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愛着スタイル②(「回避型」の幼少期と養育者について)

考えようと思ったきっかけ

前回のnoteでは愛着スタイルの概要と4つのスタイルについて調べてみた。

自分自身の愛着スタイル診断の結果が「回避型」であり、元恋人も「回避型」なんじゃないかと思うので、まずは「回避型」について深めていきたい。
今回は、愛着スタイルの形成時期である幼少期にスポットをあててみる。


幼少期の養育者との関わり

愛着スタイルは、主に0歳から2歳頃に形成される。
回避型の場合、養育者との関係が十分に安定しておらず、子供が自分の感情や欲求を適切に表現することが難しいと感じる場合に形成される。

回避型の子供は感情を表現することを避ける傾向にある。
保護者との関係が安定しないため、自分の欲求や感情を無視して自立しようとする傾向が強まる。
自分の感情を抑えることで周囲との関係を避け、感情的なリスクや傷つきを回避しようとする。
また、自己表現を避けるため、他人に理解されないと感じたり、自分自身を受け入れることが困難で、自己肯定感が低下する傾向にある。


回避型の子供の養育者の特徴

養育者の特徴としては次のようなものがある。

感情表現を避ける
 【養】感情表現を避ける→【子】自己抑制や感情抑制

感情や行動が一貫していない
 【養】一貫性の欠如→【子】不安感や不安定な感情

養育者の欲求や自立を重視する
 【養】個人主義的な傾向→【子】自己価値感の低下

子供の感情や欲求に無関心
 【養】無関心な態度→【子】孤立感、寂しさ

他者との親密な関係を避ける
 【養】対人関係を避ける傾向→【子】対人関係の困難


少しつかみにくいので例を挙げてみる。

感情表現を避ける →【子】自己抑制や感情抑制
養育者が自分の感情を表現せず、子供が感情表現をしてもあまり反応しない。子供が悲しんでいる時に「大丈夫だよ」とすぐに言葉で解決しようとする。

一貫性の欠如 →【子】不安感や不安定な感情
養育者の反応や行動が一貫しておらず、一度は子供の感情を受け入れるような反応を示したのに、別の時には無視されたり、反応が変わる。

個人主義的な傾向 →【子】自己価値感の低下
養育者が子供の感情や欲求よりも自分の欲求を優先する。子供が何か話しをしたとして、自分の興味がある話題にすぐに変えてしまう。

無関心な態度 →【子】孤立感、寂しさ
養育者が子供の感情や欲求に対して無関心な態度を示す。子供が何かを求めても、反応せず無視したり、関心を持たない。

対人関係を避ける傾向 →【子】対人関係の困難
養育者が他人との親密な関係を避けようとする。家族や友人との交流を避けがちであったりして、子供もその影響を受けて他人との交流を避ける傾向がみられる。


子供への影響

上記のような関わり方をされると次のような影響がでてくる。

自己抑制や感情の抑制 ←【養】感情表現を避ける
養育者が感情表現しないことを見て育った子供は、自己抑制や感情表現を避ける傾向が強まる。
感情表現を抑えることで、自己表現やコミュニケーションを困難にする。

不安や不安定な感情 ←【養】一貫性の欠如
養育者の反応や態度が一貫しない場合、子供は不安感や不安定な感情を経験する。
反応してくれることもあれば、無視されることもあり、予測できない状況に対する不安が生じる。

自己価値感の低下 ←【養】個人主義的な傾向
養育者が子供の欲求を無視し、自分の欲求を優先する態度、無関心な態度を取ることで、自分の存在価値や重要性を疑問視することがある。

孤立感、寂しさ ←【養】無関心な態度
養育者が感情を表現せず、無関心な態度を示すことで、子供は孤立感や寂しさを感じる。
自分の感情や欲求を理解してもらえないと感じ、支えが欲しいときに対応してもらえないことも苦痛。

他人との関係の困難 ←【養】対人関係を避ける傾向
養育者が他人との親密な関係を回避する態度を見せると、子供も他人との関係を築くことに対して不安や困難を感じる。
信頼関係や親密さを築くことに対して抵抗を感じ、孤立感を深めることがあります。


さいごに

子供は養育者の性格、スタイルを模倣するものなのだと感じた。
前回は、愛着スタイルが幼少期の環境で形成されることに無力感を感じたが、何とも言えない無力感がさらに大きくなった。
0~2歳の覚えてもいないの経験が、人間の根幹を作っているのかと思うと、矯正にはかなりの労力がいりそうである。

次は回避型の愛着スタイルを持っていて経験する困難について考えてみたい。


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