますか」の当日即時予約のお客さんも一定数いるので、ホントにいきなり来る時は「近くにいるので、5分くらいで着きます」とか言われる。(ホームページに最短で〇〇時〇〇分~空いてます、と載せているとはいえ、更新する直前に連絡をもらうと、それこそホントに5分くらいしか間隔がないことも)

いやいやいや・・・こっちだって、いつ何時来てもいいように一日中スタンバイはできないよ。トイレに行ってるかもしれないじゃん、シャワー浴びてるかも。今日は、時間に余裕がありそうだ、って一旦なったら私服に着替えてるかもしれない。食事してるかもしれない。20分くらいは準備の時間がほしい・・・。とはいえ、そんなことも言えないので、「すぐ来るらしいから早く準備を」と言われたら、せっかく温めた食事も中断して、トイレもできるだけ後に回して、見ていた動画も中断して、泣く泣く5分で準備するけれど。着替えて、メイクして、ルームを整えて。

そういう急に予約が入ることがあるので、昼寝するにもゲームするにも、待機中、心は落ち着かない。お店からすると、お金を払わなくてもスタンバイしていてくれる、都合の良い存在なのかなぁ?全く予約が入らなかった日も、別に謝られることもないし。(何なら「お前が人気がないからだ、もっと集客しろ」とでも言う雰囲気のお店もあるらしい)さすがに「ちょっとコンビニ行ってきます」って言えば、スタッフの人も予約の電話が入っても15分くらい余裕は持って対応してくれるのだけど。

前に、「15時からお客さん入りました」って言われたのに、14:50に着いた人を「早く着いたらしいです、では」って通された時は焦った。

焦ったというか…スタッフに腹が立った。

いや、あと10分なぜ待ってもらわないんですか?私側の都合は?
15時って早めに言われたら、そりゃあ5分前くらいにはスタンバイしてるのが常識かもしれないけど、10分前に準備できてなくても私のせいじゃないよね?インターホン鳴ったら無視するわけにいかないのに、なんでこっちの都合も聞かずに通してるの?って…。笑

私が着替えも間に合わず、髪もボサボサで玄関で対応したとして、お店の評判が落ちて困るのはそっちだよね?

スタッフの人は、そりゃあ直接接客しないんだから、自分は身だしなみも適当で良いだろうし、電話以外はごはん食べようがトイレ行こうが好きにできるけど、こっちは違う。お客さんが一度入れば90~120分近くはトイレも行きにくい。ちゃんと食事の休憩すら確保できる保証はないんだから、時間を見つけて食べてたりするのに。体力も心のエネルギーも使って接客してるのに、お給料の出ない待機中さえ心穏やかに過ごさせてくれないの?って。辞めようかと思ったよね。まぁ、言い返しても聞いてくれないし、仕方ないので、何も言わないけど。笑

お客さん側にもお願いしたい。

これはよく言われることだけど、予約時間より早めには来ないでほしい。30分早くなりそう…とかだったら、予約を早められるかどうかは、その日によっては対応できる可能性もあるから連絡してくれても良いけど、15時~の予約だったら、もうホントに15時ピッタリにインターホン押してほしい。早くても、せめて2分前とか。

スタッフに断りを入れれば良いってもんじゃない。スタッフが「あ、大丈夫ですよ」と言っても、女の子が大丈夫なわけじゃないので。それぞれの事情は、また別だから。スタッフがどこまで親身に女の子の気持ちを考えているか、というのはお店によって違うし、そんなことお客さん側からしたら分かるわけがない。電話対応が丁寧なスタッフが、必ずしも女の子を大事にしているわけじゃないよ。

駐車場があるお店なんかだったら、早く着いたから、と早く車を停めるのは構わない。スペースが空いてるのなら、駐車場で待っていてほしい。「早く着きそうです」と言って、結局ギリギリに到着するのも、心臓に悪いから辞めてほしい…。それを信じて、玄関でずっと待っていたことある。5分も10分も、「もう来るかなもう来るかな、あれ?全然早くなくない?あれ?」とただひたすらハラハラと待っているこっちの身になってほしい。

