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ビジネスって何?

現在、noteでビジネスリスクに関する情報発信をしています。これは、中小企業診断士として何か社会に貢献できるものはないだろうかと思い、始めたものです。プロフィールにもあるとおり、公務員との二足のわらじですので、当然お代は頂戴しません。その代わりといっては恐縮ですが、コメントなどを頂戴できれば幸いです。

さて、「お前は公務員なのになぜビジネスのことなんかやっているんだ?」という質問を受けることがあります。商売をしたことがないのは事実ですので、それを否定するつもりはありません。ただ、「ビジネス」という言葉が少々狭い意味で解釈されているのではないかと思います。ビジネスは、別に「お金を儲けること」だけではありません。

ビジネスという言葉を、オンラインの語源学のページで調べてみると(便利な世の中です)、「Old English bisignes (Northumbrian) "care, anxiety, occupation," from bisig "careful, anxious, busy, occupied, diligent" (see busy (adj.)) + -ness. The original sense is obsolete, as is the Middle English sense of "state of being much occupied or engaged" (mid-14c.), the latter replaced by busyness. Johnson's dictionary also has busiless "At leisure; without business; unemployed." Modern two-syllable pronunciation is 17c.」とあります。要約すると、「注意したり、心配したり、忙しかったり、一生懸命であること」が本来の意味であり、それを示すbusyに状態を示す名詞化の接尾語nessがついてbusinessになっています。何かに対して、自分の時間とエネルギーを使ってコミットメントしていることがビジネスといえるでしょう。ビジネスが「利益を得る活動」とされるのが14世紀とされています。この頃になって、ビジネスは「生活のための職業」という意味合いを持つようになります。

ビジネス本来の意味に基づくなら、営利を追求する仕事ではなくてもビジネスということができます。それ以上に主張したいのは、営利を追求するか否かに関わらず、およそ人の営みはビジネスであるということです。それはお役所のような場所でも一緒です。お役所は税金や公債により活動原資を得ますが、その執行には効率性が求められます。最近では調達は原則一般競争入札となり、参入自由な入札条件の中で、どの参加者が落札しても、一定の品質の財やサービスを納入していただけるような工夫が求められています。職員も、先日まで学生だった人や、民間企業から転職してくる人など、多様です。一定の教育や訓練を経て配属されるので、それなりに組織文化を身につけてはいますが、基本的にはお役所も現代日本社会の縮図であるといえるでしょう。

中小企業診断士の資格を得て活動し、多くの企業の状況に触れて感じるのは、それが官であれ民であれ、組織を運営して活動することの基本は同じであり、その任に当たっている方々の悩みは大部分のところで共通しているということです。人が集まらない、集まっても言うことを聞いてくれない、会議をしても生産性が上がらない。ついには不祥事がスキャンダルになった。こんなことの繰り返しだと言っても言い過ぎではないでしょう。これまでの勤務経験から、私は経営情報と経営リスクマネジメントを専門分野に設定していますが、分野にとらわれることなく、広く情報収集するようにしています。それは、本業と中小企業診断士の二つの「眼」でヒトや社会を理解し、何かのお役に立ちたいと考えているからです。

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