20年リモート環境下での扉電源ゴブスレ
※10000文字オーバーの長めの記事です。何かの待ち時間等、お時間のあるタイミングでの閲覧をおすすめします。記事に有料部分がありますが、投げ銭枠となっており、全文無料で閲覧頂けます。
大型大会が開催できない中でありながら、徐々にSNSを中心に各タイトルのレシピが練られていく状況が出来上がってきました。
リモート対戦を続ける中で肌で感じ、見た環境に対応するべく調整を行ったデッキの内容と解説を行うnoteです。
※こちらの記事は、デッキ使用者側視点では、ある程度ゴブリンスレイヤーを回した方向けの内容となっております。基本的なプレイング等は他の方の記事等を参考にしていただければと思います。
また、対面想定での視点では、カードの互換名や一部伝わりにくい表現を使ってしまっている箇所があります。総じて中級者以上向けの内容となりますことをご了承ください。
・蔓延する1000/1主流環境での扉電源の立ち位置
大会が開催できない状況ながら、オンライン大会が開催されたりした影響もあり、転スラが環境に出始めた辺りから思い出圧縮+1000/1での攻防一体のデッキがより大きく流行の兆しを見せた気がします。
考え方が変わったきっかけは、個人的にも構築がかなり難しく悩み続けていたグリザイアにおいても思い出圧縮の門扉デッキが流行し始めた事で、打点レースを中心としたゲームプランをより強く意識した構築を模索し始めました。
電源を採用した構築となると相手に高い面を突き付けてダイレクト面を開けさせ、アドバンテージを稼ぎつつソウルを乗せる事でゲームを有利に進めるのが基本戦略となります。
ゴブリンスレイヤーはタイトルのプール上、相手の山に触れられず、昨今の光景搭載率を考えると少数側の光景を採用できないタイトルになります。相手の光景や山干渉、圧縮に対抗する手段として相手の面と手札に過剰なまでのプレッシャーを与え、アドバンテージ面で制圧する事で相手から各プレイヤーの山に触れる余裕を奪っていく事で試合の流れを握ります。
山の質を維持しつつ相手に点数面でのプレッシャーを与え、連動テキストで手札を補充していく流れが基本となっている現環境での電源デッキの立ち位置は、打点不足という一面だけで非常に悪いものとなっています。電源以外のCXを採用する等の手もありますが、元々のコンセプトがコンセプトであるため、ゴブリンスレイヤーに関しては電源を捨てる選択肢は取れませんでした。
そこで、扉電源の形は維持しつつ「攻撃力」「パンチ(カード1枚)の重さ」「相手へのプレッシャー」といったアグレッシブな部分をより意識した構築になりました。
・電源の釣り先とデッキの方向性 ※各カード解説
電源デッキにおいて釣り先として選ばれるものは
・1/1または2/2の手アン持ちアタッカー
・lv2以上の強力な後列
2パン目以降、アタック済みのキャラを圧殺しつつ投げるlv3キャラを除けば、このあたりが主な対象になるかと思いますが、今回のレシピにおいて採用されている枠は、2/2手アン、2/1後列、lv3後列2種となっています。
人によって採用不採用が分かれる枠と今回の構築においてポイントとなるカードを中心に確認していきます。
不変のスタンス ゴブリンスレイヤー
2/2手アン枠、5面を埋める事で10000ソウル2のアンコール持ちアタッカーとして運用できます。今回のレシピでは1/1の手アン枠である槍使いを採用しておらず、lv2のこちらのみの採用となっています。
理由としては下記に挙げる後列lv1女神官の採用と電源連動集中との相性、打点不足の補強の3つの目的の為です。
純潔の生娘 女神官
このカードの採用枠を取るためにlv1の槍使いの枠を使いました。0から電源を打つ事はほぼ無い事(初手の5枚でピン採用の槍使いを引きつつ電源を引き込み、初手のクロックも赤を置く必要がある為、非常に低確率のドブンムーブ)、ゲーム中で活躍できる時間が限られる事、その他の理由などから2/2手アンを優先させています。
