なにはなくともシーシャを吸う
私は紙たばこが苦手だ。湿気が全部吸い取られて口の中に臭いがこびりつく感じがどうも好きになれない。あと喉がイガイガする。特に葉巻は無理だった。2,3日くらい、歯磨きを何度しても葉巻の匂いがずっと取れなくて、その間はだいぶナーバスな気分だった。
その点、シーシャはいい。水分を多く含むため、吸い口は柔らかだし、好みの香りが楽しめる。吸うたびに聞こえるコポコポという軽い音も心地よい。あとシーシャを吸うロケーションも好きだ。最小限の照明が灯った薄暗い空間、スピーカーから流れるチルなBGM、腰を掛けると尻が沈むソファ、無駄に話しかけてこないスタッフのみなさん…。空間全体を包み込む、「どうぞリラックスしてください」と言わんばかりの空気感が、暇を持て余す偏屈な中年女性の心を癒していくのだった…。
シーシャに出会ったのは6~7年くらい前だっただろうか。シーシャの存在はサブカル女の友人から伝え聞いていて、水戸に住んでいた頃に怪しいイラン人の店で試しに吸ってみたのが始まりだったと記憶している。
その後、恵比寿のモフームに訪れてみたりしたが、そのときはそこまでハマらず。
そこからずいぶん時間がたって、ちょうど半年くらい前…千葉に引っ越してきたあたりから、精神安定の目的も兼ねて、ちょいちょいいろんなシーシャ屋に通い始めた、というのが私のシーシャ遍歴になる。
シーシャはいつも、チャイとかバニラとかにカルダモンやシナモンをミックスして、甘くてスパイスが効いた感じのカフェ系フレーバーを注文している。フルーツや花っぽい香りも好きなんだけど、どうしてか胸やけするくらい甘い香りを選んでしまう。吸った感じになるからかな。
あとは、ダイエットし始めてからすごく甘いドリンクを飲まなくなってきているから、せめて香りだけは甘いものを目いっぱい楽しもうというつもりなのかもしれない。ちなみに「チャイか?」と聞かれるとちょっと自信ない。嗅覚にはあんまり自信がないが、甘党が好む甘さであることは間違いない。
最近は休日に、企画を考えるなどの考え仕事を持ち込む場所に使っている。家ではどうにも集中力散漫になってしまうタイプなので、いい感じにモノが少なく、いい感じに落ち着けるシーシャ屋はとても都合がいいのだ。あと、煮詰まったな~と思った時にシーシャを吸って一息つくと、なんか考えがまとまる(個人の感想です)。一応休日っぽい過ごし方も兼ねてはいるので、休日まで仕事をしている社畜感で悲しい気分にならないのもよい、と思っている。
そういうわけで、シーシャを吸うこと、シーシャを吸うシチュエーションがここのところすっかりお気に入りである。
シーシャのサブスク会員とかがあるなら、絶対会員になっちゃいそう。今のところそういうサービスにお目に掛かったことはないが、無制限で吸えるとかじゃなくてもよくて、月4回・1回2時間まで・月額1万円!とかいうサブスクでもいい。そんなんが出てきたら間違いなく登録をしてしまいそうだ。
あとはシーシャが吸えるコワーキングスペースとかがあるといいなと思っている。シーシャ屋の空間自体が集中作業にもってこいだと思っているので、どうかチルインさんとかで検討してほしいところ。
口寂しい時にタバコを吸ってしまう人の気持ちが、シーシャを嗜むようになってからなんとなくわかった今日この頃。酒を飲むよりもヘルシー(?)な嗜好品なので、きっとこれからもほどほどに嗜んでいくことと思います。
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