彼氏を自宅で待っているのとは訳が違うのだ。自分の家でプライベートならば、のんびり動画でも見ていられるから、寝っ転がってお菓子食べていても良いのだから、いくら遅刻してくれても良い。友達を本屋さんやカフェで待っているのなら、読書しているから良い。だけど、お店でセラピストとして待っている場合は、お客さんがインターホンを押したら秒で対応しなきゃいけないし、身だしなみもルームの準備も、シャワーの準備もある。スマホをいじりながらゆっくり待ってもいられないのだ。

5分も10分もハラハラと待って、結局玄関で「あ、なんかイメージと違いました」と帰られたこともある。もちろん、お金も払ってくれてないので、それで空いた時間は無給。傷ついても誰が慰めてくれるわけでもない。

これは、そういう仕事だ。

もちろん予約時間より遅くなるのも困る。無断で10分など遅刻する人もいる。渋滞したり電車が遅れたり、色々事情があるとは思うけれど、何も伝えてくれないのは、もちろん印象は悪い。玄関で謝りもしない。そういう人もいる。遅刻をした分、施術時間を短くするかどうかはお店によるだろうけど、短くしないとしたら、その次の予約がピッチリ詰まっている場合は、次のお客さんを待たせる、あるいは、女の子がめちゃくちゃ急いで次の準備をすることになる。施術の間隔の時間がなくなって、「間に合わない、間に合わない」と、泣きながら部屋の掃除や準備をさせるの?オイルまみれの体をタオルで拭く時間もなく、次の接客をさせるの?

これは、どこのお店も同じだと思うけれど、「15時~120分コースを」と予約した場合、お客さんが確保した時間は、15~17時だけだと思ってほしい。その中にシャワー時間も含まれるし、施術時間もお喋りの時間も含まれるのだ。遅刻したって、終わりの時間は同じだし、料金だって安くはできないよ。確保する、と言ったのは自分なのだから。「遅刻した15分は接客されてないんだから料金払わないよ!」と言われようとも、「いやいや、遅刻したのはそっちの都合でしょ。こっちは確保された時間、待ってました。間に合うかどうかは関係ありません」って話。

そういうつもりでいてほしい。極端に言えば15時より1分でも早ければ、それは自分の確保した時間ではないし、1分でも過ぎれば、それはまた女の子に返さなくてはいけない時間なの。

そう、早くても遅くてもダメなのだ。(施術時間を削ってもいいのなら、連絡すれば遅刻はまだ可。だけど最初に言ったコース料金をきちんと払ってあげてくださいね)

忙しい日は休憩する暇もないけれど、そうでもない日は時間がある。ドタキャンする人もいるしね。そんな時は、食事をしたり、読書をしたり、ゲームをしたり(途中で予約が入ったらと思うとハラハラしながら)、好きな詩を書写したり。友達に手紙を書いたり。こうやって記事を書いたり。眠い時は寝たり。近所のコンビニまで散歩したり。ルームの模様替えをしたり、掃除をしたり。手書きのメニューやプロフィールを書き直したり。ホームページに載せる写真を撮りなおしたり(スマホで自撮りして、って言われる)、You tube見ながらメイクやマッサージの研究をしたり?女の子だって、色々しているのだ。

セラピストさんに丁寧に接客をしてほしい、と願うなら、彼女のプライベートの自由時間を奪わないで。約束したなら守ってあげて。のっぴきならない事情の場合は、予約のキャンセルもやむを得ないけど、可能ならお金は払ってあげて。彼女は、待っていたのだから。自分が、一度確保した時間なのだから。

有言実行、自分の言ったことはきちんと守る。そういう男性には、セラピストもまた応えようとする。セラピストだって約束はきちんと守るし、全身全霊、心を込めておもてなしするよ。もしかしたら、心を許せるお客さんには、他の人には見せない素の顔を見せてくれるかもしれない。特別なホントの笑顔を見せてくれるかも。

人間関係は、お互いの行動で良くも悪くもなるもの。小さなことでも相手の立場に立って行動できる人は、そりゃあモテますとも。

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ありがとうございます、また書きます。思い出したら、また読みに来てください✨