扉電源ゴブスレは電源でlv2の後列を配置して盤面を形成する動きが強力ですが、同時にlv1の連動を使用する為には扉を貼る必要があり、扉での連動を行うターンは電源を捲らなければ後列にlv2を配置する事はできません。そうなった場合、連動で手札に加えた松明はただのカウンター付きの4Lookイベントでしかなく2000拳を握っていなければ、せっかくのゴブリンスレイヤーも6000のラインしか維持できません。
仮に2000拳を持っているとしても6000+1000/1+レストパンプ1500等で簡単に圏外に持っていかれてしまい、Fate等の5500+1000/1といった低めの島風連動ラインでさえ拳を要求される弱い面になってしまいます。
本来は後列にlv2牛飼娘を配置しつつ松明を構える事で7-9000のラインを作り相手の攻撃を弾くか松明(非カウンターの方)をちらつかせつつ相手にサイドを強要し打点レースの主導権を握るのが理想です。
ただし、全ゲームで扉を貼りつつ電源を捲るといった宇宙を成立させる事はできません。
その回答としてlv1で手から置ける後列を採用しました。返しのラインを引き上げて、電源を捲らなかった場合にもlv1連動が生存できるようになります。1面だけとはいえ行きのラインを一つ上げられる新婚テキストも非常に強力です。
注意点としてはlv1の連動とは色が違うため0-6からクロックを叩いてlv1になった場合に連動キャラと同時置き出来ない点です。これを回避するためにlv0では16枚のlv0キャラを的確に運用し受けるダメージの量を調整する必要があります。特に1コストでキャラを維持できて、返しの面割りにも貢献する剣の乙女の運用が重要になります。
lv0から負担が増えるだけでなく、後列女神官が見えた段階で2000拳の重要度も跳ね上がります。ダマで手に抱えるのが理想ですが、扉を捲ったりアタッカーとして収録中を投げる際の回収先として2000拳を選ぶ場合も多いです。
lv1での理想盤面について
前衛に1連動を2面+後列に女神官+扉(手に拳抱え)程度が理想ラインでしょう。それ以上になる場合は上振れと考えています。後列に女神官を設置できていれば、アタック中に電源を捲る事に成功した場合、牛飼娘を配置し、返しのラインは8000に。連動テキストで手札に加えたカウンター松明は全て2000拳となり、抱えていれば2000拳も合わせて2面の1連動キャラを次ターンまで持ち越す事ができます。返し8000-10000のラインは凶悪以外の何物でもありません。
相殺等の要素もあり得ますが、相殺される場合は返しのターンでダイレクト面に対して多少の余裕を持って攻められる事と、それに伴って増えるソウルでのダメージレースにシフトしつつlv2の準備を行う展開に持っていきます。
数回触れているlv1の槍使いを採用しない点はこのような展開を見据えている事も理由にあります。カード自体にドラが乗っていない為、捲った際にソウルが増えない点やlv1での攻防において、1連動が絡まない場合どちらにしてもジリ貧になる可能性が高く、よりゲームに影響を及ぼすlv2を中心に見据えています。2種採用している早出しでの面形成をメインプランに据えている事もあり、lv1での攻防はゴブリンスレイヤーのみに任せる形に落ち着きました。
・フィレス2枚採用の意図と動き、ワイルド枠の解説
地母神の御使い 女神官
フィレステキストの女神官、オマケはCIPトップチェックです。
よく見る構築では1枚採用がほとんどだと思います。ゴブスレに限らずどのタイトルでも緊急回避用に1枚挿すイメージですが、電源デッキにおいてはスタンバイ先を手から落とす役割も持てます。
それだけでは2枚採用に踏み切るには少々理由が不足しますが、2枚採用されるからには勿論活躍の場があります。後に解説する動きを行うための初動を支えるパーツでもあるため重要視しています。
