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想像の先の知について

知らない、見えない、知りたくなかった、見たくなかった。
分からない事に対して私達は想像する事しか出来ない。


アメリカとイランの対立が世間を騒がせている。私はその全容について詳細を知らなかった。ただTwitterやニュースのトップにあがるのは「戦争が起こるかもしれない」そんな話を目にした。以前なら苦しまずに逝けたら良いかなぁ、なんて考えて居ただろう。けれど叶えたい願いとかやりたい事とか、今あるものを壊したくないからまだ死ねない。そう思って言い様のない不安に襲われた。

事が起きてから調べ出すの、なんか頭悪いなって思いながらPCを起動して色んな記事を読み漁る。全体像から把握してソレイマニ司令官の事や殺害の経緯を知る。どちらかの国を擁護しているような内容が多く中立の意見で語る記事が少なくて少し幻滅した。思考が偏らぬ様に満遍なく抽出して読んで、なんとなく把握する。

その頃には不安が消えていた。

結局、イランにはアメリカと戦争が出来るほどの経済力も軍事力もない。何か起きたとしても第三次世界大戦が起こる可能性はかなり低い。勿論、安心して今後の経過を知る事をやめるのは安直すぎるけれど、絶望するような情報はなかった。

そんな事を考えてた折に、友人と恋愛について話す機会があって、少し考えていた。

男女交際において不満や不信感の要因となるのは、互いの異性との関わり合いである事が多い。異性と二人きりで会っていた事を後から知ったり、連絡をやたら取ってたり、同性であれば気にならない事が異性であると気になったりする。
何故そうなるのか、と考えた時に一概にこれとは言い難いけれど理由の一つとして「自分の知らぬ所で浮気と認識される事柄に発展する可能性があるから」ではないだろうか。

そんな事をする人間ではない。けれど過去の経験や他者の話で「そんな事をする人間ではない人もそんな事をする」事を知っていて、互いの日常を知らず異性と会っているとなればなおさら不安になる。それが仮に同棲や結婚をしていて日々の行動をほぼ知っているような関係性で、愛の言葉を紡いで居たらそんな不安も持ちづらいだろう。

冒頭で述べたように分からない事には想像するしかない。想像した結果、不安になるのであれば、その不安を解消する方法は知る事だ。

ただー・・・
事実が全て良い話であれば問題ない。けれど知った結果として、悲しい事実だった事もある。もし仮にイランに対等の経済力と軍事力があったとしたら?男女交際において既に崩壊している状況だったとしたら?

正直この話に結末はない。知りたくなかった事には耳を塞ぐし見たくなかった物には目を背ける。けれど想像だけで崩壊する何かがあるとしたら、知って崩壊した方が良いのかもしれない。と、少し思う。


無知の知
哲学者ソクラテスの言葉で、自らの無知を自覚することが真の認識に至る道であるとしたり、無知である事を知っている点において他人より優れてるとする言葉だったりする。

知らない事が多い。知らない事に対しては調べ意見を持ち経験を重ね、知識を知恵に変えていく。その先が良いものであるだろう希望を持ちながら、知る勇気を持って知っていくのだ。知りえない事実がある事を知りながら。


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