きっかけ

学びのためにメルマガに登録している人がいる。
その人の職業は『自称カメラマン』です。
この『自称』という言葉にはこの文の作者の揶揄が込められている。
というのも、数年前まだ彼が『自称カメラマン』でなかった頃、酒の席であったことがあるからだ。
私と彼は共通の知人である料理関係の仕事をしている男性(後文にてAとする)の引き合いで、秋葉原の個室の居酒屋で対面した。年はおそらく下、脂ぎって、調子のいい感じの男だな。というのが第一印象だった。
話を聞いているとお勤めをしているが趣味料理を通じてAと知り合ったとのことだ。そして、料理の写真の話になり彼は今後カメラマンになりたいと自信満々に公表しその会は解散になった。
ま〜初めの悪い印象は最後まで消えず。しかしながらエネルギッシュな所だけは気になっていた。Facebookで友達になったのでその後の彼の動向を観察していた。思いついてからの動きが早い、いつも元気がある。そんな投稿がせわしなく上がっていた。そしてしばらくたって週末限定の家族写真を屋外で撮っているとの投稿が上がった。すぐに撮影会社を作り何人かで撮影をしているようだった。
自分ではできないことをやっている人は必ずどこか学ぶところがある。名刺交換をしている人全てのメールアドレスを連絡帳に登録しメールマガジンも送りつけてきた。初めのうちはうがった見方で眺めていたが、ほぼ毎日送られてくるメルマガに、尊敬と脅威を感じるようになってきた。
そんな彼が送ってきた最近のメルマガにスティーブ・ジョブズの話題が挙げられていたその中で響いたのは。準備が整ってから就航するのではなく、出航してからバージョンアップするんだというベンチャースピリッツとも言える姿勢だった。できるものに関してはまず“宣言して世に出しちゃう”っていう始め方もOKなのかもしれないと気楽になれた。いやはや 思い・行動・改善・継続 というアクションは自己マネージメントしなくてはいけない自分にとっては本当に刺激になる言葉だった。

2つ目のきっかけは“走り出す”きっかけです。
私は日々体力づくりのため近所を走っています。
以前は歩くことなど選択肢にない!と走り始めたら帰宅するまで歯を食いしばって走っていましたが。現在は走った後の仕事に影響するような疲れは残さないと思っているので息が切れてしんどくなると簡単に歩くようになりました。先日も目的地まで走り、自宅への帰り道歩き始めました。
空を見ながら天気のことなんかを考えていた訳ですが急に鼻をつく匂いに身構えました。前方2mくらい先に紙袋を持ったホームレスと思しき男性の姿が目に入りました。5月も中旬を過ぎ気候も良くなってきたので匂いの拡散も広くなってきたのですね。私は息を止めたまま再び走り始めました。
考えようによっては私の怠け心をホームレスの方の悪臭が当方の甘えた心を叱咤し再び走り出させてくれた訳です。

きっかけというのはどこにあるかわからないもの。いつも謙虚な姿勢で色々観察していれば色々な刺激を受けることができ充実した生活になるのではないかと思いました。