まずはオマケのCIPトップチェック。電源デッキでは(特に後列が定まった後)初パンで電源を捲ると最悪空打ちで単なるドラになってしまう場面も珍しくありません(CXがストックに埋まるのも辛い)。トップ1枚だけであっても前方確認ができる意味は他のデッキより大きいです。
2点目はゴブスレネーム以外のキャラをサーチできる点。このデッキはオカ研テキストの剣の乙女を採用していますが、あちらはlv制限が無い代わりにネーム指定が厳しい為、適当に使えるカードではありません。ピンポイントに欲しいカードが多い(ピン挿しカードが16種あります)デッキにとって、万能のサーチ札は相手によって柔軟に対応を変えられる為、重要度がさらに上がります。後述する集中の2種採用でも触れますが、控えだけでなく山にも積極的に触っていき場面に適切なカードを投入していく必要があります。序盤にアタッカーを確保しつつ先々の準備から盤面の不足パーツの獲得までを1枚でこなすこのカードはデッキのMVP的存在です。
一例としてフィレスを絡めた柔軟な動きの一例として1への先上がりを含めた強固な1帯の盤面形成の動きを紹介します。
・先上がりからの盤面形成のススメ
lv1で青発生ができない場合の救世主となり得るのが特徴500パンプ、リザレクションのサルベージテキストを持つ剣の乙女です。
とっておきの軌跡 剣の乙女
lv0での相手のシステムキャラを強く戒める正面移動のラインを3500に引き上げられる、lv0においては唯一の永続パンプテキストとなります。後列に置けばlv0~1の戦線を支えてくれる頼もしい存在ですが、面を甘えたくないデッキの性質上、前に出辛く、結局電源を捲った際に圧殺されたりする場面も時折発生してしまいます。
マリガンの際は勿論、最初のクロックドローやlv0中の通常ドローでリザレクションを引いた場合、このカードの存在から積極的にリザレクションを控え室(フィレスの手札コスト)、クロックに落とせるようにします。
控え室に回収先のイベントがあれば0-6からのクロックドロー→lvアップの流れが発生した場合に後列のこのカードを無理なくクロックに落として手札枚数を増やしながら青発生をカバーする事が出来ます。動きが強力な為、空打ちでクロックに送る事もありますが、1枚でも手札は多い方がいいので意識しておきましょう。
lv1に上がり、このカードか後列女神官のどちらか片方が手札にあればフィレスで足りない方を持ってきて青発生を行う事もできます。両方揃っている場合は1連動、手札にリザレクションがあればそれを捨てつつ、フィレスのオマケテキストであるトップチェックも初パンの前方確認ができる為、無駄がありません。(盤面も前衛フィレス・連動2面、後列女神官、電源用の空き枠or0で帰ってきたキャラの避難先という盤面にできます)
水の街へようこそ 剣の乙女
こちらはほぼ(というかダントツで)採用を見ないカード、ゴブスレネーム限定のオカ研です。主なサーチ先は連動、早出しイベントサーチの2種類。フロントを強制したい場面でダイレクト面に投げる用に正面移動、詰めの場面ではバーンテキストも対象ですが、こちらは稀です。ネームも強く、リザレクションのコストとして集めにくい剣の乙女ネームとして抱える事も。
オカ研というと一番の運用目的はlv1への先上がりと1に上がってすぐに使いたい連動キャラの確保という動きでの運用かと思われます。例に漏れずこのカードでも1連動のゴブリンスレイヤーをサーチする仕事が主です。
「クロック5枚からのクロックドロー→オカ研でlvアップ→赤発生」この流れで先上がりしつつ1面分の連動キャラを確保します。
ここまで書けば察しの良い読者様はもうお気付きかと思いますが、この動きを一つ前に紹介したフィレス、イベント回収応援の動きと絡ませます。
具体的な動きを例を上げつつ解説します。
[相手のアタック終了、キャラを流してこちらのターン]
