見出し画像

写真はね、自分で見るもんじゃないんだよね

こいついきなり何言ってんだ?って思うかもしれません。実際私もそう思いましたから。

随分前に会社の先輩に言われた言葉です。

子供の写真を撮るようになってその真意がようやく少しだけわかってきた気がするので粗雑ではありますがちょっと文章化しました。


私は小さな頃、何も知らずに大きくなって、やがてオヤジうぜぇなどと思うようになり、盛大に高校生デビューしたりしながら社会人になりました。

そして、彼女が結婚前に実家で、幼い頃の自分のアルバムを見開き微笑む姿を見て恥ずかしいとは違う心の暖かさを感じたのです。

小さな時の写真は日々誰かが残しておかなければ見返すことができないものです。

そう、オヤジが自分を撮っておふくろが写真としてアルバムに残してくれていたから、あの柔らかな微笑みが生まれたのです。

当時はSNSなんて存在していないはずなのでオヤジは純粋に撮りたい衝動にかられてシャッターをきっていたはずです。
今は自分がオヤジとなりカメラ越しに子供をみているわけですが、オヤジが何を思って写真を撮っていたのか今なら良くわかります。


写真は動画のように情報量が多いわけではありませんが、アルバムを開けばすぐに見ることができます。
でも、画像がスマホやパソコンのHDDやクラウドに入っていても機材や電気がなければ見ることができません。
画像ではなく、写真というかたちが最も目に触れやすくて見やすい…と思います。

とりあえずお気に入りに入れたものって後から見返さないですよね?あの感じです。
その時すぐにかたちのあるものに残しておくほうが後々目に触れやすいんですね。

私の1万7000年ほど前の先輩は洞窟の壁に絵を描いていたのですが、今でもその絵を見ることができます。
情報はシンプルにかたちにして残しておいたほうが良いのです。
何を伝えたかったかはさておき。

私に写真の話をした先輩は、もしかしたら壁画を書いていた先輩の後輩かもしれません…


社会人となって以降は何も考えずに、惰性で過ごしていたためか記憶が本当に曖昧です。
専門的な学術用語を用いて表現すると
あっという間に過ぎ去った
という表現がピッタリでしょう。

社会人として…なんてルールにあてがわれ、結局自分がやりたいことを何だかんだ理由付けてやらないでいるもんだから、その時その時を全力で生きていないんですね。

そのほうが楽ですから。
そんな日々ですから写真もロクに残っていません。残そうと思ってないですからね。

結果、時間の使い方の感覚が緩慢になっておろそかになっているんですね。

そう考えると子供の頃は何をするにも全力だった…のかもしれません。社会のルールなんて知りませんから。

目の前にある時間は長く感じ、過ぎた時間がとてつもなく短く感じるのは、きちんと生きていないからってのもありますけど、細かく覚えてないからなんですよね。
昨日の晩飯も危ういですから尚更です。

前置きが長くなっちゃいましたが、写真は記憶の補完として最小にして最大のツールなのかもと良く思うようになりました。
毎日晩飯を撮っておけばそれだけで毎日何かをしていた証になるわけです。

過去にしがみつきたいとか記憶を定着させておきたいとかそういうものより、時間の大切さを写真を通してしみじみ感じるというこの行為がすでに尊いものなのだとこの歳になって気がついたんです。

あのときのあれがあれだった…なんて会話が増える初老のおっさんにピッタリです。

逆に #日常を切り取る とかでサブイボが出そうになるのは、わざわざ外の世界に言わなくていいカッコつけた表現だからですね。
そんなもんは自分の中だけで留めておけばいいことなんです。

スマホで簡単に日常が簡単に撮影できるようになって、グーグル先生からは去年の今日はこんな写真撮ってたぜぇ とか通知が来たりします。
これがきっかけで色々と思い出しますし、話のネタにもなります。

今はほんとに写真を撮りやすく、残しやすく、見やすい時代だなぁと思うわけです。
なので最近はスマホでもよく撮るようになりました。写真に代わるほんとに良い機能だなぁと思います。

なのでデジタルの今の世の中、写真がすべてって訳ではないんですよね。
上の方で写真が一番エエやんとか書いてますけどね。
まぁそっとしておいてください。過去の自分が書いた事なんで。


今更、時間が大切って気がついたバカな自分が我が子をきちんと育てられるかどうかはわかりません。

けど、いつの日か自分が撮った写真を見て、いのちのつながりや、時間の尊さを感じてくれればアマチュア写真家としての功徳となる…はずです。

インスタで映えるとかそういう邪な考えのない純粋な衝動で撮った、そういう写真を撮り続けたいですね。




日記みたいなまとまって無い文章…アップするか悩みました。下書きも約一年前ですね。
ちょっと誰かに伝えてみたかったんですかね?

ここまで読んでくれた方ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?