この状態からスタートします。(手札の枚数がおかしいとかは色々ありますがあくまで動きの解説用という事で割り切って見てください)
手札の不要な正面移動(最初のドローで引いたカード)をクロックへ→2ドロー(クロック6枚)
オカ研→クロックを増やしてlvアップしつつ山から1連動をサーチ (lv1赤発生、クロック0、ストック1)
フィレス→2ドローしてきたうちの1枚を捨てて後列女神官をサーチ (ストック0、デッキトップ操作)
場の剣の乙女テキスト→クロックへ移動してlvアップ時に控え室に落としたリザレクションを回収→(lv1(赤)、クロック1(青))
1連動2面と後列女神官を配置、扉を貼ってアタック
※手札のlv2はクロックドローで引いたフィレスで捨てていないもう1枚です
レベル置き場が右に来ていたり、デッキから手札に松明を移動させるなら最初のデッキの位置悪かったとか、画像の扱いミスって松明の色おかしいとか計画性の無いガバが数か所見受けられますが気にしないでください。
この状態で元々2000拳を持っていたり、フィレスで切ったカードが牛飼娘で、電源を捲りでもしたら...(トップ操作も込みで4枚捲るので確率アップ)
それは宇宙。
リザレクションも今回はクロックに落とした設定でしたがフィレスで切るカードは指定していないので手札に持っているならフィレスのコストにしても成立します。クロックにlv2のゴブスレや牛飼娘を置けていればこれ以上の動きもできるかもしれません。
初動にフィレスは必須で素引きの要求値も上がり、トップ操作の有無も変わってきますが、フィレス→オカ研でlv0から動き始めるプランも取れます。
・ワイルド枠
好みで変更しても構わないワイルド枠が3枠程あるので触れておきます。
神聖なる白き舞 女神官(⇔独断の機転 女神官)
2つのCIPテキストを持ち、トップ判定で自身を含む味方に2000パンプを振れるサポート効果と、2コストでの擬似リフレッシュテキストを持ちます。
松明と集中という2種類の山ケア手段がありますが、キャンセル1回の価値が他のデッキよりも高いデッキであるため、緊急時の山修復プランはあった方が良いと思い採用しています。
元々はストックに飛べる500応援の女神官をエクストラストック枠として採用していましたが、リバース要求連動の減少と終盤まで攻め続ける為のパンチ力の重さを重要視した今回の構築では不要と判断し、パンプテキストでの面突破力と緊急回避を1枚でこなせるこのカードに白羽の矢が立ちました。
そうは言っても擬似リフですので採用率もそれなりにあると思います。元々は必要ない派であった事とエクストラストックはやはり強力なので、プレイスタイルや環境に合わせて入れ替え候補となります。
情熱的な恋慕 剣の乙女(⇔慈悲深き心 女神官)
4枚目のヒール役を担う枠になります。魔女以外の後列候補、魔女の応援テキストとは違い特徴1500パンプにより3面全てを甘えない面構築が可能である為、採用しています。リザレクションのネーム参照にも使える為、オカ研と合わせて乙女のネーム確保も多少楽になります。
デッキトップを2枚操作できる起動能力を備えており、タイミングよく2パン目に電源を噛んで魔女と貼り替えたり、詰めの場面で打点を調節したりと無駄がありません。ただ、このカードを手から出せる状況では既に有利が付いている事が多い為、活躍している印象が薄いカードではあります。
入れ替え候補は4枚目の電子ヒール。単純にほぼ割れない前列が増えれば面取りが容易になるほか、後列が埋まっている際に電源を噛んでも気兼ねなく前列に女神官をスタンバイさせることができます。
上述のネーム問題と詰めの際の打点調節の観点から乙女採用としていますが、気にならない方は入れ替えても大丈夫かと思います。
その者の名は ゴブリンスレイヤー(⇔大物狩り 槍使い、営業スマイル受付嬢)
最後の1枠は詰めのバーンテキストを持つゴブリンスレイヤーです。助太刀禁止テキストで相手のコンソール拳を無力化できるのも結構ポイント高いです。ただしコストが重く、これを使って詰め切れない場合、次のターンのヒールや盤面の補強はほぼ出来なくなるので、使いどころが難しいです。
採用しているのは詰め役なので攻めのカードですが、入れ替え候補は攻めと守りどちらに振っても良いかと思います。それぐらいの自由枠です。
1枚目はガッツンダー、2枚目と共にネームが弱い点が気になりますが、後半に向けてストックを温存したいlv2帯において1コストで相手の早出し面を踏める点は評価が高いです。しかし、転スラやこのすば等のアンコール持ちの早出しlv3が気になりパワーで踏むだけのガッツンダー枠は不採用としました。逆にまだ試していませんが、ダイレクト面を空け渡してしまうデメリットは厳しいものの特殊相殺の女神官(相談とは何か 女神官)は検討の余地があるかもしれません。
2枚目はコンソール拳、大正浪漫と呼ばれる助太刀です。こちらは魔女のトップ操作でキャンセルが確定できなかった際に次のアタックに対して使用する事で致命傷のダメージを止める可能性を高めてくれます。普通に助太刀として打っても2500の上昇値があるので、ストックは気になりますが、盤面と手札の質を維持するのに一役買ってくれるでしょう。受け寄りのカードになるので今回は不採用としました。
自由の利くワイルド枠になりますが、注意したいのはドラです。打点を乗せられるドラは電源デッキではできるだけ減らしたくないので交換先はドラのあるカードが望ましいです。
・LV2で魔女をスタンバイ、前列を整えて盤石の布陣に
扉電源ゴブスレの真骨頂。lv2からのダメージカット持ち2000応援の配置。
このデッキの根幹を成す動きですが、いくつかの問題をクリアしなければなりません。
①リフレッシュ後lv2に上がった際に魔女が控え室にあること(lv1のうちにクロックに置いておくか、2に上がってからフィレスなどで捨てる、ストックから落とす等)
②リフレッシュ後に電源を手から張るか3パンのうちで噛む必要がある
まず①についてはフィレスか早出しゴブスレで手札から、ストックが使えるカードを利用してストックから、上手くlv1でクロックに置けていればノーコストで達成できます。
早出しゴブスレは早出し条件として盤面が埋まっている必要がある為、電源を貼る際に1枠を圧殺しないといけないので少し弱い動きになります。(イベント回収の乙女をクロックに移動させて枠を空ける方法も)
問題が②の方で手に電源を抱えてしまうとCXの戻り枚数が1枚減ってしまいます。しっかりキャンセルを重ねていく必要のあるこのデッキでは1枚でもCXが戻っていないと不意な高打点を通してしまう確率が上がってしまい、築き上げてきたゲームプランがラッキーパンチ一発でひっくり返されてしまいます。しっかりCXを戻しつつ電源だけは成功させるという都合の良い動きを可能にするカードが必要でした。
はじける活力 牛飼娘
控えCX2枚以下を条件とする標準的な早出しlv3。
登場時舞台の特徴を参照するX枚Lookとアタック時に他のキャラを特徴枚数分パンプする島風改テキストを持ちます。
重要なのはX枚Lookの能力です。しっかりCXを戻した山の上から掘り進めて電源にたどり着きます。仮にたどり着けずとも山を減らした分、アタック時の電源のヒット率は上がります。山も薄くなっているはずなので可能性に賭けるには十分だと思います。
電源が捲れるまでトップを掘って早出しした牛飼娘+アタッカー1面+後列魔女という強力な盤面で相手の2面を踏みに行きます。
相手の面を崩して魔女でダメージカット体制を築き、相手の攻撃を弾く札を構えられれば勝利は近いです。
勿論全ゲームでうまく早出しから電源につながる事はありません。いくら電源を打ちたいからといって扉が捲れているのにそれを流してまで電源を探しに行くと山の質が落ちてしまい、これも高打点ラッキーパンチが通ってしまう原因になりかねません。
1~2枚目で扉が見えた場合は素直に手札に加えてlv3牛飼娘+連動1面+αで面を作り、相手に打点を与える事で魔女によるダメージカットからのスローゲームではなく、こちらからゲームスピードを上げて、lv1帯で面やプランを崩された相手に立て直しの隙を与えずに押し込むプランを取ります。2~3点の重いボディブローは最終局面での相手にしっかり効いてきます。その隙をもぎ取る為に、こちらも手札をlv3意識の内容に切り替えていく必要があるのでアタッカーを確保しに行ける松明は是非手に入れておきたいです。1面は連動を絡められるように早めに連動を1枚抱えられていると引きが悪い流れを変える一打になり得ます。
背負いし宿業 ゴブリンスレイヤー
早出し牛飼娘に1枠譲り今回はピン採用です。後列を守るために松明への対応としてサイドアタックをしてくる(単純に対処法を学んだプレイヤーの増加という側面も)相手に対しては、強力な松明+雑嚢の後列2面割りコンボも狙いにくい為、採用枚数を減らしました。コストで手札を捨てる事ができるので電源の補助にもなりますが、上記で触れた通り、盤面が埋まっている前提であるため、アンチシナジーが生まれてしまいます。このカードが確実に必要な相手に対してはオカ研から事前にサーチしておくと良いでしょう。
※雑嚢を絡めた後列一掃のコンボは不調の相手を確実にゲームから叩き落す為に打ち込む追いの一矢であるためかなり使うシーンは限られます。
後列にlv2の牛飼娘を置いている場合は早出ししたゴブリンスレイヤーで雑嚢をサーチし、控えのイベント(できればスクロールを握りたい)を回収しつつ他のキャラを2000パンプすることでこのキャラと合わせて2面を簡単に踏むことが出来ます。控え室のCXにも依存しない早出し条件の為、より相手にプレッシャーを掛ける事に長けていると言えます。
lv3牛飼娘もCXを山から持ってくる動きと島風改テキストで攻撃的に出られる側面もありますが、メインは電源からの魔女スタンバイを補助する役割であるため防御寄りのカードだと考えています。ゴブリンスレイヤーもスクロールやリザレクションをサーチしたりなど防御寄りの動きもできますが、大抵は松明か雑嚢サーチでのアグレッシブな動きでの運用になります。
それぞれがピン挿しとなっているので早い段階から先々の状況を予測し、適切な早出しカードを確保しておくプレイングが求められます。
魔女をスタンバイしたターンから自分だけ上昇したキャンセル率を武器にダメージレースを積極的に仕掛けていきます。こちらは電源を使って盤面を形成してきた分、過剰気味に攻めないと、多少ダイレクト面を貰っていても簡単に点数を巻き返されてしまいます。
特にソウル2のキャラに1000/1が加わり、捲ったドラを含めた4点が偶然通ってしまうラッキーパンチが成立するとこれまで有利であったレースが一気に不利になってしまいます。相手のリソースを確実に削る事で最後の最後に打点が足りないという状況に追い込むことが勝ち筋であるのに、このラッキーパンチが通ってしまうと相手のリソースが間に合ってしまい、削ったリソースが無駄になってしまいます。
このラッキーパンチや2ターンに渡って通された細かいダメージをケアするのがリザレクションになります。どのゴブスレ解説記事を見に行っても必ず書かれている注意点ですが、このイベントは盤面を取っている時に使う事。手札とストックを大量に消費しての回復であるため、延命措置に使える物ではありません。あくまで有利な状況から負け筋を消すためのカードです。
使わなくてもいいならリザレクションは使わずに勝つのがスマートです。
これまで解説してきた動きを絡めた、電源デッキでありながら攻め込めるアグレッシブな動きと、電源デッキ特有のダイレクト面を貰っての2~3点の連打で、リザレクションを打たないと耐えられない最後の1ターンを買います。万が一最後の1ターン分をラッキーパンチで詰められてもリングにさえ立っていればケアができるのがゴブリンスレイヤー。恐れずにガツガツと攻める事を意識しましょう。
・意識し辛く、より運用が難しくなるカード
ゴブリンスレイヤーにおける集中枠は大抵が2枠取られていますが、どちらかに絞って1種2枚のパターンがより多い印象です。
もちろんどちらにも役割があり強みも違うので環境やプレイスタイルに合わせて比率を調整する必要があります。
個人的に確定としている採用内容として
2/2手アンゴブスレ採用→電源対応控え集中(牛飼娘)は確定採用
これだけはほぼ100%です。2/2を前列に置いてそのままスタンドして殴るプランがある以上はこのシナジーを組み込まないパターンは無いと考えています。1/1の槍使いでは1コスト払ってまでスタンドする価値がない場面もありますので、控え集中採用の理由にはならないと考えています。2/2不採用のデッキであれば山集中のみに絞る比率も選択肢に入るかと思います。
1コスト、キャラをレストして集中。
どのタイトルでも当たり前に運用される集中テキストですが、このデッキには2種類の集中カードがそれぞれ1枚ずつ採用されています。
電源デッキにおいて集中は後列の枠を取り合う為、普通のデッキよりも枠が削られがちです。このデッキも例に漏れず枠争いの結果2枚まで抑えられています。(1枚の時期もありましたが、流石に山のケアが難しすぎます)
ここで問題となるのが後列のlv1女神官です。このデッキにおける安定した盤面の運用を行うために投入されて、気軽に手出しできる後列枠ですが、これが採用される事により簡単に集中が設置できなくなりました。
lv1後列がなければ集中を使用してアタック時に電源を噛んでももう一枠の後列に牛飼娘を置けば済む話でしたが、後列が既に埋まっている為、電源を捲るとどちらか(大抵集中)を圧殺しなければならなくなり、電源を強く運用できません。(集中ヒットで得たアドバンテージも相殺されてしまいます)
ですのでこのデッキにおいてはlv0から積極的に捻る物ではなく、lv1以降で慎重に、かつ山ケアが必須の場面か確実にヒットが狙える場面でのみ運用していく必要があります。lv0でアタッカーが集中しかいない場合は集中で殴ります。フィレス、オカ研の都合上2ストック程度は用意したいので集中をlv0から無計画に捻るのは悪手です。後から考えてみれば単純極まりない事でしたが、自分の中で集中の固定観念が強く根付いていた為に、これに気付くまでが一番時間がかかった気がします。
このnoteの内容のメインとなる、「アグレッシブで一撃の重さを重視したプレイと構築」という側面からは少しズレた内容だったので、最後に補足する形で付け加えさせて頂きました。
・後語り
ここまでお付き合い頂いた方、お疲れ様でした(10000文字オーバー読了)
このリモート対戦推奨期間を手持ちのデッキを見つめなおす時間に費やし、構築・プレイング共に一番変化のあったこのデッキと練った思考を文章という形で残しておきたくなり、noteを執筆するに至りました。
電源を絡めた構成が厳しく、山干渉が必須と言われる現環境ですが、ゴブリンスレイヤーはその特殊な立ち位置からまだまだアプローチが残されていると感じています。
入れ替え候補は実際少なく、入れ替え後の内容の変化はごく僅かであるにも関わらず、ゲーム展開や性能が他のデッキと比べて大きく変わるこのデッキは構築にTCGという遊び最大の魅力を感じるデッキビルダーとしては、いつまでも飽きが来ず、デッキを回すプレイヤーとしては構築や環境が変わる度に気付きが増えていき、それに伴って常にプレイングも移り変わっていく超高カロリーなデッキです。
もし「試してやろう」という奇特な方がおられましたら、是非この構築で遊んでみてください。
この構築や記事から何か気付きがあれば幸いです。
〆
以下、投げ銭枠です。奇特な人が集まればラーメンでも食べに行きます。
※内容はありません。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?